フランス トゥルーズのくらし

フランス 南西部の街 トゥルーズからのお便り

友達に悪い事したかな~

2021-11-19 06:28:53 | 日記

友人に悪いことした? 

近所に40年来の友、仏人カップルが住んでいる。                      

「キュ-ル(CURE)」が終わってから、

一緒に食事をしようね、と約束していた。

それがやっと、実現した。

いつも通り話が弾み、4時間足らず会話は途切れることなく続いた。

男の手料理イタリアンなのに、めっぽう喜んで帰っていった。

聞いてみると

「CURE」開始前日、親戚のご不幸で、その実行を断念。

そしてお葬式終了後に、我が家に来てくれたということである。

CURE とは?「ホテルでの断食」。

英語で「ファステイング」というらしい。

宿泊の2週間前から準備として、肉や魚は食べない。

動物性たんぱく質を摂らず、水と野菜だけで身体の大掃除をする。

ホテルではちゃんと指導者がいて、健康状態を管理し、

安全な断食がプログラムされている。

断食とはいっても、朝、昼、晩、就寝前に、酵素ジュースが出る。

これを飲むと、あまり空腹感を感じないらしい。

今回2人は、ホテルでの断食こそ、しなかったものの、

予定していたCURE の準備で、

2週間自宅で野菜ばかりの食事制限をまじめに実行した。

そこへ、このイタリア料理だ。

サ-モンとふんだんの生クリ-ムとパルメザンチ-ズの

ハーモニ-抜群のフェットチ-ネと

アンチョビ、ケーパ-の濃厚なトマトソース仕立ての豚フイレ肉ソテ-。

サラダにチ-ズ、レモンケーキ(ホームメ-ド)、

クッキ-(ホームメ-ド)、etc

2週間のダイエット労苦は、完全に水泡に帰した。

リバウンドの引き金になるだろうか?

友人達に悪いことしたかな~。

でも、次回もまたCUREの直後に誘ってみよ~っと!


どら焼きとフランス人

2021-11-13 21:59:32 | グルメ

どら焼きとフランス人

 

伴侶がエシャンジュを始めた。

(仏人が日本語を勉強し、日本人がフランス語を

勉強する交換授業のこと)

相手は、アドレ-ヌ 。おかっぱ頭の女性30歳だ。

日本の文化に傾倒し、弓道もやっている。

エシャンジュの中で、偶然、映画「餡(あん)」が

話題が出たらしい。

でも餡がどんなものか、彼女は知らないと言ったそうだ。

そこで、今日

エシャンジュ終了後、伴侶が手づくりの

どら焼きをそっと出した。小さなお皿に2つ。

1つをぱくりと食べた。が、2つ目は手を付けない。

「不味いの?どうしたの?もう1つ食べないの?」

「う-ん。う~ん。本当はね、妹にもって帰ってあげたいの。」

「そうなんや。妹さんと一緒に住んでいるんやね!」

「でもまだたくさん残ってるよ。」

と聞くや否や彼女は2つめもパクリ。

はにかみ屋で、神経質で、ややもすれば

自己表現の乏しい女性らしいが、

帰り際「メルシ-」の言葉を残して、

妹さんにどら焼きを

持ちかえったのは言うまでもない。

 

フランスには、日本文化に魅せられている人は多い。

生け花、柔道、空手など。そして最近では

Manga (漫画)、コスプレに夢中になり、日本語を

話す若者も多くいる。

ひょっとして日本人以上に日本文化に造詣が深い人が

多いのかもしれない。

そして同時に、日本のおいしい食べ物に

恋している人たちだと言っても過言ではない。

 

小豆は、フランス産、有機栽培のもの。

小粒で、あっさりしている。

 


大根の気持ち

2021-11-02 21:42:24 | 日記

大根の気持ち

 

健康管理に欠かせない日本伝統の食材は、

ゴマ、魚、大根、大豆、海藻類、茶の6つだと言われる。

日本人の長生きの秘訣は、戦後の欧米食の取入れと

この伝統食材のお陰げかもしれない。

さて、大根だがトゥル-ズでは、

みずみずしい新鮮な大根が、なかなか見つからない。

日仏ハ-フの熟年マダムよると、

「大根?近所のアラブのお店で、時々売っています。」との情報。

 

早速、恋人にでも会いに行くように、

わくわく心を躍らせながら、かの店に直行。

「これだこれだ!」丸々とした

白ねずみ(十数センチ)くらいのまぎれもない大根。

尻尾もあって なかなか愛らしい。

先ず、大根おろしにして、おそるおそる試してみる。

「なかなかいけるぞ!コレ!」

翌日、みそ汁にも入れてもらったが、こちらも

申し分がない。

日本の大根の味とほとんど遜色がない。

このチビ大根、Navet Marteau ( ナヴェ・マルト-) 

と言うらしい。

ナヴェは かぶらや大根のことを意味し、

マルト-は金槌(ハンマ-)と辞書に記載されている。

俗語だが、マルト-の意味がもう1つ。 

「気が狂っている、頭がおかしい」と書かれているし、

古語では「間抜け、バカ者」と付け加えられている。

このチビ大根に私は心から同情してしまう。

日本では、「大根役者」という比喩もある。

日仏で大根をバカにしている。

「リンゴの唄(※)」に入れ替えて、

「大根は何も言わないけれど~♪♪」

でも私は 大根を決してバカにしないぞ!!