4月29日、新入会員の方1名を含む3名でセーリングしました。
ちょうどお昼時で、海面には我々のほかにちらほらしかディンギーがいませんが、レーザー級が数艇まとまって帆走しています。その艇団がスターボードタックで帆走中、我々がポートタックで帆走中で、まさに交差しようとしているときです。
新入会員の方から「この場合、どちらがよけないといけないのですか?」とのご質問がありました。
よい質問ですよね。漫然とお客さんのように乗艇するのではなく、次にやるべき行動を考えて乗っていらっしゃるわけです。
ディンギーも海上に出れば、他の船舶と同様に海上衝突予防法の対象となります。ご質問のお答えは法律にそのまま書いてありますので復習しておきましょう。
海上衝突予防法
(帆船)
第十二条 二隻の帆船が互いに接近し、衝突するおそれがある場合における帆船の航法は、次の各号に定めるところによる。ただし、第九条第三項、第十条第七項又は第十八条第二項若しくは第三項の規定の適用がある場合は、この限りでない。
一 二隻の帆船の風を受けるげんが異なる場合は、左げんに風を受ける帆船は、右げんに風を受ける帆船の進路を避けなければならない。
二 二隻の帆船の風を受けるげんが同じである場合は、風上の帆船は、風下の帆船の進路を避けなければならない。
三 左げんに風を受ける帆船は、風上に他の帆船を見る場合において、当該他の帆船の風を受けるげんが左げんであるか右げんであるかを確かめることができないときは、当該他の帆船の進路を避けなければならない。
2 前項第二号及び第三号の規定の適用については、風上は、メインスル(横帆船にあつては、最大の縦帆)の張つている側の反対側とする。
最初のうちは、自分が右げん(スターボードタック)に風を受けているのか、左げん(ポートタック)に風を受けているのかが、とっさにわからないですよね。CSSCのシード艇のサイドステイ(クルーで乗られた方の目の前のワイヤー)には、4月29日のマストの整備時に風見用の毛糸をつけました。
右げん(スターボードタック)には青い毛糸、左げん(ポートタック)には赤い毛糸がついています。青い毛糸は「青信号」、赤い毛糸は「赤信号」です。自分が乗っている艇が異なるげんに風を受けている艇と出会ったとき、どちらが針路を保持し、どちらが避けないといけないのか。クルーの方はサイドステイ(目の前のワイヤー)の風見毛糸が青い毛糸なら「青信号」で針路保持、赤い毛糸なら「赤信号」なので避けないといけないと覚えてください。
特に、自分の目の前の毛糸が赤いときは、しっかりと見張りをして、他の艇と交差しそうなときは艇長にすぐに報告してください。