8月8日(5日目)
14時20分にDeep Bay 出発~
今日はのんびりいきましょー
目の前に飛び込んでくる景色がどれも新鮮で、圧巻!
これぞアリューシャンやー!
興奮と、太陽の日差し&海の照り返しが強くて暑い~
途中で上陸し、パドリングジャケットを脱いだ。今日はパドリンググローブも必要ない。
海面は鏡のように滑らかで、空や山々が海面に映し出されている
アリューシャンにもこんな表情があるんだな~
ラッコやキタオットセイがモグラたたきのゲームのようにちらほら顔を出し、こちらの様子をじーっと伺っては、水中に潜る。
ラッコは、アリュート民族によって「もともと人間に由来した動物である」と考えられ、敬われていました。
ラッコのお肉はあまり美味しくなく、毛皮もそれほど珍重されなかったので、ラッコ猟はさほど重要な生業活動ではなかったようです。
しかし、18世紀にロシヤ人、そしてその後にアメリカ人がアリューシャン列島に入るようになると、毛皮という営利目的のためにアリュート民族を奴隷のように使い、ラッコやキタオットセイを捕らせていたのです。
米国の毛皮商人は1年間の毛皮収穫量がロシア人の2倍以上。
乱獲した結果、1911年のオットセイ保護条約でラッコとキタオットセイが保護された時には、ラッコはほぼ絶滅し、150万頭いたキタオットセイも10分の1ほどに減っていたのです。
1913年にラッコ保護を主な目的にアリューシャン列島を野生生物保護区に指定すると、列島のラッコの数は次第に回復していきました。
が、80年代に入ると、生息数が再び減少。
研究者が調査した結果、シャチが関係しているのではないかと仮説をたてました。
シャチがトドやアザラシ、巨大なクジラなどの大型海獣の捕食者であることは知られていますね。
1940年代~60年代に、北太平洋とベーリング海南部では50万頭のクジラが大量捕獲され、体の大きなクジラがいなくなると、シャチはトドやゴマフアザラシを食べ始めました。
すると、80年代後半にかけてこれらのひれ足動物が減少してしまい、大半を食い尽くしちゃったシャチは別の獲物を狙うしかありません。
次の餌食になったのがラッコだったのです。
大型海獣を捕食していたころは、ラッコを捕食するなんて前代未聞と言えたそうですが、実際ラッコを捕食するシャチの姿が目撃されています。
生命の尊さを忘れ利益に走った人間は、簡単に生態系のバランスを壊してしまう。
動物たちと共存していた民族たちの生活も奪ってしまう。
17時30分にUgadaga Bayに少し入った浜に上陸。Jeffに教えてもらった浜の一つ。
なかなか良さそうな浜だぞ!
本日は16kmほど漕ぎました。
牛はいないけど、狐がいる。
もともとアリューシャン列島に狐はいません。
ロシア人が狐を毛皮目的に、放ったらしい。
小川を見つけたので、鮭が遡上してないか調査
まだ遡上していないようだ。
まだ明るいので、小川で顔や髪を洗った。小川の水は冷たいけど、スッキリ
さて今晩のおかずを釣りにいくぞー!
すると、旦那さんの竿がしなってるー!! かなり引きが強いぞー!何度も飛び跳ねてるー!
やったぜー!
60cm弱の雄のピンクサーモンが釣れたどー! 2人で食べきれるかな・・・
旦那さんにピンクサーモンをさばいてもらうと、サーモンの身は濃いオレンジ色で、脂がのっていた。
今夜はサーモンづくしだー
ピンクサーモンステーキと、ピンクサーモンの炊き込みご飯
美味しかった~
食べ終わったら、テントを張りましょう~ ここが唯一平らな場所っぽいな・・・
おや、波打ち際に沢山のピンクサーモンのひれが集まっている。
満潮を待っているようだ。
私っちはピンクサーモンの遡上期待して待っていたけど、遡上をするには浅すぎるようで、
徐々にピンクサーモンの姿が減っていく・・・
諦めて歯磨きをしていると、一匹のピンクサーモンが身体を横にして跳ねながら、少しずつ遡上している。
がんばれー!!思わず声に出して、応援しちゃう。
鮭をこんなに愛おしく感じたのは初めてだ。
子孫を残すために、傷だらけになるのを恐れず、十分に泳げる深さのところまで、何度も跳ね続けた。
アリューシャンにいると生命の力強さや尊さを、目の前で見れて、実感する。
厳しい環境の中でアリュートとさまざまな生き物がうまく共存していたんだな~
今日もすばらしい日を過ごせたことに、感謝!感謝!