クレモナ カルテット

果報は寝て待て

 ここ最近、相方は眠れない日々が続いている。
仮に眠れたとしてもコンクールの悪夢を見るらしい。(提出期限までに楽器が出来なかったとか、提出に向かう途中で幾多の障害に出会う等々)
体を気遣いつつも、毎朝奇想天外な夢の報告に抱腹絶倒する私。

過去2度ヴィオラでファイナルに残った相方は、ファイナル進出は絶対条件であり、今度こそ優勝したいところ。
ヴィオラでファイナル進出決定(私は残念ながらダメでした。次回こそはファイナルに!!)
そしてコンクール事務局からの授賞式招待の通知が届きました。
授賞式は夫婦同伴なので、私も受賞者席に座りました。役得です、ラッキー

 受賞者席からバルコニー席を臨む


舞台向かって右手が製作審査員5名(アメリカ・イギリス・フランス・イタリア2名)クレモナで行われるコンクールなのですが、アンチクレモナの審査員が過半数を超えるため、近年地元クレモナの製作家にとっては近くて遠いコンクールになっています。
舞台左手が音楽家審査員5名(ヴァイオリン2名/中国・オーストリア:ビオラ/日本:チェロ/ドイツ:コントラバス/イタリア)

コンクールの結果です。
ヴァイオリン部門
優勝:Ulrich Hinsberger (ドイツ)
2位:Nicholas Gooch (イギリス)
3位:Gonzalo Bayolo (スペイン)

ヴィオラ部門
優勝:Ulrike Dederer (スイス) コンクール史上初の女性優勝者です。Viva!!

2位:Charles Coquet (フランス)
3位:Florian Geyer (ドイツ)

チェロ部門
優勝:なし
2位:Krzysztof Krupa (ポーランド)
3位:Lorenzo Rossi (イタリア)

コントラバス部門
優勝:Marco Nolli (イタリア)
2位:Marianne Lenzini (イタリア)
3位:Francisc Gyorke (ルーマニア)

30歳以下での最高得点者に授与「サッコーニ賞」:松上 一平さん(日本)
最高音響得点者に授与「ウォーター・スターファー賞」:Ulrich Hinsberger (ドイツ)
最高技術得点賞:Nicholas Gooch (イギリス)
クレモナの製作者で4部門中最高技術点に授与「ピエランジェロ・バルザリーニ賞」:Marco Nolli (イタリア)
1位から3位受賞者以外でイタリアの伝統を重んじつつも個性的スタイルを発展させた者に授与「オールイタリア製作者協会賞」:Marco Osio (イタリア)
ヴァイオリン最高技術点者に授与:「ポーランド製作者協会賞」Nicholas Gooch (イギリス)

残念ながら相方は4位でした。2003年6位、2006年5位と牛歩のごとく一歩づつ進んでいます。
誰に知られることもなく工房でひっそりと、決して自分の仕事に妥協しない日々を積み重ね、3年後また頑張りましょう。

コメント一覧

yoko
treze様
おぉ~後輩さんですか!!私も悩み全ての道を断つため空っぽになるまで考え実行しました。でもそこから生まれ満ちてくる本物の気持ちで心が決まりました。遠回りしたからこそ今の自分があると思います。
やろうと決心したら物事の90%は達成されていると思うので大いに悩んで下さい。ガンバレ!!
treze
初めまして
初めまして、クレモナのバイオリン製作学校について調べていたのですがまさか母校清水谷の先輩がいるとは!
私は来春大学を卒業して就職するのですが、昔から興味があり大学入学後遂に始めたバイオリンが好きでスペインへの留学中にもクレモナにいってきました。

私も30歳までにイタリアへ渡ろうと思っています。
とは言いつつもちょっと不安だったのが母校の先輩にもその道を進んでいった方がいると知って勇気づけられた気持ちになり書込まさせて頂きました。
これからも素敵な楽器をつくってください^^
yoko
shori様
応援ありがとうございます!!
今年、相方はマスタークラスで教鞭を執ることになり東京弦楽器フェアには行けなくなりました。残念です。
来年は行きたいと思います。

P.S お写真を撮ったことは覚えているそうですが、スパムになったのか届いていないそうです、もし可能でしたら再送していただける幸いです。お手数お掛けしますがよろしくお願いします。
shori
お疲れさまでした
コンクール、おつかれさまでした。
そして、相方のMarco氏のファイナル進出、4位獲得おめでとうございます^^

私、以前Marco.Osio氏にヴィオラを製作していただきました阿部と申します。その際、私のヴィオラには氏からBRIXIAという名をいただきました。陽子さんにはとてもお世話になりました^^ その節はありがとうございました。<(_ _)>

この度のコンクールでのご活躍を知り、大変うれしく思い、コメントさせていただきました。お二人ともこれからもすてきな楽器を作ってください。

P.S. 昨年の東京での弦楽器フェアの際、初めてMarco氏にお会いしました。そのとき、一緒に写真を撮っていただき、それをMarco氏のH.P.のアドレスに送ったのですが、届かなかったかも・・・? そのときは、改めて送らせていただきます。今年もいらっしゃるのでしょうか?その際は、再開できることを楽しみにしているとお伝えくださいませ<(_ _)>

長文失礼しました
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