我思う故にコヂ在り

アコユニット「canappeco」G兼Vo担当コヂのどうでもいいけど本当にどうでもいい日常を赤裸々に語る哲学著(嘘)。

逆説的帰結

2006-05-24 13:57:51 | Weblog

どうにもこうにも。


肩コリがひどい。


首がグキグキいうし。


偏頭痛もする。




もともと目がものすごく悪いから、ちょっと無理するとすぐアタマが痛くなるんです。


目の玉取り出してポリデントみたいなシュワシュワするやつに浸けておきたい気分。





ということで、思いきって近くの公園へ行ってきました。


ここには最近のナウでキッチュなアダルトに大人気の健康促進遊具があるのです。


懸垂してみたり。


腰をぐりぐり回してみたり(なんか足場がグルグル回るんすよ)。





そんな遊具の中の1つに上体を後ろに反らして筋を伸ばす器具があった。


大きなロール状の器具に寄りかかると。


普段は縮こまってた場所が伸びていく感覚と。


上下が逆さまに見える景色。





ふと、小さい頃同じように寝転がって逆さまの風景を眺めてたことを思い出した。





ただ上と下が逆なだけで。


妙に新鮮で不思議な感覚。




空から生える街灯や木々。


空を走るクルマ。


底なしの雲の地面。





それだけのこと。



それだけでなんだか楽しかった。





僕も同じかもしれない。





僕が悩んだりため込んだりしてることも。



ちょっと見る角度を変えるだけで、全然違うのかもしれないな。






少しアタマが軽くなった。






思いがけず宝物を見つけたような気持ちで家に帰る途中。


なにやら白い塊りが地面に落ちている。


なんだろう、と思って近づいたらいきなりソレがバッ!っとあちこちに散らばった。


びっくりしてよく見てみると






ネコ。






5、6匹の子ネコと親ネコが集まって暖をとっていたみたい。


親ネコはもう随分離れた場所にいる。




おいおい、真っ先に逃げちゃうのかよ。


薄情だなぁ。





何匹かの子ネコたちは物陰に隠れて(丸見えなんだけどね)こっちの様子を伺っている。





これこれ子ネコくん。


そんなに怖がらなくてよろしい。


このヒゲ面めは、貴方がたに何も危害なんぞ加えませぬぞ。


そうだ。


君たちも、怖くなったら寝転がって物事を逆さまに見てみるといい。


それだけで、案外大抵のことは大したことないんだって思えるもんだよ。






そんな風に声をかける。



もちろん子ネコたちはにゃんとも言わない訳だけど。



まぁいいんですよ。



そんな夜もあります。



スプートニック

2006-05-16 00:14:15 | Weblog


もう先週のこと。


訳合って急遽火曜に大阪、水曜に福岡に行ってきました。


用事が済んで夜は時間が空いたので、こいつは好都合、とツアーのときにお世話になったカフェに突然押しかけてみたんだけどね。


いつもは驚かされるほうだから。


えっ?!なんでいるの?!


みたいなリアクションを期待しながら、使い慣れない携帯のGPS機能を駆使してなんとか目的地へ。


予想した通りのリアクションにニンマリしつつ、暖かいお出迎えにほろりとして。




あぁ、僕がここにいなくても、この場所にはちゃんと時間が流れてたんだなぁ。




そんな当たり前のことが妙に不思議に感じた。


会えなかった人もいたけど、それはまた今度。


今度行ったときのお楽しみにしておこう。





そして日曜には沼津ブルーウォーターへ。


ずっとタイミングが合わなくて先送りになっていたんだけど、やっと念願叶ってライブをすることができた。


おいしい料理。


見たことないアップルパイ。


昼と夜でがらりと表情を変える窓の外の景色。


落ち着いた空間に素敵なスタッフの方々。


全部がステキすぎてクラクラして。


また暖かい場所に出会えたなぁ、と素直に嬉しく思った。





この日は、僕が学生の時にバイトしていた映画館が閉館する日だった。


ほんとは閉館前に一度顔を出したかったんだけど、予定が合わなくて断念した。


色々な人と出会った。


色々なことがあった。


僕にとっては懐かしい場所のひとつ。




そんな場所が無くなるその日に、僕は離れた場所から東京の方角を向いて唄ってた。




学生だった僕はそこで色んなことを考えて。


いっぱい悩んで。


今も悩みながらだけど、少しずつでも自分が出来ることをやっていきたいと思ってる。





必要なのはエゴを押し通す強さではなく、自分の弱さをまるごとそのまま受け止められる強さをもつことだ、と思えたのも、あの場所と、あの場所で出会えた人がいたからだと思う。






僕らは1人1人、それぞれの人生を持っている。


それはきっと地球の軌道を回る人工衛星のようなもので。


それぞれの軌道は微妙に違うから、すれ違ったり、出会ったり、別れたりしながら僕たちは自分の軌道を回る。


その中にはもちろん、すれ違ったらもう二度と逢えない衛星もあるのだけど。




別れはいつだって少し切ない。


だからこそ、暖かいものに出会えた喜びがあるんだと思う。


人の名前をなかなか覚えられない僕だけど。


そんな風に出会えた風景は絶対に忘れたりしないからね。




最後の業務を勤め上げた皆様、お疲れさまでした。


それぞれの軌道で、素敵なことがたくさんありますように。



帰り道に見た朝焼けにそんなことを思った。

寿司なら問題ないのだが

2006-05-03 00:56:40 | Weblog

実家の敷地には、なぜか昔からお稲荷さんが祀ってある。


鳥居はない。


ただ石でできた台座の上に小さな木の家が乗っているような、そんな規模だけど。


玄関の前に鎮座しているため、家に入るにはイヤでもその前を通んなくちゃならない。


辺りが暗くなってくると、木々で囲まれたその周辺は一種異様な雰囲気で、子供の頃は早足で家の中に飛び込んだもんです。



正直怖かったんです。



しかもうちの周辺は十中八九間違いなくINAKAの類いなので、家までの一本道も素晴らしく暗い。


街灯はあるけど薄暗くて逆に怖い。


たまにその電灯が切れかけてチカチカしてたりすると、もうアタマの中のマイテーマソングは13日の金曜日(ヒーン、ヒーンってやつね)。


このチキン野郎っ、と蔑まれても仕方がないけど、もうね、全速力。






そんな幼少時代のある日。


家族団らんの食卓でのこと。


食事を終えて皆でテレビを観ていたら、画面に当時有名だった霊能力者が映った。




ねーお父さん、この人本物なのかなぁ。





すると父親はあまり興味無さそうに、





んー。どうなんだろうな。

でも、うちに前来た人はホンモノだったぞ。





と言った。








それは僕が5歳ぐらいの頃。


我が家は、なんだか分からんくらいの厄災に見舞われていた。


僕はクルマに跳ねられ入院、兄貴も不注意で骨折、親父は屋根から落ちた。



どうにも宜しくない。



そんな時期にたまたま親父の知り合いが自称霊能者を連れてきた。


その霊能者は家を見るなり一言、






あー、ダメだよ。


囲んじゃってる。


動物に水はダメなんだよ。






と言ったらしい。






もちろん何のことだかさっぱり分からない。


でもその1ヶ月後、親父はたまたま行われた下水管工事のお知らせを見て愕然とした。





縦横無尽に走っている下水管が、ある一カ所で三角形に交差していて、






その三角形の中央にはちょうどあのお稲荷さんが鎮座していた。






そう、知らないうちに、下水がお稲荷さんを取り囲んでいたのだ。







あのときはさすがにビックリしたなぁ。

慌てて下水管を1本ズラして道を空けたんだよ。






そう言って親父は読みかけの新聞に視点を戻した。









怖いわ!!








で、なんでこんな話をしたかというとね。




さっき家に帰ってきて、何気なくお稲荷さんの方向を見たらね。




無いんです。




台座はあっても、肝心の上の部分が。







えっ、、。






あの、、







て、撤去?





おは、お祓いとか、ね、あの、、。






とりあえず走って家の中に飛び込みましたけど。