今から二年前、貸し農園のチラシが入ってきました。
ちょうどその頃、「これから食糧難になるからちょっとした野菜くらいは自分達で育てた方がいい」というお話を聞くことがありました。この手のお話は将来的な水不足と共に、もうだいぶん前から耳にしていました。忙しくてしばらく忘れていましたが、久しぶりにまた聞くようになって、どうしたものかと思っていたところに舞い込んできたチラシです。天からのお知らせでしょうか?
でも一人で畑仕事というのは荷が重くて・・・
実はその十年位前に、有機農業の教室に行ってみようと夫を誘った時には、断られました。都会っ子の夫は土いじりが苦手なのかも。でも食料危機の話もあったので、もう一度誘ってみました。あら不思議。今回はやってみたいと言いました。やった!憧れの有機家庭菜園です!
幅60cm、長さ7mの畝が三本で一区画です。けっこう広いです。それが一年間3800円で、+500円で牛糞堆肥使い放題。そんなに安いものなのか・・・
取り敢えず行ってみると、そこは私達の散歩コースの一つで、とても開けた気持ちのいい場所でした。周りが田んぼや畑ばかりなので、安くても借り手が埋まらないとのことでした。なるほど。それで、少し離れたうちの町内にもチラシが届いたというわけです。
私達からすると、天からのサプライズプレゼント!申し込みに現地に行った私が小躍りしてあまりに喜ぶので、貸し主さんはキョトンとしていらっしゃいました。「古い人達からは、水が溜まるって怒られる」そうで・・・
そこは耕作放棄地で、元は田んぼでした。全くの初心者で、借りられただけで本当にありがたいのですが、粘土質の土の固いこと固いこと・・・雨が降って乾くと本当にカッチカチ!
いや、粘土って本当にすごいですよね。それを利用して土器や煉瓦を作り始めた人々って本当にすごいです!そして水田も。
何をするにもいろんな気づきがあって、新鮮な驚きで。畑という新しい世界に私達はは夢中になりました。
固い、とにかく固い。それでも何とか耕して、使い放題の牛糞堆肥やもみ殻をたくさん混ぜ込んで地質改善を試みたりしました。2年目には二区画追加して、作物の種類も増やしました。去年から菌ちゃん先生の講演に参加して、準備して、とうとうこの春から一部が菌ちゃん農法での作付けとなります!
いろいろと試してみるものの、でもやはりまだまだ固くて。
大きな作業は大きなシャベルや、バールなどで掘り起こしたり穴をあけたりするのですが、小さな道具での細かい作業が大変です。土があまりに固くて、ガーデニング用の軽い樹脂のスコップは粉砕し、頑張ってくれていた100均の金属のスコップも、てこの原理(?)でとうとう折れ曲がってしまいました。
きっと粘土質に悩まされているのは私達だけではないはず。固い土向けの道具があるはずだと、強いスコップを探していたところ、ありました!!!
『永塚製作所 ステンレスシリーズAー9』です!
選ぶ時、そのサイトでは一種類しかなかったのですが、それが良かったようです。届いてみると細いタイプでした。
まず、この補強!私は初めて見たのでびっくりしました!本当にお手頃価格なのに、こんな細工が施されているとは!
そして細めで先が少し尖っているので、粘土質でもガシッと食い込みます!
以前に農業動画で、地質調査等で地層を掘る用の細くて尖ったスコップを使っていらっしゃる方がいて、コメント欄でもどこで買えるのか問い合わせがありましたが、今ではわからないとのことでした。とても良さそうで、そういうのを探していました。
今回は補強に魅かれてこのスコップを選びましたが、細さと先の尖りが威力を発揮します!そして補強はそれを後押ししてくれるのです。本当にすごいです!おかげさまで、作業が楽になりました。
固い土に悩まれていらっしゃる方は、一度お試しくださいませ!
今畑は春まっさかり!小さな虫もたくさん飛んでいて、雑草が寄せ植えのように繁って花を咲かせています。とっても賑やかです♪
桜も咲きましたね!去年の9月の終わりにしょんぼりして通った道も、その時は枯れていた桜の木が、昨日(R5年4月3日)は満開でした!こんなに晴れ晴れとした気持ちで同じ道を通る日が来るなんて、あの時には思えませんでした。開けない夜はない!日はまた昇る!
空気があって、お日様が照り、雨や風もほどよくて、皆生かされているんだということを実感する今日この頃です。
いつもありがとうございます!