グランハート

日常で精神世界を探究しています。精神世界とは誰もが持っている心の世界です。日々の気づきや学びについて書いております。  

グランハート(35~39)『白い車の話』予知についての考察

2022-08-11 08:13:45 | エッセイ

35. 白い車の話①

セミナーに行き始めて、日常でもイメージ力のトレーニングをしていました。初めはちゃんとできているのかわかりませんでした。勝手に想像しているだけかもしれない。とにかく手探りでやるしかない。何でもコツをつかむまではそんな感じですよね。

ある日、知り合いと電話で話していると、彼女の飼猫が今座布団の上にいると言いました。私は何気なく自分の家の座布団を見ました。うちの座布団の色は藍色だったのですが、ふとパステルグリーンに変わって見えたのです。そこで知り合いに座布団の色を確認するとパステルグリーンでした。
また同じ頃、パソコン教室で知り合った友人から半年ぶり位に電話があって話していると、ふとずっとロングだった彼女の髪型が肩までバッサリと短くなっている気がしました。聞くとやっぱりそうでした。
ささやかですが、私がはっきりとイメージを掴み取ることが出来るようになった初期の頃の印象的な体験です。

イメージ力のトレーニングを続けるうちに、ほんの些細なことが当たったりするようになっていきました。それが面白くてのめり込んでいくのですが・・・当たれば当たるほど見た映像にに振り回されてしまい、また作ることが始まりだして興味が移ってしまったこともあり、「見ること」はもうだいぶ前にやめてしまいました。

でも習い始めの頃はとにかく当たるのが面白くて、そのうち未来を知りたいと思うようになりました。未来を知りさえすれば最短で願望達成できると思ったのです。好奇心もありました。予知とはなんぞや。

いくつかの経験やいろいろな教えから、考え方が変わってきました。未来を見るのは意味があるとも言えるし、無いとも言える。単純に好奇心はありますが、いたずらに聞いて回る必要はないと思うようになりました。

どうやら未来は固定しているわけではないようです。

36.白い車の話 ②

単純に仕組みとして捉えると、数十分程度の近い未来はその通りになりやすいようです。
知り合いは数十分後の映像が見えることがあり、それによって少し自分の行動を調整するそうです。例えば駐輪場で他の自転車がドミノ倒しのように倒れているのが見えたから、巻き込まれずにすむ位置に停めるといった感じです。それで実際に助かるそうです。自分の行動に関係ない映像も見ることもあるそうですが、これはちょっと便利ですよね。

でも映像として見えなくとも、何となくそうした虫の知らせというのは、私達も多分経験しています。
誰もが持っているこうした感覚が、人によっては映像に変換されるということなのでしょう。

逆に遠い未来は変わるものだと思っています。正確には変わる余地があるという感じです。その未来に到達するまでの意識や行動次第で異なる未来になりうるからです。
つまり将来といった遠い未来の映像に振り回されたり、一喜一憂するのはあまり意味がないということです。
しかも逆算の行動はむしろ選択を狭めることがあります。この事はまた別の機会に。

こうしたことがわかってくると、結局は今どういう意識でどういう行動をとるのかということの方が、予知よりも優先されるのではないかと思うようになりました。
だからこそ自分の中をクリアにしたり、本当の自分とつながって行動することが大切なのだと思います。

未来に関してこの考え方にたどり着くのには、あるきっかけがありました。その出来事のお陰で未来に関して、それまでとは異なる見方ができるようになったのです。
セミナーに行き始めて5年くらいたった頃だったと思います。
私は色んなことが当たり始めて面白くなってきていました。自分にもできるんだ!と調子に乗りかけていた頃です。

今でも忘れられない、白い車のお話です。

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37.白い車の話 ③

イメージトレーニングを始めて5年目位の頃に友人と電話で話していると、彼女が白い車に乗っているのがイメージで見えました。
そう言うと、「白い車は買わない」と言われました。当時の彼女の車は紺でした。その時はそれで終わりました。

彼女は隣の市に住んでいて、セミナーで知り合いました。時々遊びに行ったり来たりして、会うとしても通常だったら1、2ヶ月に1回位でしょうか。
当時はまだ電話代が高かったこともあり、何か連絡事が無ければ会った時に話すという感じでした。

ある時彼女の家に行くと、駐車場ではない場所に白い車が止まっていました。お客さんかと思ったら、なんと代車だというのです。故障でレッカーされて、結局廃車になるということでした。
あの白い車のイメージが思い出されましたが、お庭に止まっていた代車はイメージの車とは形が違いました。まあ、そんなもんだろうと思いました。

ところがよくよく話を聞くと、彼女はもう新車を買ったと言うのです。
当時新発売になっていた可愛い軽自動車でした。本当はピンクが欲しかったのに売り切れで、ゴールドは遠い支店にあって納車に2、3週間かかる。
でも白なら近くの支店にあるから2、3日中に渡せるというので、もう白にして書類にもサインしたと言うのです。
彼女が買う気がなかった白い車です!
しかもその軽の白なら私が見た車とぴったりです!

私はびっくりして大興奮で彼女に言いました。「半年前に私が言った通りになったやん!私半年前に言ったやん!」
当たったのてす!本当に当たった!

でもその日私が帰った後、彼女は販売店に連絡して車の色をゴールドに変えました。後日彼女に聞かされた時、確か理由を尋ねたと思います。
「何でやろうなあ。ふふふ」と笑っていたような記憶があります。
私があまりにも得意気なのが気に障ったのかもしれません。
嫌な思いをさせたのだと気がついて、なんだかばつが悪かったのを覚えています。

この事がきっかけで未来に対する考え方が大きく変わり、その後いくつかの経験を経て、未来とは確定したものではないということが自分なりにわかってきました。


38.白い車の話 ④

イメージで見た未来の映像が当たることもあれば、ずれることもある。
また彼女のように変えることもできる。
そうしたいくつかの経験をするうちに、未来とは何だろうかと思い巡らせるようになりました。

本当に未来を予知したのなら、変更も含まれるはずではないのか。
それなら変更後の未来を見るはずではないのか。
予知がはずれたり、見た内容と多少変わったりするのは何故か。

色んな本で色んな方が色んな表現で説明してくれているのをいくつか読んではみたのですが、よくわかりませんでした。
そんな悶々としていたある日、子供が汽車のDVDを見ている時、横で一緒にボーッと見ていると、イメージで数限りない路線図が見えました。

そういうことか。

過去から未来へとつながる路線が何本もあるとします。今乗っている汽車の行き先が今の延長の未来です。これを予知で見たとします。
でも、途中で路線が切り替わったとしたら?
汽車を乗り換えたとしたら?
当然終点の駅も変わります。つまり行き着く未来は変わるのです。

これを意図的に変えるのか、思いがけなく変わるのか、それは色んなケースがあるのでしょう。
願望達成のイメージトレーニングとは、言わば理想の駅を作ることかもしれないし、意図的に路線を切り替えたり汽車を乗り換えたりすることだと言い表せるかもしれません。

どうあれ、未来とは無数に存在する。予知とはそのうちの一つを映像としてキャッチしたに過ぎないのではないかと思うのです。


39.白い車の話 ⑤

近い未来の予知は当たりやすいと思います。何故なら近い未来はもう直ぐに通過するので、変える暇がないのだと思います。だからほぼ変わらない。
近ければ近いほど変わる余地が少ないということです。

逆に遠い未来の予知というのは変化しやすいと思います。それは到達するまでに色んな要素が関わり合っているからです。その事を実感したのはまた別の体験です。いつかお話しできたらいいなと思います。

ただどんなにはっきりとした未来を見たとしても、自分がそこへ向かっていく行動をしてこそです。
いい未来を見たのならその未来へつながる行動をとることが必要だし、
悪い未来を見たのならそれを回避する行動をとることが肝心です。
一番してはいけないのは、未来を見たから叶うと信じ込んで、何もせずにただ待つこと。あるいはどうせ未来はそうなるんだと、怯えたり自棄になってしまうことです。
それなら未来を知る意味はない、むしろ見ない方がいい。
これは私自身が見えたイメージに囚われてしまって、痛い目にあったことがあるからこそ断言できます。

これから2、3年は世の中がますます混沌としていくと言われています。
何が起きるのか知りたい気持ちはありますが、何が起きるか知るだけでは不安は無くなりません。
本当に必要なのは何が起きるかを情報として知って、できる準備をして心にゆとりを持つこと。そして大切なのは、心の不安や不満は日頃から取り除き、不穏なニュースを聞いても巻き込まれずに過ごせるように自分の中を整えることだと思います。

ご縁をいただいた皆様と一緒に、穏やかに健やかに過ごしていきたいと思う今日この頃です。

 

 



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