goo blog サービス終了のお知らせ 

ニューコスモセンター

青森でコスモスというバンドで歌ったり詩書いてる人の痛々しい日々の挙動

人狼の告知です。

2013-10-31 00:17:24 | インポート
11月12月、メンバーが出られない人など多数なので、個人の出演イベント多々です。
大変だけど呼んでくれる分にはなるべく出演させていただきます。
詩の朗読で呼んで頂くって、中々嬉しいことのはずなので無理します。

12月は、もうひとつか二つイベント決まりそうなのですが、詳細決まり次第ブログにアップします。
最近ツイッターも始めたのだけど、なにもつぶやいてないです。知り合いの書き込みや
ライブ、映画、ももクロ情報のチェックなどに使用しています。
知り合いの書き込みにも、返信する方法が分からないので、そもそも返信する文化なのかさえ
よく知らないので、へんなストーカーになってんじゃないかといらなくへこむ要素増やしてます。
アカウント?はタイラルミッド5です。
完全に手探りでです。つぶやいてないですが、今後イベント告知など、なるべく。


「第7回ミラーズホロウの人狼」

懲りずにまたまたやります。正体隠匿系のカードゲーム。
初心者大歓迎です。というか初心者ばっかりです。

チケット1000(ドリンク別500)当日1500(ドリンク別500)
開場 19:30 開演 20:00
場所 まんぶるず

チケット限定13枚です。
ご予約ありましたらお早めにお願いします。

takaya3625111@gmail.com

か僕の事知っている方は
僕まで連絡ください。

偽タカヤマツリ

2013-09-01 23:53:10 | インポート
8月17日土曜日 

がっぽ公演ステージ前広場で行われたイベントです。

今回は基本コスモスがずっと出演している中にゲスト登場して
頂き、音楽演奏などといった流れにしたのですが、思ったよりも大変でした。

離陸して安定飛行に入る頃に素晴らしいゲストが傷跡を残し
その間また、緊張感と共に離陸して、安定してきたらまたまた
素晴らしいゲストが恐ろしい表現を投下して、、と言ったテンションの
保ち方が中々難しいライブになりました。

それでも、新鮮な刺激に挑むことは今後の経験と
何らかの実績解除に繋がればと思いました。

オープニングふすま職人林幸雄

マイレボリューションが流れる中、障子の張替えを淡々と
行うレボリューション職人。これがどくんごさんからお借りした
テント小屋の怪しい雰囲気と絶妙に合い、雰囲気を作る。
絶望と闇の空間に一つだけ照らされたテント小屋の明かりに
集まった人間達の、小さなユートピアに立ち会っているような
痛々しいのに柔らかい始まりの狼煙。

コスモス、障子の裏側から光が発し、人影が映りコスモス。
なんだか、イカ天チックな妄想も無いことはないが、それも
含めてノスタルジーが何かを緩和し、ステージへ。

1曲目、宇宙空間。
少しずつお客さんとのセックスをしようとするが
強烈な自慰の渇望から始めるべきであったかと精神の
乗せるパレット選択を思案。
それでも体力もまだあり、良い流れ

2曲目、ジョック。
完全に詩集をどこかに置き忘れ、完全アドリブで朗読を。
それでも精神力もまだあり、楽しく。
思念サーフィン、おぼつかなさもニヤニヤと。

3孤独なふりをする。
5人で生ギター生音演奏。完全アンプラグドで。
こういったちょっと変わった事を、要所要所に置いて
お客さんをあきさせないようにと思っていたのだが
完成した作品が多少微妙。んでも後から映像で観たら
そうでもなかった。

ここで青森最後の詩人ヒロヤー登場。
4年ぶりくらいのヒロヤーでしたが、安定のセックス!
子どもらの幾人か居る前でも安定の死体と性交渉。
スカッとしていて重苦しい重なりとで、ゆっくり
ヒロヤー式次元移送装置が作動している。
なんかよく分からないけどそんな感じ。

ヒロヤー終わりでコスモス再登場。
4ビューティフルダイ。

ここで、14歳中学生詩人ギャラクティカイリ登場。
制服姿で、コスモスの曲「君は貝殻を耳にあてた」の朗読と
マイマイとナイナイという、宇野亜吉良さんの絵本の
朗読。A2の紙芝居をステージ上で僕がめくりながら。

その読み聞かせ最後の部分と、コスモスの5ラッパはギラリと光るのさの
前奏が重なり、そのまま始まる。

6再構成
速めの曲なのですが、気持ちよく。

7フーアーユー!
頭の部分を、工藤さんが歌い、次中畑氏(何故だかすごい盛り上がり)
サビを僕が歌って、その後ステージ後方から、ペニス部分が光った花田氏と
ふきた氏が登場し、仁王立ち、一緒にサビの部分を、決めのポーズで
踊りながら歌う。ちょっと動き決めて歌うだけでも、雰囲気に拍車をかけて
何か溢れる感じ。

そのまま、ふきたさんが歌う、鯵ヶ沢ラプソティー、切ないいい曲。工藤さんの
コーラスも合わさって心地よく悲しめる。
全身タイツに着替えた花田さんが、せつなく痛く歌う真後ろに、
影のように立つ。僕は仮面をつけて、野外で読み聞かせで使用した絵を
立てかけていく演出。

8ドゥーディンバーディ
流れ的にもよく後で映像で確認したら、全然かっこよかったんだけど
実際演奏しているときは、どうにも空気が掴めていない様な
そもそも空気を掴むなんて思いを頭回るのが変な感じで、疲労なのか
知らないが、自分だけ空回りしている気がしてあせる。
コスモスなんてそもそも空回りデフォですよと、映像確認した未来の自分がそう言っていた。

9三部作 
やっと詩の朗読、この曲のリフとかテンポとかの相関が好きなのだけど
詩が切り裂く印象のもので、その接合がライブによって可、不可が出やすい
のだけど、上手い感じでいけた。

にいまや
男女のパンクデュオ?!、ノンポリ最強な、異質な独特の空気を作る飛び道具な感じ
なのにまさかの1曲目、普通の良い曲やって逆にビビル。テント小屋の雰囲気に推されたか
これから楽しみなカッコいい好きなバンド。彼らの最後の曲「縄文家族」
コスモスと一緒に演奏。ボーカルの女の子が、アグレッシブに観客席内部まで
走りこんで絶唱するので、僕も目が覚めて観客席へ走りこむ。
こんな言い方年寄じみてるんだけど、若いってだけで、カッコいい才能の一旦だと思う。
なんでも、挙動の全てが、命の兆しに見えてまぶしい。

10ペルメイ
安定の、ていうか安定ってコスモスで要らないと思うんだけど、ペルメイ。
こうしてコスモスのやった曲見ると、なんか痛々しい曲とか少なかったかなと。
11クルックドゥー糞尿死まで飛びたて!
長い詩の朗読、ちょっと長すぎたかなとかも思ったけど、そんなの気にするのも
なんか変なテンションだったんだべかなと。お客さん飽きるとかなんかどうでも
良いんじゃないかと、好きなことやってんだから、それで良いのじゃないかと。
ラスト、裸になって褌になり、目が光る鳥の被り物。そのまま。夜の公園を飛び立つ。
木に登り観客席を除きみる感じで。ライブ始まる前から、ゴミ袋で作ったエルビスみたいな黒い翼
を肌に装着していて、気持ち悪い熱い状態で歌っていたんだけど、結局汗で、シャツ脱いだときに
全部取れちゃった。

12君は貝殻を耳にあてた
これもいいきょくで、なんか。でもこの曲がっぽ公園での思い出の曲だから
さすがにやりたいなと、一応今回のライブ最後の曲。

13ミッドナイトラン
ライブ終わり、なんとかウダウダしていたら、なんとなくアンコールの雰囲気になって
アンコールが始まったのですぐにステージに戻り、やりますよ!と言った感じで。
本番前のリハで、なんか今一だったので結局没にしたミッドナイトランという新曲を。
色々失敗もあったけど、一番開放感気持ちよくやれた。

照明の人いなくて、どくんごのどいのさんにお願いしてしまい、申し訳なかったのだが
ガッツり、滅茶苦茶かっこよくやっていただき、素晴らしいタイミングでミラーボールや
スモーク、野外の照明等等、大変ありがたく感謝しています。

打ち上げのときに、ミッドナイトラン良かったね。
なんか、どくんごが移動して芝居して回る雰囲気と
重なっちゃってちょっとウルッとしたと言って頂き、
少しでも過酷な天国めぐり旅回りの癒しになればと。

今回のライブの総評は年取った!
それは悪いことじゃなく、だからこそ
くだらなくても、自分らでやりたいと思ったことは
積極的に行動しないとね。
客受けの前に自分受けを第一にしないと本末転倒だと。

でも楽しかったです。
また次のイベントの時の糧になります!

コスモスは死ぬまでやるよ。
おじいちゃんになって、お客ドン引き無視の方向でお願いします!

もうすぐですよーライブあります。

2013-08-11 01:45:03 | インポート
「音楽ライブ朗読実験コースモース!」

チケット売れていないです!
ほぼ全く!アハハ。
コスモス最高ですよ。きっと。
コスモスが淡々と楽曲演奏します。多分。
その中に、ゲストの方何組かの、歌、パフォーマンス的なことが組み込まれています。

8月17日土曜日 

6時半会場 7時開演 約2時間
がっぽ公園ステージ前広場

前売り予約1000円 当日1200円4

御問い合わせはtakaya3625111@gmail.comまで。


7月7日 Naked

まんぶるずでライブ

大学生などの若い方々のライブにコスモス入れていただき。
若い人みんな歌が上手かったり技術が伴ってたり、ちゃんとやってる人
達いるんだなあ。と光。

コスモス久しぶりの、アコーディオン兼ギター奏者、工藤さん復活での演奏。
やはり彼と一緒だと、音に安定感やグルーブ感が増す。
居ないときは、そういうもんだと思い、多少わざと荒く粗暴のむき出しな見せ方で
表現していたのだが、そうしなくて音楽側の輪郭を、クッキリできる。
すごく楽しくやれた。

7月11日 ボドゲ

ボドゲ会

7月18日 さまよう

妹の車で、面接に向かう。冬物のスーツなので熱い。
多分受かる。
面接終わりに、近くのコンビニで迎えに来る妹を待つ。
なにもすばらしいことなどそう起こらず、静かに立ち尽くしさまよう。

7月20 ゆうれい

花田氏の学校イベントのお手伝い。
お化け屋敷のお化け。
ライブの喪服にお面を着用し、夜の教室で
静かに佇み本を読んでいるような幽霊。

花田氏息子と友達の、白塗りお化けが、思いのほか怖かったが
上級生の肝試しイベントなので、微妙に強気な来場者達。

イベント終了後体育館に集まる生徒らと話す花田氏
私は、幽霊のキャラを保っていればいいのかわからず
ニヤニヤビクビクしている不審者のよう。

7月23日 まちあわせ

成本で7時。
8月17日のコスモスライブのゲストにいまやさんと会い
軽く打ち合わせ。楽しみ。

7月24日 うちあわせ

平内の英明さん宅へ、工藤さんと向かい打ち合わせ。
9月22日のイベントの。
リックフレアーと対戦する新人レスラーのような気分。
チャンスは不完全な時にしか来ない。だから言い訳せずとぼとぼ歩く。

27日 れんしゅう

コスモス練習。少しずつ記憶探りと
新曲に大半の時間を費やす。

28日 さようならPE

中学生のときに購入し、ずっと使い続けていた(ライブでは昨今ほとんど使用せずだったが)
エレキギターアリプロ2のPEを、ゲーム倉庫に売りに行く。5000円。
値段を聞いたときに、多少ためらい、ちょっと5分ほど考えていいですかと女の店員に話し
店内をうろつくが、その態度さえも、ギター好き少年の悩んでいる僕を見てと
思われているのじゃないかとかんぐり、1分で場にもどり、売りますと無個性にしゃべった。
その金で、食べ物を買わないといけないのだ。が
倍にしようと考え、等価交換のパチンコ屋へ行き、99パーセントの海物語に金を使う。
それが幸か不幸か魚群が2万を俺に渡し、
奥さんにギター1万円になったと良くわからない去勢を張り渡す。

残りの1万は携帯の支払いに。すぐ消える。

子どもがケンジワールドという言葉を、二日おきぐらいに話すのだが
ブラボージョニーだったら今夜もOKなんだけどね。。
と雑なケンジアンドザトリップスと勘違いするという子どもに分からないネタを
2回繰り返すが、その誤魔化しもなんとなく察するようになってきた
娘らが不憫に感じるけれど、何もどうしようもない。

それを更に薄めるために、アルコールとニコチンを何とか摂取したがる金探し。

ギター売ったときは物に執着しない僕。と言い訳を擦り付けていた心だったが
目前の刃物には強烈な反応を見せ、アルコールとニコチンに執着する。

魚群がくれた2万が、見えない社会の巨大さから逆に唾棄されているようで
煙草の灰が過剰なエアコンで冷え、落ちる。

7月29日 けんか

長女とケンカする。
手首のリストカット痕に腹が立ったのだ。
無人島での生活10日目くらいの自分の生きてる確認。
明らかなクソファッション。
パンク野郎の安全ピンまみれのピンみたいなもの。

自分の若い頃を省みると、あまり言えたものではないのだが
それでも、ダメなものはダメと切れて怒らなければわが娘への
責任がビクビクと震えている。
かみさんは、そんな私を見て諭し、怒ったってしょうがないと
いうのであるが、じゃあお前はそのキャラで子どもを守れ
俺は理不尽にでも間違ったと思ったことは、自分の娘に対しては
切れて怒るぞ。と憤る。が、では切れずに言えと言う。

成績も中学生になってから落ちまくりで、男とファッションのみの生物。
通信簿は音楽と美術が5でそれ以外2。ああ可愛いわが娘よ。
中2で放送部に入り、応援団のわが娘よ。
お前は、誰からも言われていないのに、私の中学生時代と全く同じ道程を
歩んでいるのだ。

お前の未来は、極端だ。中途半端な幸せにはたどり着けないと思うよ。
本当に僕はあなたのことが好きなのだ。

8月1日 本返す

県立図書館へ本返却。
ハプニングアートと過剰なアイディアの広告戦略の本と、東南アジアの空間捻じ曲がる
殺伐とした裏世界遺産紹介本。

ずっと喉に違和感があり、声が全く上手く出せなくて、呼吸が苦しいという事案が
ここ2ヶ月くらい続いていたのだが、とうとう病院へ行った。
ら7年前くらいに診察受けた花粉症のアレルギー検査の、結果を今更受け取り苦笑。
喉には何も無かったようで、それでも薬を貰ったのだが、要するにストレス。

人生を楽しく生きられる錠剤を貰い、それを飲んで生きる。

8月2日 チェリーボム

子どもらと、川へ行き、自由研究のなんだかを拾うために行ったのだが
かみさんのお勧めのその川は新幹線の開通の工事のとき以来、入れなく
なっていた。
せせらぎを聞きながらの散歩と、近くのバッティングセンターで
バッティングして卓球して遊んだ。

夜、ランナウェイズを鑑賞。バンドもの映画は大体外れ無しなんだけど、
これも面白かった。後半のライブ来日ライブシーンとかでちょっとテンションあがる。
ダコタファニングが、来日前に自宅の芝生で、セクシー撮影的シーンで
おばあちゃんが怒るシーンがちょっと好き。
ギターのジェットなんとかさんが、すごく良い味で、いたいたこんな人の感じで。
セックスもバンドも、栄光に向かって走るあの電車に乗る瞬間までが、快楽。

8月4日 強さ

小4の末っ子が、アンパンマンは弱い。バイキンマンは一人で戦ってるのに
アンパンマンはジャムおじさんが居ないと勝てない。と言った。

8月5日 ちくわ

工場のラインの仕事に合格したので、初出社。初日。
大変キツイのだが、どんな仕事でもそうなのだろうと
前向きに投げやりに、ひたすらウロウロして何かを作る。
ダンボールを延々と作り、冷蔵庫から冷凍の練り物食材を
ひたすら出す。絶対やせる。本出す。ライン工場ダイエット。
給料が安すぎると思うのだが、もう選べない。
どれくらいやりたいことと一致してるかではなく、
ダメなことがどれくらい少ないか、じゃなきゃ採用されない。
それでも、仕事にありつけたので、9月末には、ケンジワールド
はなくても、どこか楽しい場所へ子どもらを連行できたら嬉しい。


昔のエッセイ「80年代中学生日記」

2013-07-11 22:47:07 | インポート
80年代中学生日記「斉藤A君」

青森の雪はデタラメだ。
寒さは別にいい。もう慣れてるから。
寒さはそれほどでもないのだ。というか、
家の中では暖房機をガンガンに使っているし、
外でもセンスのない(あってもいいけど)
防寒着やらセーターやらをバカみたく着こめばどうとでもなるのだ。

雪。
オレがデタラメだというのは雪なのだ。それも量!量だって!コラ!

雪の量が多いすぎるのだ。雪かき(スコップで雪を片付けることです)を
ほとんど毎日やらなくてはならないのがイヤ。
妻が。

妻が殆ど毎日雪かきをするのがイヤ。

オレは面倒くさいから、余りやらないのだが度を超すと怒られるので、
妻の機嫌が悪そうな時はオレがやらなくてはならないのだ。

オレは外に出て雪かきをする。オレは庭に雪を積む。
妻が怒らないくらいの雪山になるまで雪を積む。
向かいの家の雪山では、アノラックを着た子供達が無邪気に遊んでいる。
そんな子供達は期限付きの「自由」を持っていると思う。

なぜ期限付きか。
それは無垢な精神には破損感があるからではないだろうか。
大人になるまでには当たり前の真実を否定し
破損個所を埋めなきゃならない事が多々あってしまうからだと思う。

それは言うなれば自己に対しての”不誠実な皮膜”だ。
”不誠実な皮膜”は「嘘」や「虚栄心」であったり
「対面」や「自己矛盾の葛藤」であったりするのだろう。
結果、子供は大人になっていく。
精神の不自由さを手にする。

そのような制約がない期間だけ、
子供達は凶悪的に「自由」を持っているのだ。

雪山で遊ぶ小学生と、
雪道 家路へ帰るダサイ中学生をみると斉藤君を思い出す。

斉藤君は中学校1年生の時オレと同じクラスで、
生まれつき心臓の病気を患っていたので、体育の時間は必ず休んでいた生徒だった。

斉藤君は東京出身で眼鏡をかけていて、眼鏡だけに頭も良く学校の成績はいつも上位だった。
そして青森の中学生では珍しいナマリの無い標準語で明瞭に話をする生徒だった。
青森に来た理由は、空気のきれいな自然の中で
生活した方が、心臓にかかる負担が少ないとかだった。

1年の時には美術部で一緒になりねぶたの絵を描いたりして遊んだりした。

斉藤君はギャグセンスがつまらなく、普通にしていれば
普通の中学生なのに、俺の前でつまらないギャグをいつも言っていた。

たまに2人で部活の時に、ふざけて筆で顔に落書きしあったりした。
俺が調子に乗って必死に斉藤君の額へ「骨」と書こうとはしゃぐ。
そういう遊びがエスカレートしてくると、斉藤君の呼吸がたちまち乱れだし
「ちょっと待って」と笑いながら言って、心臓を右手で押さえたりした。
オレはそれが冗談なのか本気なのかわからなく、
「そういうギャグなら面白いのに。」と言い
「心臓ネタをギャグに使え」となんだかよくわからないアドバイスをしたりした。

ある日冬の学校の帰り道、斉藤君と帰っていると、小学生の子供達が雪山で遊んでいた。

オレはスクールザックを背負ったまま、制服のまま、小学生の輪の中に行き、
「キーーーー!!」と奇声を発しながら前転をした。
小学生に見せたと言うよりも斉藤君にうけると思ってやったギャグだった。

それは
”これから家に帰るまで、まだ長い道のりなのに身体中雪まみれになって、
 靴も濡れてしまってオマエはバカか。”
というニュアンスの中学生バカギャグのつもりだった。

斉藤君が笑っているか表情を確かめると、
彼はニヤリとしながらオレと小学生の中に、極度の早歩きで近づいてきた。
そして突然斉藤君は「フイーーー!!」と裏声で叫び、オレと同じように前転したのだ!

斉藤君の後頭部がゆっくりと雪に消え、
その後逆向きのスクールザックとヒョロリとした脚が雪埃と
雪面に素早く消えていったのだ。
オレは心臓病で体育の授業を受けられない人間が
そんな事をしたら、面白いに決まっているじゃないかと思い、悔しかった。

斉藤君とは中学2年にクラス替えで別々になり、いつの間にか
美術部も辞めてしまったオレは彼と遊ばなくなっていった。

そして卒業し、テキトウに時間が流れて、薬師丸ヒロコの等身大ポスターの
マンコの所に切れ目を入れて、裏側からぬるいカップヌードル伝いにオナニーしていた頃、
オレは恐ろしいことに気が付いていた。
”斉藤君!高校居ないん邪!斉藤君卒業してナイン邪!。”

そうなのだ。斉藤君は中学校2年から3年の間に、消えているのだ!
オレが内向的になり、学校で余り人とも話さなくなったオナニーの中2の時か、
バンドをやり始めて、カッコつけだしたオナニーの3年の時の間に彼は居なくなったのだ!

まさか中学生の間に、青森で死んだと言うことはあり得ない。
それならばもっと強く印象に残っているはずだし、学校の全校集会とかで
校長先生が何かそれっぽい事をしゃべっていたに違いない。

斉藤君は何処に行ったんだろうか。
もしかして、心臓の病気の治る見込みがもう無くて
ひっそりと東京に帰って死んでしまったのだろうか。
未だにオレはそれを知らないし、中学時代の友人に斉藤君がどうなったか聞いても
皆、行方を知らなかった。

もし今生きているとしたら斉藤君はどうしているのだろう。

冗談か本気かわからない”心臓ギャグ”を誰かに披露しているのかもしれないし、
健康な体になって府中競馬場でギャンブルをして、
馬の尻に興奮してきてトイレに適当な女を連れ込んでフェラをさせているのかも知れないし、
調布で個室エロビデオ屋を経営しているのかも知れないし、

酔っぱらってシルベスタースタローンに似た外人オカマに、
夜の軒下でフェラされてそのオカマが「1000円でイイワ!」と金を要求したのに、
ハンパにカッコつけて2000円払って別れた後、
休もうと思ってたまたま入った喫茶店にさっきのオカマのスタローンがいて
「オイカケテキタノネ・・」と喜んでいて、
泣きそうな顔しながら舌打ちする22歳の俺。とかになっているのだろうか。

オレは斉藤君の前転が、今も心に引っかかっている。
それはなぜか
彼は生まれつき、「心臓病」だったため
精神の不自由さを手に入れるための”不誠実な皮膜”を
生まれつき作り出さなければならなかったのではないかと勘ぐるからだ。

彼の親は彼に無限大の愛情を注いでいたのだろうし、
オレも普通の友人のように彼と遊び、思い出を作っていったはずだ。
その事は間違ってない。

ただ彼にとっては”相手に対する優しさ”が
半ば強制的な行為になってしまっていたのかも知れないと考えると
彼の前転は悲しい思い出としてオレの身体に皮膜を作ってしまうのだ。

彼は大人として、自分以外の人間に優しさをあたえるように
努力しなければならなかったのだろうか。
彼は僕の知らない精神の暗部で
「命」と「自由」を天秤にかけていたのかも知れないのだ。

オレは外に出て雪かきをする。オレは庭に雪を積む。
妻が怒らないくらいの雪山になるまで雪を積む。
向かいの家の雪山では、アノラックを着た子供達が無邪気に遊んでいる。
そんな子供達は期限付きの「自由」を持っている。

人間は
弱い大人になるまでに
「現実」や「社会性」と言う名の鈍器で小突かれ、破損しその患部を
”不誠実な皮膜”で覆い精神の不自由さを手にしてしまうのだろうか。

オレは斉藤君と中学の1年間位しか遊ばなかったし
今もし斉藤君と再び出会っても、何を話すべきか知らない。
むしろ会うの面倒くさい。

ただもし彼と出会えたら

その時オレは、斉藤君の前で奇声を発しながら
前転をしなければならない。

それは必ずだ!

初日五所川原北枕。

2013-05-25 02:30:40 | インポート
初日、北枕五所川原無事終了しました。
お客様、スタッフのみなさま、出演者のみなさま、ありがとうございました。

僕は、演出、進行、自分自身のパフォーマンスなどまだまだいたらないところも多々あるのですが、それでもさまざまな人々が集まって、「何か」を作り出すことの奥深さや恐ろしさや、すばらしさを大変感じた日でした。

普段はいつも低姿勢でびくびくしている僕ですが、そのままな人だなあ。僕はと。
もっともっと面白く、激しく、感動的に、「何か」を作り上げることができるのだと自分の先が見え、勉強になりました。

後言いたい事は、明日(今日か)北枕3年ぶりの青森。ぜひ遊びにきてね。寝ます。