ぬん!ぬん!ぬん!

毎日お腹かかえて笑える人生を目指して☆

アツイ思い

2005-12-02 13:50:50 | ヒトノ話
今働いているベンチャー会社でインターンを企画した。
内容はいわゆる飛び込み営業で一日担当エリアを練り歩き飛び込む。
「かいか」という雑誌を設置してもらうように説得する。
これを5人1チームで行ってもらう。チーム目標を達成するのが目的だ。

単純な作業に見えて、なかなか難しく、人それぞれの営業によって承諾されるか否かが決まってくる。
ある人は論理的に。ある人は自分のキャラを生かして愛嬌で。
無料雑誌だけあって、売る人の個性だったりが結構ものを言う。

ただ、やはりその雑誌のターゲットのシニア層が少ない地域であるとか、
街自体が栄えすぎているところだったりすると(店主が忙しすぎて話を聞いてもらえないので)なかなか難しい。

そんな中、昨日までの4日間5人の就活生が参加してくれた。

初日のインターン説明やロープレは今回相方がいなかったため全て一人だった。
正直、説明から何から(お茶を用意したりだとかも)一人でこなすのに
テンパッタ・・・。そりゃ初めて会う人たちにゼロから聞いてもらうわけで。

2時間近いプレ研修?が終わって送りだした。みんな見た目もガッツがありそう
だったし、何より意気揚々に旅立っていったので、かなり期待をしていた。

・・・・5時間後・・・・

帰ってきた彼らは疲れ切っていたし、自信喪失気味だった。
ロープレで私があっさりOKする店主バージョンでやりすぎて期待持たせ
過ぎたのかと反省。みんなにどうにかやる気を再度引き出して1日目終了。

次の日、ある男の子がいなくなった。彼なりの理由はあったが、メールを一通
よこしただけで電話一本なかった。学生だからとか社会人だからとかそういう問題じゃなくて、やっぱり最後くらい誠意を見せてもらいたかったな。
でも、自分のモチベの上げ方が悪かったのだと凹んだ。

そしてその日、もう一人の男の子が体調不良を訴えて家に帰ってしまった。
これもメールを一件よこしただけ。しかもみんなが使うメーリスに。
その子は一番やる気だったし、みんなを引っ張っていってくれるような子だった。ショックだった。
それに、どんだけ他のみんなのモチベが下がったのだろうか。
自分たちの企画してきたものってそんなに受け入れられないのかという不安が
ますます自分を凹ませた。

でもこの時、営業部長がひとこと言ってくれた
「今、一番後悔するのはきっと彼だよ。」

彼がそう思うかはわからないけど、部長が自信を持って言ってくれたことが
自分たちのインターンの意味を支えてくれたように思う。

意味あるインターンにしよう。

そう思って残りの2日間を過ごした。

残ったメンバーは本当に素直でイイ子たちだった。といっても1歳しか変わらないんだけども。

ものすごく勢いがあってものすごく仲間思いだった。
つい2日前に初めて会った仲間を本当に思っていたと思う。

3人になって新たな目標値を掲げてから3人が変わった。
強い印象を受けるようになったし、本当に輝いていたように思う。

3日目にもなると肉体的にも弱まってきて、足なんて棒のようになってしまう
のに、彼らの気力はそんなものをはるかに上回っていた。
それが数字にも表れた。前日の倍近くをみんなが取ってきた。
目標が実現可能なものとなって3日目が終了。

4日目。最終日。私たちは鬼だと思われたに違いないが、彼らの目標値をあげた。
これには理由があって、3日目の数値から考えたら不可能ではないと認識したこと。前期のインターン生の出した数値まではみんなに達成してほしかったことがあった。

提示したらモチベを下げちゃうかと心配だったが、彼らは笑って了承してくれた。

「がんばれ!!」

何度パソコンから送っただろう。本当に頑張ってほしかった。
なんだか私も一緒のチームになっていた。勝手に。

3時の時点で残り14件。正直厳しいと思った。1・2日目から考えたら到底
追いつけない数値だったから。

でも、そこからの彼らはすごかった。メーリスでの状況報告しか彼らを見れてないが、熱さが漲っていたし、本気だった。

そんな中、一人の女の子はずっと体調不良だった。
かなり苦しかったみたいなのに(後からもどした事を聞いた)力を振り絞って
頑張ってくれた。何かが彼女を動かしたのだろう。
ただ、それにも限界があるし、数値的に見たらなかなか増えないのは仕方がない。

でも、それを知った2人が動いた。
「その分頑張るから無理すんな。」って言葉が並んだ。
そして本当に彼らはいつも以上に多くの店に飛び込み、取ってきた。
考えられないくらいに力を発揮してた。

あと7件で目標達成になってカウントダウンを始めた。

次々と「取れたー!!」と元気いっぱいなメールが届いた。
その中には体調不良でいた子からも3通あった。3件、どんな思いで取ったんだろう。

そして、あっという間に目標が達成された。100件。

パソコンで応援してた自分も熱くなってた。
達成の喜びと人の熱い思いと優しさとで。

終わって帰ってきた3人は見違えるほどかっこよかった。
達成感に満ち溢れると人はあんなイイ顔をするんだと思った。

ホワイトボードに「100件オメデトー!!」の文字と下手な絵を描いた
私に相方が「あんたが一番子供だわ・・・」と嘆かれた。

感想を言ってもらったとき、「ありがとうございました」
って何度も言われたけど、私が「ありがとうございました」だ。
本当に、久々に心から喜べる出来事にめぐり合えた。それに
彼らのおかげで自分のやってきたことに自信をつけさせてもらえた。

ありがとうございました。

私もみんなのように諦めない思いとか、人を助ける力とか
たくさん持てる社会人になっていきたいと思う。

それからたくさん学ばせてもらった彼らとずっとつながっていきたいと思う。