猿払の方から入った場合、T字路を右折すると、エサヌカ線入口になります。
そして最初に進行方向に向かって、左にオホーツク海が見えます。また、右に見える景色が、牧草地でなくて湿原なんですよ。浜頓別町から入場した時の、「広大な牧場のイントロから右折して、ド~ンと緑の大地の中の一直線道路が見える」、あのインパクトと、全然感じが変わってきます。
また、エサヌカ線は詳しくは、浜猿払から入る4.24kmの「エサヌカ線」と、そこから372m右折して入る8.4kmの浜頓別に出る「通称エサヌカ線」との二つの直線道で構成されています。この「通称エサヌカ線」が、皆が絶賛するドライブロードです。
しかし、浜猿払から入って南下するコースは、通称エサヌカ線で前方に山が見えてしまい、そうすると毎度おなじみの日本の道路になってしまって、浜頓別町から入った時に眼前に繰り広げられる「何もないエサヌカ線」の超絶感動が、多少薄くなってしまうかもしれません。
結局、私はここで1時間半過ごしました。浜頓別から入った(通称)エサヌカ線入口の、自分が消えるけど限りなく広がるような、凄まじい開放感が他のどこでも味わえないような異質な体験で、この感覚にしばし浸りたくて、ここを動きたくなかったからです。
もちろん、車で走り抜けても言うことなし。ドアミラーから後ろに見える、どこまでも真っすぐに一直線に続くエサヌカ線の、なんて爽快なこと。
一直線道路は北海道には他の所にもありますが、エサヌカ線のすごいところは、ただ真っすぐな道路だけがあるところ。障害物が何も見えないところに、標識も、ガードレールも、信号も無ければ、道路に「50」などの制限速度が書かれている訳でもない。
何一つ規制も束縛もないところが、夢の中の心象風景のような道で、海外旅行に来たようなというよりは、別世界、別次元にいざなってくれます。こんなところも、心底の凄まじい解放感です。
今日のこの日のエサヌカ線の走りを心の支えに、これからも公私とも頑張ろうとリフレッシュさせてくれるような道は、本当に他所には無いと思います。異議無く、今回の旅の第一位は「エサヌカ線」です。