休日。
釣りに行くという旦那さんを
満面の笑みで見送り
最低限の家事を済ませて、
二度寝を図る。←至福の時間
ツラツラと眠くなってきた時に
チロリンとライン通知音。
旦那さんから画像が送られてきた。
眠いのに。。
私は恨めしくなった。
そう。
私の旦那さんはタイミングが悪い。
それも私に対してのタイミング悪い。
星の巡り合わせなのか。運命なのか。
とにかくタイミングが悪い。
私に向けて。
(せめて私に対してタイミングが
悪いだけで周囲にはそうでないことを
切に切に願いたい)
例えば。
私が平日休日のとき、
1人スイーツをもぐもぐしてると
旦那さん体調不良で帰宅、とかね。
えー?1人で何美味しいの食べてんのー?
とか言われるのがなんか心外。
ちゃんとお前さんの分も冷蔵庫にあるよ。
とか言うのが言い訳みたいでなんか嫌w
というわけで
何かしようとすると阻んでくる
ウチの旦那さん。
それが彼のプレイスタイル。
地味に勘に触る。
要らぬ。全力で要らぬ。
そんな私の邪魔を得意とする
旦那さんから画像が送られてきた。
絶好の眠りチャンスの時に、
彼からのカットイン。
あー。釣果自慢ですね。
とりあえず関心高めな返信が必須ね、と。
とてもキュートでラブリーで
健気な嫁であるこの素晴らしい
ワタクシという人間は、←
お!すっごーい!!
靴と同じくらいあるね?
(魚の大きさの比較対象として
一緒に靴も写している)
これは、なんて名前の魚なの?
と、100億万点の返信をして、
スマホを放り投げた。
ピロリン。
瞬時に旦那さんより
その長ったらしい魚名の返事が届いた。
私は愛らしく、
とりあえずカタコトでその名前を
呟いてみたが、うん。これはきっと
呪文か何かね。と、
スマホを再度放り投げ、
いそいそと眠りの世界に飛び立つ瞑想を、
始めようとした。まさにその時、
ピロリン。
また、旦那さんより通知。
私はうめき声をあげた。
スマホを取り出してタップ。
イカが優雅に泳いでいる画像だった。
(旦那曰く、イカもたまに岸辺近くで漂っている
らしい。それは団体の時もあるようだ)
続けて届くメッセージ。
こいつが、次の対戦相手だ。
続けて。
イカは頭が良い。
多分、俺の存在が見えてる。
海の中から、俺をみてる。
俺、見られてる。
などなど、急にポエマーになり
大変お楽しみのようだったけど
その時の私はついに力尽きて夢の中。
結局そのメッセージを読んだのが、
旦那さんが満足気にご帰還あそばせた
その物音で目覚めた後だった。
おかえりー。あのイカは釣れたの?
私は寝過ぎた罪悪感を持ちながら
そう話しかけた。
イカ?あゝ逃げてったよ。
あんなに熱く語っていたくせに、
そのことをすっかり忘れている
旦那さん。これが彼のライブスタイル。