バンドの活動を始めたのは高校生になってから
中学3年の時にビートルズを見て
触発されてバンド活動に入って行く訳ですが
同時に自分の中で結構エポックともなっている
大事な思い出の曲について今日は
「THIS IS MY BUG」と題して紹介したいと思います
その前の中学生当時はレコードを聞いて
BEATLES,STONESそしてR&B等を
レコードに合わせて部屋で歌うのが主なレパートリーでした
従ってそれ以外のジャンル、
つまりソロシンガー物等はあまり聞いていなかった訳でして
そんな自分に訪れた突然の贈り物
# クラスの秀才が選んだのは
小学生の頃にTという男の子がおりまして
頭もよくておまけにスポーツも万能
女子の人気も高かった訳で
当然彼は級長となっておりました
一時彼のノートを見せて貰った事がありますが
小さな綺麗な字でびっしりと整頓されていて それに比べて
落書き込みの自らのノートのあまりの猥雑さに
こいつは到底かなわないと 尊敬の念を持っておると同時に
世の中は不平等だとさえ感じでおりました
やがて彼は難関名門麻布中学校に進学
そんな彼と中学1年生の夏頃に
学校帰りに道でばったりと出会ったんですわ
なんと彼はギターを持っておりまして
勿論フォークギターという奴でしたが
それを見てビートルズ大好き少年は
凄え~!クラスの秀才だった奴は流石だなあ、ギターかいなと
またもや畏敬の念と劣等感さえ持った訳で
すると奴が「部屋に遊びに来ないか?」と誘ってくれました
彼のギターも聴きたかったし
音楽の話もしたかったので彼の部屋に付いて行くと
秀才はどんなのが好きなのかと言う当然の話の中から
Tは一枚の4曲入りレコードを出してこう言ってまいりました
「俺はこれだな~!ビートルズもいいけどよ
あれはさ、何人か必要じゃん
一人でギター弾いて歌うんならこれに限るよ!」.......
ビートルズよりいい?それにはちょっとムッとしましたが
秀才の言う事ですので
そして取り出して来たのがデルシャノン
「太陽を探せ」に「花咲く街角」、当然「悲しき街角」も入っておりました
あと1曲は何だったか忘れましたが 二人でそのレコードを聞いた後
Tは「太陽を探せ」は完璧にギター弾きながら歌えると言うんですわ
ウオ~!聞かせてくれい!という事でギターを弾きながら
太陽を探せを歌ってくれました
Del Shannon - Keep Searchin'
流石の偏差値と申しますか
Tは最後まで歌詞カードを見ながらでしたけど
Keep Searchin'を歌ってくれました
ただ今思い返しますと
あまり上手ではなかったという記憶もありますが
ただなんと申しますか アレっと思ったのは
ファルセットと言うんですか?裏声...
そこがまるまる抜けておるんですわ
# いや、この曲はそこでしょ
まあ、そういった意味では
秀才にそういった事を伺うのは失礼かなとも思いましたが
私はこう言ってしまいまして
「あのさ~この曲さ~一番良いところはあそこじゃん
最後のあのウ~ウ~ってとこは歌わないの?」
するとTはちょっとタジろんでこう答えた訳です
「あの高い声は外人じゃなきゃ出ないし
しかもプロの歌手じゃなきゃ出せないんだよw」
まあ.....秀才の言う事ですので
おそらくバンドに進む要因の重要な出発点は
今となりますとここにあったのではないかと
なにかその時 俺なら出せそうだなと根拠も無くそう思った訳で
「そんじゃさ、全部歌ってくれよ ウ~のとこは俺にやらせて!」
でTのギターに合わせて最後のウ~見事に完唱
其のときの秀才の顔を今でも覚えております
自慢みたいになってもいけませんが
「いくら頭が良くって秀才でも出ないもんは出ないんだな....」
その出来事はそれからも自信になって
高校に入ってからのバンド活動に大いなる恩恵をもたらしてくれた次第です
Runaway
# デルシャノンとファルセット
その出来事自体Tには感謝しております
そこからデルシャノンのファルセットは「マイバッグ」となりまして
相当のシャノンレパートリーも増えてまいりましたが
当然部屋で練習がてら歌っておりますと
母親や妹が「なにあの変な声、バッカじゃないの」と
部屋を覗きに来る事が多々ありました
という事で 流石にあの音域 今はもうとても出せませんわ