九頭竜川サクラマス釣行記

　〔サクラマス〕

　川のヤマメの降海型


　その姿は美しく

　トラウトファンにはたまらないターゲットの一種

　しかし

　性格は臆病で神経質

　特に川に遡上してきた個体は

　サケと一緒で〔捕食〕にそこまでこだわりは無く

　釣るのは極めて困難

　「一シーズン、一度もアタリが無い」

　「三年通って未だに釣れてない」

　「五年目でようやく釣れた」

　そんなのはザラである

　しかし、アングラーは通い続ける

　むしろ、アングラーは増えている

　それぐらい〔サクラマス〕は魅力的な魚なのだ





　そんな難しいターゲットに私はあえて挑んできた

　私は難しければ難しい程、釣りが楽しくなる変人

　イカれてるのだ…

　しかも、特に難しいと言われてる

　福井県　九頭竜川へ

　

　サクラマス釣りの人気の火付け役でもある〔九頭竜川〕

　しかし難易度はかなり高い

　正直　個体の数が多い北海道や東北の方が確率はかなり高まる

　いや、九頭竜川の近くにもっと確率が高い川なんていくらでもある

　しかし！

　それでは私にとっては意味が無い！

　サクラマスアングラーにとっては〔九頭竜川でサクラマスを釣った〕というのは一種のステータス

　私は

　〔サクラマス〕が釣りたいんじゃなくて

　〔九頭竜川のサクラマス〕が釣りたいんだ！

　それが、男の美学！

　いや、俺の美学！！！

　






　２月1日

　九頭竜川サクラマス解禁日



　サクラマス素人の私

　とりあえず、遊漁券購入＆情報収集の為

　九頭竜川近くの釣具屋へ

　ビビって遊漁券は年券を購入（日券もある）

　そして優しい店員さんが親切にサクラマスについて教えてくれる

　初めての地なんで駐車場もわからないので

　店員さん　ナビまでセットしてくれる
　（上州屋　福井店様　親切にありがとうございました！）

　準備は整った！

　いざ！！！



　

　現場に到着したのは

　朝の五時

　まだ外は真っ暗だ

　しかし！

　すでに駐車スペースは満車ギリギリ

　すべりこみで駐車して

　いそいそと用意をして

　川辺へ

　が！

　ポイントは人でいっぱい！

　後で聞いた話だが

　早い人は夜中の12時から場所取りをしていたらしい

　福井の極寒の星空の下

　夜明けがくるまで皆ジッとまっているのだ


　私

　甘かった…



　　



　九頭竜川サクラマス解禁は

　サクラマスアングラーにとっては

　祭りの一種

　この日の為に

　日本全国から兵が集まってくるのだ

　私みたいな、ポッと来たアングラー

　いいポイントに入れる訳なんてない

　仕方なく

　空いてるポイントへ入った

　そして

　朝日が昇るのを待った

　この日は

　全国的に大雪の日

　寒さ＆降り続ける雪で

　釣りをする前から心が折れそうだ

　なんて過酷なんだ

　辛いぞ！

　辛すぎるぞ！！！

　サクラマス！！！！！




　


　うっすらと

　空が明るくなってきた

　まもなく

　福井県　九頭竜川

　サクラマス解禁


　





　続く