映画「シュガーランドの亡霊たち」
を観た。
2019年製作のアメリカ映画。
21分の短編ドキュメンタリー。
監督・製作・脚本は
バッサム・タリク。
セルロイドのお面を被った若者たち
がインタビューに答える。最初は
何のことだかよく解らない。徐々に
どんな事態なのかが見えてくる。
映画そのものがミステリアスだ。
ある青年がムスリムに改宗し、
やがて過激な言動をするようになり
ついにはISISに加わったと言う。
若者達はその青年の友人たち。
口を揃えて青年の急な変化を語る。
だが、その理由は誰も判らない。
黒人のムスリムの孤独を語る者。
FBIのスパイだったと言う者。
アメリカのムスリムの宗教的な
堕落を嘆いていたと話す者。
9,11以降、過激なイスラム的言動
は敵視されかねない。友人たちは
みな青年から距離を置いたと言う。
ちなみにシュガーランドはテキサス
州にある町。20世紀前半に砂糖の
プランテーションとして設立され、
全米でも安全で住みやすい町と
言われているらしい。
平和な日常の中に忍びこむ脅威。
それがじんわり伝わる映画でした。