映画「パドルトン」を観た。
2019年に配信されたアメリカ映画。
監督はアレックス・レーマン。
出演はマーク・デュプラス、
レイ・ロマーノほか。
マークは脚本と製作も共同で参画
している。
起伏の少ない映画だったが、ユー
モアもあり、味わい深くもあった。
インディーズの佳作だ。
二人の素朴な中年男性。
マイケルとアンディ。
同じアパートの上下の部屋に住む。
二人はゲイではなく仲の良い友達。
週末には一緒に壁打ちテニスのよう
なゲームをし、ピザを食べ、ビデオ
を観たりする。
マイケルが末期がんと診断される。
手の施し様がない。延命治療で苦し
むより自ら死期を決める道を選ぶ。
一人では怖いから付き合ってくれと
頼まれるアンディ。戸惑いながらも
引き受けることにする。
二人は、処方された薬をもらいに
遠方の専門薬局まで車で旅に出る。
最初はむさい中年男に見えた二人。
だんだん可愛らしく見えてくる。
まるで少年がそのまま齢をとった
よう。そんな二人が出会えたのは
かけがえのない幸せだったろうと
思えてくる。
遠くへ引っ越してしまう友達と
別れを惜しむ少年たちのようにも
見えた。友との別れとはそういう
ものかもしれない。