男は見栄っ張り

定期的な診察と処方のために
老親の通院に付き添います。

老父は、外に出るのを面倒がって
眠いだの何だのと口実を作って
出かけるのに抵抗してみせます。

挙句の果てに、あの医者はヤブで･･･
等と言い出す始末。

宥めすかして連れて行くと先生の問診に
「はい！大丈夫です！解かりました！」
とハキハキ答えています。

「先生から何て言われたの？」
後から訊いてみたところ、老父曰く。
「さぁ･･･覚えとらん。」

ええ加減やなぁ。
先生の前だけ、ええカッコして。
男は幾つになっても見栄っ張りやなぁ。