病院設計者のブログ

病院・診療所の新築・建替・リフォームに関する事や、その他色々な事について書いていきます。

病院・診療所の設計のための建築知識 4

2014-12-24 | 病院建築

今後はこれまでに受けてきました、ご相談の内容と

回答も今後、載せていこうと思います。

 

質問

「他のクリニックとの差別化を図るためクリニックの

待合室等に花や木といった、植物を多く配備しよう

と考えています。

そこで質問なのですが、クリニック内の植物は

衛生法などに引っかかるのでしょうか?

また、心療内科ではなく町医者・歯科の病院の

待合室で水槽をたびたび見かけますが、

水槽は衛生法などの法律に該当しないのでしょうか?」

 


回答

まず、法的な規定については、花や木などの植物、

または、熱帯魚などの水槽を待合室に設置すること

は全く問題ありあません。

 



実際に、植物や水槽を設置しているクリニックは

多数あり、保健所からの指導もありません。

 

 

医療法20条に

「病院、診療所又は助産所は、清潔を保持するものとし、

その構造設備は、衛生上、防火上及び保安上安全と認め

られるようなものでなければならない。」

 

とありますので、常に清潔に保たれているか、ということは

求められます。それさえクリアしていれば、問題ありません。



木に毛虫などがつかない、葉っぱなどが虫食いになっていない

ようにする。

水槽の水の管理をしっかり行い、水の濁りやカビや藻などが付着

して汚らしく見えないように気を付ける。

などメンテナンスに注意を払う必要があります。

また、樹木や水槽などをただ置くのではなく、患者の視線や、動線を

しっかり把握し、レイアウトをしっかり検討しなければなりません。

 

 


クリニックの差別化を図るには、しっかりとしたコンセプト

をつくり、それに基づいた空間設計、デザインをすること

がとても重要です。


ただし、デザインだけではなく、病院クリニックとしての

機能性はしっかり確保したものであることが、重要です。

 

医療環境デザイン研究所

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