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落葉の積もる場所

- The way I was -
 

 さわやかなきせつ  

2013年07月10日 | WEBLOG




日生さんは 特高警察に入る直前

   お醤油をがぶ飲みした。



むろん誰にも内緒で。







それが 戦争に参加しないでいるための

   条件に思えた。



それが 夏との仲をつなぐ 

   一本の線に思えた。








特高警察に入ってわずか一ヶ月の出来事。



お醤油を飲んだのが 心臓発作という 

        最悪な形になってあらわれたのは。








日生さんは広島の逓信病院へ担ぎ込まれ 入院した。


昭和20年5月のことだった。








そして

その9日前、 


      夏も広島の奥の奥、   


      山県郡加計町 (現、安芸太田町)へと疎開した。











「許婚」の口約束だけが 梅雨の前の爽やかな空に舞っていた。