日本語教育と言語学に目覚めるブログ

急に思い立って日本語教育能力検定を受けたよ、のブログ

英語アプリを半年使ってみて

2024-06-20 08:46:59 | 日記

半年英語アプリを使ってみました。

言語学習としてどのようなアプローチが続くのか、興味があります。

さて、前回7つのアプリを試してみましたが、継続的に使用したのは下記4アプリ。

SPEAK(有料)

Plang(有料)

duolingo(有料、途中で無料)

drops(有料)

利用頻度では圧倒的に、duolingoでした。次いでSPEAK、PlangとDropsは最初は良かったのですが3か月目には使わなくなりました。

duolingoが続く理由としては、簡単なので構えずに学習に入れるところでしょう。もちろんランキングやフレンドなどの機能も継続学習には効果があります。しかし、Plangはネイティブの動画を見せられて「次に来る英文は?」と聞かれても、ある程度のレベル(字幕なしで理解できるような方)でなければ気軽には使えないでしょう。また、継続利用するモチベーション(ポイントやランキングなど)もなく、気づいたら使わなくなっていました。

SPEAKはSpeakingが必ず入るので、出先では使いにくいのが難点ですが、うまく時間調整できれば1つのレッスン自体は短いので手を付けやすく、続けやすいです。しかし、継続のモチベーションとなるチャレンジやバッジなどの仕組みは強い動機付けにはなりにくく、duolingoのランキング・フレンドの仕組みの方が効果的だと感じました。

dropsの単語学習は使っていると飽きてきます。しかも、単語と画像(イラスト)が一致していない例(日本人の私にはわかりにくいジェスタチャー)があり、単語学習だけで言えば国内の単語学習アプリの方が良いと感じました。ちなみに、dropsはロシア語の学習に使おうとして始めたものなので英語学習以外では役に立っています。

最終的には個人の語学習得レベルと相性みたいなところに話が落ち着いてしまうのですが、それでもduolingoが世界的に利用者数を伸ばしているのも納得できました。正直、子供だましのインターフェースやキャラクター(フクロウとか)のせいで過小評価していたと思います。一方で、高い文法知識や作文能力を高めるには不十分だとも感じています。私自身、レスポンスのスピードを高めるために使っているので文法知識が増えたとは感じていませんし、多くの場合1センテンスでやり取りが終わってしまうのでエッセイなどのパラグラフを構成する能力を高めるのは難しそうです。

この難易度調節に個人の回答データをうまく使えれば、継続性や苦手ポイントの強化などをコントロールできると思うのですが、上記4つのアプリで言えばあまりAIが活用されている感じがしません。「あなたの苦手ポイント」として繰り返された問題も的外れなことが多いです。

個人的には英作文・エッセイなどはChatGPTやClaudeなどの生成AIサービスを使って学習をした方が良いと感じています。しかし、GPT4oになって音声入力のレスポンスは大分早くなりましたが、対人間のような速度ではないので今後の進化が望まれます。といっても来年くらいには実現できてしまうのかもしれません。

日本語教育においてもAIを活用したアプリの登場が待たれるところですね。

さて今年は日本語教育能力検定と国家資格のどちらを受けようか悩んでいます。両方受けるというのもありですが、金額が4万円近くなりますから悩みどころです。


英語学習AIアプリ7種を試した

2024-01-09 15:59:23 | 日記

言語教育(指導側)から生徒側へ意識を移して学習アプリを試してみました。
日本語教育用はアプリ数が少ないので今回は英語学習に絞って体験。
AIの利用状況はアプリごとによって異なり、特定の機能だけAIを使っているアプリもあれば、学習全体をAIで管理しているようなアプリもありました。
AIの使用判断は難しいので、言語学習アプリ(AIつかっているらしい)の下記7種類を試しました。

SPEAK:
有料アプリ。OpenAIが出資しているので最新技術が使われているらしい。レクチャー動画は人間の画像・音声で進められるのがよい。年間約13000円なので、1万円前後の価格帯のアプリではおすすめ。但しAI会話は従量制なので無制限に使いたいならプレミアムプラス。

レシピー:
無料でリーディング教材(一部リスニング可)なのでリーディング強化向き。学習レシピを自動作成。画面がごちゃごちゃして見にくい(好きな人は好きかも)。料金プランが他より細かく、使える機能がプランによって異なる。Standardプランで2500円/月なので年間では3万円となり、他より割高。その金額ならSpeakbuddyを使うかな。

Plang:
年間6900円は安い。但し、いきなり発言を求められるので中級程度の英語力が必要。合成音声ではなくドラマ等の人間の声を使用しているのが良い。SpeakingとWriting強化向き。購入して使用中。会話(ダイアログ)をアプリ側が自動提示するので、目的や状況別に学習したい場合は適さない。あと、間違えた表現は正解するまで何度も出てくるが、それを終わらないと新しい会話が出てこない。

Speakbuddy:
利用者が多く、AI活用が一番進んでいるイメージ。音声が合成音声だが流暢。4技能全般を総合的に強化。価格がキャンペーン価格で年間2万円越えは痛い(通常は年間39600円)。良いと思ったが高くてやめた。1万円程度なら購入する。

duolingo:
無料である程度使えるのが良い。ほかのアプリに比べると初心者むけ。有料版は年間1万円程度。とりあえず無料で使ってみるのが良いと思う。duolingo english test(DET)を受験する方は形式や雰囲気に慣れる意味で使って見るとよいと思う。

ELSA speak:
有料アプリ。年間1万円程度(プロとプレミアムあり)と永久ライセンス(キャンペーンで約$100)。発音を音素レベルで判定し、修正、訓練できるらしい。音素単位で発音を正しく判断しているのか私には判断できない。しかし、本当にそれができているのであれば言語学(音声学)に革命が起きるのではないかと思う。本当ならば、ね。

drops:
非常に多くの言語学習が可能なアプリ。ロシア語と英語を試したが、出てくる単語がおそらく同じ。なぜか初心者レベルで「サングラス」の単語が何度も出てきて、ロシア語で「サングラス」を言う機会は多くないだろうと思った。あまり単語の出現頻度が実態に即していないような気がする。それでも繰り返し学習が良いので、初心者の単語学習には向いている。永久ライセンスが約12000円なので長く、様々な言語を学習する人なら購入しても良いと思う。私は買った。

第2言語習得や日本語教育の視点で、AI活用は今後必須の技術となってくると思う。もちろん人間の教師が不要になることはないが、一部の教育はAI教師が行うようになると思う。


大晦日、言語学習AIアプリに驚く

2023-12-31 10:09:23 | 日記

2023年も最終日となりました。

言語学習に休みはありません。と、恰好をつけてみました。

めんどうですよね、言語学習は。

ましてや日本語なんて第二言語として学習する人は大変だと思います。

私も日本人として10年以上の英語教育を受けましたが、流暢とは程遠い仕上がりです。

年末ということで英語を学習するアプリを使って簡単に英語をしゃべれるようにならないものか探しておりました。

やはり、オンライン英会話でしょう。安くていつでもできる。駅前留学していたころに比べると破格の安さです。

いくつかの有名なサービスを体験してみました。しかし、毎回緊張します。大体の初回がレベルチェックです。

いきなり「テストをしますから英語を話してください」って、結構無理があるでしょ。

まぁ、いくつかのサービスをこなしていたら慣れてきたのでQQEnglishという有名なサービスも体験してみました。そしたらいきなり低いレベルに評価され、これまでの体験レッスンを水泡に帰すような結果でした。

ネットで調べたらQQEnglishのレベルチェックは比較的厳しいという声が多かったようなのでちょっとだけ安堵。

いずれにしてもオンライン英会話は始まる前の緊張と、終わった後の疲労感がとてつもない。そんな中、いくつかのサービスではAIとスピーキング練習できるサービスを提供しており、これを試してみました。

するとどうでしょう、緊張感が薄れ、多少の失敗も気にしなくなりました。

相手がAIと思えば多少の失敗も恥ずかしくなく、同じことを何度でも、仮に千回でも1万回でも付き合ってくれるという、仙人のような忍耐力を持つ。これは私にぴったりなサービスだと思いました。

確かにリアルな人間と話すことで様々なアクセントや発音に触れ、現場力を高めるというのは大切です。しかし、それは上級者の話で初中級者には教科書のような発音ですら聞き取れないのですから、まずは教科書発音からでも十分なのです。

年越しは複数のアプリを試してみて、来年からは英語の勉強を続けたいと思います。

さて、日本語教育についてですが、英語のアプリレベルの日本語学習アプリというのがありません。英語学習は世界が対象なので開発費がかかっても利用者が多ければペイできます。しかし、日本語学習者は英語に比べて圧倒的に少なく、資金を投入して最先端技術の学習アプリをつくるのは難しいのでしょう。しかし、日本語学習にもこのようなAI機能が付いた学習アプリができれば、学習者にとってはかなり便利になると思います。

それと同時に日本語教育者の存在意義は何なのか、教育者はAIとどのようにつきあっていくのか、など今後の課題は山積みです。

しかし、言語学習者にとっては良い時代になっていきそうですね。


あ、落ちた

2023-12-27 16:12:47 | 日記

12/22(金)合格発表「送付」

ん、送付ってなんだ。

合格発表のはがきを発送する日が上記日程という事で、実際に結果を知るのはハガキを受け取ってからになるんですね。

それから週末(クリスマスイブ)を経て、12/25月曜にはがきを受け取りました。

事前に今回の試験の合格率や平均値などを見ていたので、合格はかなり厳しいことはわかりました。
もともとの勉強時間の短さを考えれば自己採点151点(記述除く)も悪いわけではありません。

しかし、しかしですよ、期待してしまうのが人間てモンではないでしょうか

もしかしてギリギリのギリで合格してしまうのではないか、そんなことをかんがえつつ
はがきの張り合わせを開けてみると、パッと入ってきた文字が

「不合格」

ですよね。

ま、わかってました。

わかってましたが、落ちるのはいい気分じゃないですね。

結果記述含め「160点」でした。

私の計算によれば、168点取れれば合格だったのではないでしょうか。
※得点が正規分布しているとして公開されている被験者数、平均点、標準偏差、そして合格率から算出。

まぁ、来年から国家資格になるみたいですし、現時点では日本語教育能力検定を受けるかどうかわかりません。
しかし言語学の面白さもわかってきたので、もうちょっとこの分野を深堀してみたいと思います。

頭では勉強不足を分かっていても、感情的には悔しいなぁ


言語学の学習動画-放送大学編-

2023-12-14 22:43:49 | 日記

日本語教育能力検定の受験を機に言語学に興味を持ちました。
そこで書籍やネットで学習できるリソースを探してみました。

その中で放送大学が無償公開している動画が2科目あったのでシェアします。

1.013 学習・言語心理学(’21)

全15回 各45分

【各回のタイトル】
第01回 位置づけ
第02回 対象(1)心理学から
第03回 対象(2)言語学から
第04回 対象(3)生物、生理、障害の観点から
第05回 目的と方法
第06回 生得的行動
第07回 レスポンデント条件づけ
第08回 オペラント条件づけ
第09回 弁別オペラント条件づけ
第10回 言語行動
第11回 知覚運動学習
第12回 観察学習
第13回 マルチメディア学習
第14回 動機づけと自己制御
第15回 言語習得

2.020 日本語学入門(’20)

全15回 各45分

【各回のタイトル】
第01回 日本語学とは-国語・国語学・日本語学-
第02回 文字・表記-書き分けの原理-
第03回 書記史-“書く”という行為の歴史-
第04回 音声・音韻-音の組織とリズム単位-
第05回 音韻史-音の合流を中心に-
第06回 語彙-意味のネットワークと位相-
第07回 文法①-日本語の品詞と動詞活用-
第08回 文法②-日本語統語論の仕組み-
第09回 文法③-日本語文法のトピック-
第10回 文法史-形態・統語変化を中心に-
第11回 文章・談話-三つの捉え方-
第12回 敬語-“遠い言葉”敬語の働き-
第13回 方言①-日本語方言の概観-
第14回 方言②-言語行動の地域差-
第15回 まとめ-この科目で学んだこと-

個人的には「日本語学入門」の方が気軽に見られました。
まだ全部は見終えていないのですが、年末休みにでも見たいと思ってます。