
こんにちわ!
日本中の知られざる博物館をひたすら訪問し続けている私。
「知の冒険」というブログを運営しつつ、本を出したり雑誌などにもたまに取材を受けたりとかしているわけですが、
今回からこちらのブログも始めていきたいと思います!
今回紹介するのは、横浜のみなとみらいにある博物館です。
みなとみらいといえば、デートスポットでもお馴染みの場所ですよね。
赤レンガ倉庫に山下公園、昼間も良いですが夜も夜景がきれいなので、私も何回もデートに行ったことがありますわww
んで、そんなみなとみらいには、北朝鮮の工作船が展示されているんですよね。しかも本物が!!
それが、こちらの「海上保安資料館横浜館」。
みなとみらいの隅っこで、ちょっと奥まった場所にあるので気づきにくいかもしれないですが、こんな場所があるんですね~!
いきなりこんな海上保安庁の建物が出てきて、「なにこれ??」って思う方が多いかもしれませんが、
この建物の中に工作船が丸々置かれとります。ちょっと入ってみましょう。
うわ・・(;・∀・)
サビが凄いし、いきなりこんな異様な船が現れるのでビックリ仰天する方が多いのではないでしょうか??
ここはどのくらい知名度がある場所かわからない所ではありますが、
みなとみらいという、そもそも人が多い場所にあるからか結構人はいました。
んで、「何で横浜に北朝鮮の工作船があるの?」と思うかもしれないので、少し掘ってみますか!!
この事件が発生したのは、2001年12月22日。
日本の排他的経済水域に侵入してきた北朝鮮工作船。それを海上保安庁が発見して停止命令を出すも、工作船は即座に逃亡。。
工作船に追いついて停止を迫ると、相手は発砲してきて「北朝鮮工作船」vs「海上保安庁」で交戦状態に陥ることになります。
海上保安庁は威嚇のために船の先端と後方に向けて射撃。
その精度は高く、もう逃げきれないと踏んだ工作船は、自爆と思われる爆発を起こして海底に沈んでしまいます。。
し、か、し、それを許さなかったのが、当時の国交大臣だった扇千景。
彼女は日本財団から引き揚げ資金を提供していただけたことから沈没した府目を引き上げ、引き揚げた後は、それを公の場に公開しようとお台場にある船の科学館に展示。
その後、海上保安庁の広報活動の一環として、みなとみらいに移して今の形で公開しています。
2001年というと、まだ私は中学生だったので全くこの事件は記憶にないものの、
まだ20年前というそんな昔でもないことにこんなことがあったとは驚きですわ・・(;・∀・)
船をよ~~く見ると、痛々しい弾痕が見えますが、これは海上保安庁が威嚇射撃をしたもの。
お互いの船が波で上下するなか、ほぼ正確に射止めたというレベルの高さは、相手にとっては脅威だったんじゃないっすかね。
武器っぽいのもありますが、これも本物。工作船と一緒に引き上げました。
エアガンじゃなくて、本物っすよ!!
銃の弾。船の中にあったのか、よくこんな小さいものも見つかりましたな。
こちらはロケットランチャー。ゲームとかでしか見たことないっすわ。。
ちなみにこれ、工作船員はリアルに海上保安庁に向けて一発ぶっ放してきました。。
当たらなかったからよかったものの、当たってたら、もう大変なことになってたんじゃないっすか??
武器は以上で、あとはモノ。北朝鮮らしいですね、、金日成が描かれたピンバッジ。
これもなかなかすごいですが、自爆スイッチです。
でも、これは工作船の中に格納されていた小型船の中で見つかったもの。
武器とか自爆スイッチとか非日常なものばかり出てきてますが、こちらは平和なもの。
工作船員が食おうとしていた缶詰。日本製ですね。
携帯電話も見つかったんですが、これが結構キーとなるものでですね。
この携帯の通信記録を辿ると、日本の暴力団と通話していた記録が残っていました。
そしてです、そもそも北朝鮮の工作船はなぜ日本の海域に入って来たのか?という疑問があるわけですが、
それはこの携帯から、「暴力団に覚せい剤を売る」というのが理由の一つだったと推測できたというわけ。
これ、解説にも書いてるんですが、凄い内容ですよねww
船の後ろはこんな感じで大きなスペースがありまして、、
何のためのかというと、小型船を格納するためのスペースでした。
小型船ってのはこれです。
工作船で海岸に近づき、この船を使って上陸したかったってことでしょうか??
という感じで、工作船の側面とか一緒に引き上げた武器とかを見たわけですが、
階段を上がって船の甲板も見ることが出来ます!
上はこんな感じ!
甲板には何かレールみたいなものが見えますが、機関銃を移動させるためのレールとのこと。
そんな感じで甲板が見えるだけでなく、館内にはこうしてスクリーンがありましてですね、、
実際に工作船と交戦している様子の映像が流れてます。
さりげなく流れてますが、マジで映画さながらの凄まじい映像でめっちゃ激しいです。
とはいえ、これはYouTubeでも見れるので、気になった方は検索してみて下さいな!!
という、なかなか凄まじいものを展示しているものの、
これを無料で展示してますし、解説してくれるスタッフの方もいるので、
近くに行った際にはぜひ訪問してみていただければ!!
そして、こうしたあまり世に知られてないけども、凄く興味深い博物館は、
私の最新刊である『世にも奇妙な博物館』でも紹介してますので、
興味のある方はこちらもよろしくお願いします<m(__)m>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます