Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
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MackBook Proをプロ写真家のレベルで使いこなす!Vol.2

2012年12月20日 | カメラ&写真
MackBook Proをプロ写真家のレベルで使いこなす!Vol.2

最新のMackBook Proは素晴らしいマシンであると、
前回書きました。

ここでさっそくですが、
現役の高校生から質問が来ました。
将来写真家を目指しているそうです。

「・・・僕は現在写真部の部長をしており、
ケントさんのブログは毎回楽しみに読ませて頂いております。
・・・前回のお話で「ブック」はいらないと書かれていましたが、
もう印刷する時代ではないという事でしょうか?
・・・顧問の先生は「プリントする事は大切だ」と言ってますが、
どうなんでしょうか?・・・」

いつもお読み頂いてありがとうございます…*D)

疑問を持つという事は大切です。
将来写真家を目指すなら頑張って勉強して下さい。

ところでご質問の件ですが、
前回書いたのは、プリントがいらないとか、
必要ないとかそういう事ではありません。

写真表現の一つとして、
プリント・印刷は当然残っていくでしょう。

また印刷術を学び、自分で創作する、
オリジナルプリントはこれからもっと価値が出ると思います。

顧問の先生が話されている事は当然です。

僕が前回書いたのは次元の違う話ですから・・・。

これから書く事はよく理解して下さい。

現在、撮影した最高の画質は画像データにあります。
フィルム時代で言えば、「ポジ」になります。

昔はその「ポジ」をライトルーペで確認していました。
今でもプリントではなく「ポジ」を審査する、
そういうフォトコンテストもあります。

フィルムのカラー印刷は自分で出来ませんから、
写真家の実力は「ポジ」で審査する。
ある意味当然でしょう。

同じ事がデジタルカメラで撮影し、
現像して創作された「画像データ」にも言えます。

最高の画質はそのデータにあるのです。
ようするに、それを見れば、
構図はもちろん、色から全て、クオリティが分かります。

もし出版社の一流の編集者ならば、
その事を十分知っていなければなりません。

僕の20代の頃は、
撮った「ポジ」をプリントして、
それこそ「Book」にして営業したもんです。

しかし今は同じ「Book」でも、「MacBook」の時代です・・・笑

僕が編集者なら、MacBookで写真を見せる方がセンスを感じますね!

そもそもA4位のプリントでは、クオリティは殆ど分かりません。
しかしRetina Displayの13インチなら、A3以上の情報が分かります。
しかも色に関してはプリントでは真似が出来ません。

一般の編集者は勉強不足なんです!

我々現代の写真家は、最先端の科学を駆使して作られた物を使う。
それが嫌なら、フィルムカメラを使えば良い。

僕は日々勉強してます。

高校生の貴方にアドバイスする事が一つあります。
感性と経験だけで写真を撮っていてはダメです。

ぜひ最先端の「知識」を学んで下さい。

この事は多くの写真家は語らないかもしれません。
しかし世界に眼を向ければ、一流の写真家は皆それを学んでいます。
とても大切な事です。

最後になりましたが、

「フォトマスター検定」と言うのがあるのはご存じだと思います。
この検定の1級レベルの知識は写真家を目指すなら必要です。

別に検定試験を受けなくてもよいですが、
僕に言わせれば、自動車の免許みたいなものです。

「写真教えて下さい!」=「運転教えて下さい!」

そう言ってくる高校生や大学生は多いです。
決まって僕は言います。

「フォトマスター検定の1級レベルの知識はありますか?
無かったらまずそれを勉強して下さい。」

この程度の知識は常識です!
そう考えて下さい。
プロを目指すなら尚更です。

・・・・・・・・・・・・・・

さて、また長々と書きましたが、
次の写真2枚をご覧下さい。

1、



2、



この2枚の画像をA4位に印刷して編集者に見せても、
同じプリントですね!
そう言われるのがオチです。

しかしMacBook Proで見せると・・・
間違いなく唸ります・・・・笑

何が違うか分かりますか?

貴方のモニターで見れますか?

僕の13インチのMacBookでははっきり分かります。
そういうことなんです。

この2枚の画像は長辺が4,000px以上で投稿しています。
自由にダウンロードして構いませんので比較して見て下さい。

ただし変換ソフトのせいで、
1920×1440px位にダウンサイズされるようですが・・・。

上の2枚の写真はISO感度が違います。
1がISO=400、2がISO=200です。

本来画像のクオリティとは、こういうISO感度の違いまで、
きちんと判別出来るモニターで見る必要があります。

プロ写真家が良いカメラを持っているのは当然ですが、
画質を確認出来るレベルの高いモニターも必須です。
またそれを高いレベルで使えるように調整する能力も問われます。

プロフェッショナルには学ぶべき事、やるべき事がたくさんあるのです。

ただ、このMacBook Proを使う事で、
今までWindowsノートでは出来なかった表現が出来る。

これは仕事上とても大切で重要な事です。

最後に本日さきほど、次のようなメッセージを頂きました。

「・・・ところで、私もretina買いました!
びっくりです!!
KENTさんの写真が別物にみえます!!
こんなにも美しい写真ばかりだったのですね!!感動です。
この年でmacデビュー(笑)ですから、
キーボードの使い方(ファンクションなど)も慣れないで、
チンプンカンプンですが、
あまりにも感動したので、メッセージを書いてしまいました・・・」

この方は御年配の女性ですが、
今まではWindowsノートを使っていたようです。

書かれているように、その違いに相当驚いたようです。

しかし僕に言わせれば、
そもそもこのレベルが「普通」なんです。

当然そのクオリティで作品を創作しており、
自分はいつもそれを眼の前のモニターで見ているのですから・・・。

今までのノートが酷過ぎたんです!

またプロで世界の企業相手にこれから仕事をする、
あるいはアマチュアであっても、
チャンスさえあれば、世界に出たいと考えている方は、
自分の作品のクオリティが分かるモニターを使う。

これは最低限、絶対に必要です!

日本人はすぐカメラに眼が行きます。
次にレンズです。

しかし同等かそれ以上にモニターが重要です。
しかも正しく調整して使う。

これは簡単に出来そうで出来ませんよ!
高いモニターやMacBook Proを買っても、
宝の持ち腐れの方も多いですから・・・。

写真家への道は長いです。

全てが一歩一歩勉強ですから、
頑張って下さい!


ケント白石


追伸:

先ほどまでに何件かMacBook Proについての質問等来ていますが、
申し訳ないですが、アップル社に訊いて下さい!…笑

ただ質問の中に、液晶画面の事で、
「輝度」ムラについて書かれていたのがありました。

実は前回も書きましたが、
この「輝度」というのは最も重要でしかも難しい問題です。

個体差もあるでしょうから・・・。

実は僕はアップル・ストアで買いましたが、
自分のあるデータを持ち込んで再生して確認しました。

正直に言いまして、
僕の眼の前にあるモニターは20万円以上します。
モニターだけの価格ですよ!

MacBook Proは僕のモニターより安いのです。
それで同じ性能の訳がありません。

そもそも液晶画面をRetinaにするには相当にコストがかかるのです。

しかもiPhoneのように台数が売れると分かっていればまだしも、
MacBook Proのように売れる数が少ないと企業としては大変です。

僕は13インチのRetinaの発売に関しては、
アップル社の企業努力が素晴らしいと思います。

この努力によって近々、
Windows陣営もRetinaの発売を始めるでしょう。

しかしまだまだ過渡期です。

これからもっとコストダウンし、
性能は上がるでしょう。

少々長いスパンで見ていく必要があります。

結局、今買うべきかどうか?
これは、今必要かどうかという事での判断になると思います。

前回書いたように今現在満点は上げれません。
問題点は色々あります。

しかし僕には仕事上、
どうしても必要である。
そういうことです。


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