九代目正蔵「心眼」★落語

□本日落語一席。
◆九代目林家正蔵「心眼」(衛星劇場『衛星落語招待席』)。
紀伊國屋ホール、令和6(2024)年3月19日(第705回「紀伊國屋寄席」)。
噺のなかに「めくら」「つんぼ」などの言葉が何度も出てくるので、少なくとも地上波でのOAは憚られるネタということになるのだろう。

ただ、BS・CS系で落語を拾っていると、当代の若手中堅落語家にはけっこう演じられているようで、自分の記録にあるだけでも、この九代目正蔵以外にも、古今亭文菊、柳家㐂三郎、錦笑亭満堂らが演じているものを、この数年のあいだに聴いている。
おそらく生の落語会などに足を運べば(東京方面だが)、もっとよく演じられているのかもしれない。

あらためて聴いてみると、この落語には人間のエゴとか、逆に優しさみたいなものとかといった心本質が描かれていて、実に聴き良い落語である。
このような噺を聴いていると、たんに言葉狩りだけで、放送禁止用語みたいなものを定めるとことが無意味だというのがよくわかる。