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アニメ備忘録その5・爆球連発!!スーパービーダマン(前)

2006-08-12 18:21:28 | アニメ
爆球連発!!スーパービーダマン
(OP/ED作編曲、劇伴)

 「学級王ヤマザキ」終了直後に次のおはスタ内アニメの企画が上がって来ました。当時コロコロコミックで連載していた2作品「超速スピナー(ハイパーヨーヨーを扱った漫画)」と「爆球連発!!スーパービーダマン」を週代わりで放送という事になりまして、まあどちらも当時小学生の間ではかなり人気のあった玩具であり、おはスタ内でも争うようにプッシュしまくりだったのですが(ハイパーヨーヨーはバンダイ、スーパービーダマンはタカラ)、今度はアニメで勝負という事に相成ったわけです。あ、勝負ってのは私の勝手な想像でして、ホントはもっと「皆で盛り上げていこう!」みたいな雰囲気だったのかもしれませんが(笑)。

 とりあえず原作漫画を読破してみると、何とも凄い展開です。とても「『ビーダマン』と呼ばれるロボット型のおもちゃからビー玉打ち出して遊ぶ玩具」の漫画じゃないですよこりゃ。打ち出したビー玉が垂直方向に何十mも飛んでくわ、見た目4~5kgはありそうな円盤状の物体をビー玉ではじき飛ばすわ、水中から打ったビー球が空中へ飛び出して他人のショットを邪魔するわ・・・しかも大会になるとプレイヤーに「ビーダマン」を製造できるラボが貸し出され、鋳型から起こしたオリジナルのビーダマンを小学生が作ってしまうという超展開!「ゲームセンターあらし」(たとえが古いなあ)を思わせるまさに「トンデモ」的展開です。もっとゆるーいゲーム感覚の物を想像していたワタシは完全に路線変更を余儀なくされてしまったのですが、さらにキャラクター紹介編みたいな序章が終わると2クール手前から最終回迄もうずっとビーダマンバトルしっ放しというアツーい展開のため、劇伴はヤマザキとは打って変わってバトル系の曲が多くなるとのこと。以前「餓狼伝説」というバトル系ゲーム音楽のライブバンドをやっていたりしたワタシは、その楽曲が大ロックフュージョン大会だったのを思い出し、打合せの時から「餓狼伝説みたいな感じにしましょうよ」と判ったような判らないような解説の後で具体的にフュージョン系のアーチスト名をバシバシ揚げてスタッフを煙に巻き(笑)すっかり水を得た魚的展開に持ち込んでしまいました。同意を得ればしめたもの、ほとんど単なる自分のオリジナルのような曲を書きまくっているだけで仕事になるというとてもオイシイ展開で、しかもギターを羅麗若古川氏に弾いてもらえたりするというんで「じゃあこんなんもアリだよね」とばかりの変拍子曲とか(スタジオのアシスタントがパンチインする時すごく困ってたっけ・・・)イントロの後は延々ギターソロの曲とか、すっかり趣味の世界に突入してしまいました。今聞くと、あまりに趣味の世界に行き過ぎてアニメのBGMとしてはすごい扱いにくい感じになっていますねぇ。A-B-Aみたいな構成の曲でBのメロやオブリがAにこぼれてたり、2回目のAが半音上に転調してたり、とても編集しにくい感じになっていた楽曲がとても多かったのは多いに反省しております。アニメのスタッフの皆さん、ゴメンナサイ・・・でもホントに楽しかったです。燃えました(笑)

 それと大トピックだったのは、劇伴担当作品で初めて「サウンドトラック盤」を出して貰えた作品になった事です。ひと仕事終えると自分のインスト曲ばかりのアルバムが自動的に出来てしまうという、あたりまえと言えばあたりまえだけど凄い事実ですね、これ。まだAmazonに新品在庫があるみたいです。今ならまだ間に合いますよ!(何が?)

 いやあ、楽しいですね、劇伴制作。お仕事お待ちしておりま~す!

 続く・・・

 P.S. 今回、表現に若干の誇張が入っております(笑)