コレクティブ日記

コレクティブハウスづくりにいそしむ、NPOコレクティブハウジング社のスタッフ達の日記

「奇跡」があふれてる!

2010年08月26日 | takada
最近、世の中に、「奇跡」があふれているらしい。
書籍やテレビCMにも「奇跡」という言葉があちこちで使われている。

「奇跡のリンゴ」(石川拓治著)や、「はやぶさ」の「奇跡の生還」
というような使われ方をしているうちは気にならなかったが、
あまりに簡単に「奇跡」が使われると、ちょっと違和感が。

「奇跡」って、「常識では起こりえない出来事」っていう意味ですもんね。

どうも、「奇跡」という言葉が多く使われている理由は、
世の中を覆っている閉塞感を少しでも打ち破りたいという思いや、
自分では想像もつかない新しい出来事が起こってほしいという願いが
込められているらしい。


このところ、CHCの事務局は静か。
電話もメールも、お盆休みより少ないような気がします。
これも奇跡?(笑)。

そんなときは、ときどきしか覗かないサイトやブログを覗きに。

CHCが8年間借り上げ、運営していた世田谷の「松陰コモンズ」。
今年の3月でPJが終了したあとは、他の団体が、「古民家ママス」として
運営しています。

http://ameblo.jp/kominkamamas/


この暑い8月も、古民家のお座敷は小さなお子さんと、お母さん、
お父さんで賑わっているようです。

以下の写真は、「松陰コモンズ」時代の写真です。







「古民家ママス」のブログ4月18日に、
「古民家ママス」代表鈴木さん(建物の大家さんでもある)が
スタッフミーティング時に挨拶した言葉が載っている。

http://ameblo.jp/kominkamamas/theme-10021680647.html


「『のぶさん』と呼んでください。」というその文章の中にも、
「奇跡」という言葉が何回も出てくる。


   これから、たぶん、奇跡が起ころうとしています。


   この世に生まれ、人生を生きるということは、
   それだけで奇跡なのではないでしょうか。


ブログの最後には、以下の文。


   のぶさんのこのスピーチ(この数倍よかったのですが)のあと、
   スタッフの自己紹介は、「私に起きている奇跡」を語ることになってしまい、
   私こそすごい!と奇跡自慢をしあったのでした。


とある。
いろいろな人に、いろいろな奇跡が起こっているようですね。

私も、「奇跡自慢」なら、絶対に負けない自信あり♪

taka


技術と報酬

2010年08月24日 | takada
東京の職人さんの話を聞いてきた。
今回は、「市松人形」。

あまり人形には興味がなかったのだが、
いつの間にか話しに引き込まれている。
何でこんなに職人さんの話はおもしろいんだろう。

そして私の母が、趣味で桐塑の創作人形を作っていたのを
思い出し、久しぶりに母の思い出に浸ってしまった。


母の作品です。上から撮ったので、ちょっとバランスが悪いですが、
本当は、ちゃんとした作品です。お母さん、ごめんなさい(苦笑)。
着ている着物は、私の着物の切れ端。私と人形とお揃いです。


今日、話を聞いた親方には、若い女性の弟子が入ったそうだ。
「たぶん、江戸人形師では、初めてではないか」と。


親方が弟子にしてあげること、
それは、「技の伝授」と「生活の保障」。

職人は、それが仕事であるからには、生活が出来なければ意味がない。
技術と対価の両面を考えながら、弟子の指導に当たる。

人を育ていることの難しさ、
どこのNPOでも大きな課題です。


私も会社勤めを10年ほどし、そのあと、小さいながら会社を
経営してきました。
その間、誰かを育てた?

ある日、久しぶりに会った、かつてのスタッフに言われました。

「最近、やっとわかるようになりました。自分がその立場に
なって初めて、(私の名前)さんがあのころ悩んでいたことや、
大変な思いをしていたことが」

え??!!!
(私、何も悩んでいませんでしたけど・・・。)



taka


下町の安心感

2010年08月21日 | takada
スガモフラットの見学会に行ってきた。

いつもはJR巣鴨駅から歩くのだが、さすがにこの暑さの中、
白山通りを歩くのはちょっと辛いと、都電荒川線に乗ることにした。

大塚駅に降り立つと、「大塚阿波踊り」の提灯がずら~~~り。
かなりの迫力である。


荒川線のホームに立って電車を待っていると、
向かいのホームにはすでに電車が到着して止まっている。
しばらくすると、その向かい側のホームに向かって電車が近づいてくる。

え!!
ホームに電車が止まっているのに、そこに別の電車が!

やってくる電車はスピードも緩めずどんどん近づいてくる。
さすがにホームの端まで来るとスピードをおとしたが、
そのまま止まっている電車に近づいて、わずか1メートルほど手前で
ぴたりと止まった。

ホームに、2台の電車が止まっている。
JRや他の私鉄ではありえない光景だ。
さすが都電!



私が乗った電車の進行方向、
信号のない踏切では、のんびりと人が横切り、電車が近づいても
誰もあわてない。

そうなんですよね。

人が作り出した環境が、人の能力を大きく超えていないと
人々は、こんなにも安心して暮らしていけるんですよね。

人の能力に見合った「環境」に囲まれていれば、
「大丈夫?」「危険じゃない?」と神経を研ぎ澄ませて、
周辺に気を配る回数は、間違いなく今よりは少なくなる。

  目の前のホームを、新幹線が轟音と共に通過していくとき、
  風圧の中で感じるあの不安感、
  自分ではもう把握できない速さへの恐怖。


ぼんやり歩いていても、誰かの「ほら、気をつけて!」の声で
振り返ったり、足元をみたり。
そんな時間の流れが、人にはふさわしい気がする。



荒川線の「庚申塚駅」には、ホームからそのまま入れるお店がある。

そのお店でお昼を食べていると、のれんのすぐ向こうに
電車が止まり、人々が乗り降りしている。



ターミナル駅の乗降客は、ただの「人」にしか見えないが、
ここのホームに降り立つ人々は、何かちょっとだけ身近に
感じた。

taka


もしかして、終戦20年後の東京にコレクティブハウスが!

2010年08月18日 | takada
今日、何気なく朝のニュースショーを見ていると、
江戸東京博物館で開催している「東京復興」という企画展を
紹介していた。

8月にはテレビ、新聞で多く取り上げられる終戦直後の
東京を紹介するような内容だろうと、ぼんやり見ていると、
「集合住宅に、みんなで使うキッチンや洗濯場が・・・」

え!? 思わずテレビ画面に目を凝らす。

画面には、終戦直後に東京都都市計画課が作った「幻の復興計画」の
映像が流れていた。
焼け野原になった東京を、逆転の発想で、「千載一遇のチャンス」と
ばかり大胆な復興計画をつくり、広報映画を作ったのだが、
進駐軍に、「この計画は、敗戦国の計画とは思えない」と
没にされたそうだ。

テレビではほんのちょっとしか紹介されていなかったが、
公園などの緑の復活、道路計画、まるで未来都市のような住宅政策と、
これが敗戦直後に考えられたとは思えないような提案がされていた。

その中の集合住宅に、「みんなで使うキッチンや洗濯場」という考えが
あったようなのです。
あれ、コレクティブハウスのこと?

9月26日まで、江戸東京博物館常設展示室5階 第2企画展示室で
開催しているそうですので、興味のある方はどうぞ。

「東京復興」

第3章 幻の復興計画
焼け野原となった東京を、理想の都市へと生まれ変わらせるべく掲げられた戦災復興計画。その広報のため製作された映画『二十年後の東京』を中心に、計画の全容と結末、そして
実際の復興過程を紹介します。

http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/project/index.html



エアコンが壊れれば、もう無理ですよね。


江戸時代から続く種で育てた変化朝顔です。
真ん中が筒状です。


同じく変化朝顔。花弁が分かれています。

taka

SPレコードで

2010年08月16日 | takada
猛暑のお盆休みが終わりました。

さすがにこの間、CHCの事務所の電話は静かでしたが、
メールはそれなりに届きました。

ここ数日、偶然私と同じ街に住む会員の皆さんとお会いして、
あれこれおしゃべり。

新しく会員となっていただいた方の熱き思いは、マンネリ気味の
私には新鮮に感じ、その思いを大事にしなければと改めて思いました。


私の住んでいる町のケヤキ並木。やっぱり木陰は涼しいです!


ちょっとだけ静かだったこの数日間、
いったい、何をして過ごしたのかなあ。

そうそう、昨夜は、この街の名物喫茶店の、
「21世紀にこれだけは残したいSPの名演奏」を
聞きに行きました。

これは、同じ喫茶店で定期的に開催していて、ときどき顔を出していた
「琵琶」の生演奏の会の特別編。
いつもは、目の前で琵琶の演奏を解説付きで聴いていたのですが、
昨夜は手巻き蓄音機で、1930年代録音のSPレコードで琵琶演奏を聴きました。
最後にかけたのレコードは、往年の大女優、高峰三枝子さんのお父さんの演奏でした。
(といっても、知らない人が多いですよね)
コーヒー付で1000円です。

時間が出来ると、ふらっとこんな店に顔が出せる「まち」って、
いいですね。

taka