kyouが5年の3学期に引き続き、6年の始業式から登校しなかった時、
kyouの将来が消えていくような錯覚を、とてもリアルに感じたので、
彼が安心できて、彼を受け入れてくれて、彼をすぐにジャッジしない
専門知識を持っている先生が揃っている学校を探しました。
主治医の先生からの情報で、発達障碍を持つ生徒のための高校をみつけました。
そこは昨年度から、フリースクールの形で中等部を立ち上げていることがわかり、
4月中には問い合わせてました。
うちの学区の中学校に、今年度から支援級ができましたが、kyouが8月受験で
その学校に受かった時には、教育委員会からの発表がまだだったのです。
kyouは学区の中学に進学しても、絶対に通わないと断言していたので、
受験当時はどちらにしても他に選択肢の無い状況でした。
今思えば、危ない橋を渡ったものです。
今の学校は、AO入試のような形の選抜をしました。説明会参加から始まって、
体験授業、事前面接など、子供だけでなく親の姿勢も試されているようでした。
中等部2年目ということもあって、先生方の熱意も伝わってきて、
ここならkyouは、排斥されないと確信しました。
普通の中学受験は2月~3月ですが、その学校は8月31日に第一回目の試験を
実施しており、kyouに早く先の安心を与えてあげたかったわたしとオットは、
その第一回目に申し込みました。
発表は郵送で、一週間後くらいでした。
「受け入れ」て下さるとの事で、ものすごく嬉しかったです(涙
kyouは、長いこと「試験=テスト」を受けていなかったので、最初不安気でしたが、
体験授業や個人面談など、順を追ってその学校の先生方を知るようになり、
実際の試験は「簡単だったよ」と言って澄ましていました。
「合格」した事を伝えた時、kyouは無表情だったので、「理解してないのかな」
と心配しましたが、おじいちゃんおばあちゃんが「おめでとう!!!」と
言ってくれた時、何も言わずにうつむいて、でもにっこり笑ってたのです。
後に、家庭教師の先生が「嬉しいでしょう」と率直にお祝いの言葉を下さった時、
「うん」と答えてたとのことでしたので、彼の感情表現の拙さを今更ながらに思い出し、
そうか、ちゃんと喜んでたんだと苦笑してしまいました。
その後、kyouの行き先が決まったことで、わたしもオットも、ひとつ肩の荷がおりました。
もちろん、kyou自身はまだまだ実感のわかない時期だったこともあって、
すぐに良い方向へ向かったわけではありません。
自分の卒業式も出なかった彼は、入学式も嫌がりました。
今でも、「オレ、明日学校いかねぇ」と言われると、胃が痛くなります。
しかし、今の学校の先生方は本当に心得ていて下さって、
なんだかんだ言いながらも、kyouは休まずに通学してくれています。
とりあえず、わたしは今の幸せを噛み締めて、また来るであろう嵐に備えようと思っています。