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格安CDエクスプローラー

<100円からのCD批評>
~主に中古CDを漁り歩いて幾年月/好きなジャズ、ラテン音楽を中心に勝手・気ままな音楽批評

売れ筋ブルース路線と頑固なブルース路線あれこれ

2011年02月22日 | ロック


B.B.King & Eric Clapton  [Rinding with the King/B.Bキング&エリック・クラプトン]      (Reprise/2000)   国内盤  250円 星3つ 

   Bbec            Box

~ここ数年でクラプトンの中古市場における値崩れは甚だしいものがあり、従来では考えられない位新旧アルバムがよく放出されている。250円クラスのCDでは、「Pilgram」や「Unplluged」あたりはすぐ入手できるし、このB.B.キングとの競演盤も同じ店舗内で2,3枚値段が違っていたが、もちろん一番安い価格で購入。
 コマーシャルな音楽世界で、ブルースを基礎にして成功した2人だけに、リラックスしたプレイを繰り広げ、最後は「Come Rain or Shine」までやっているから、余裕の感じですね。いつもの感じでして、もう10数年前の録音ですが、それなりに楽しめました。

 


Junior Wells  [Best of The Vanguard Years]
  日本盤  (Vanguard /1998)  30円  星3つ

Jwells       Pyramid


~名前は以前から知っていたが、じっくり聴くのは今回が初めてのブルースマン。ブルースの道に暗い小生は何系ブルースだのR&Bが強いだのといった予備知識などなく、どうにも値段が30円バッタものという事で手を出した。 ベスト盤という趣向は、小生のようなブルース・アーティストに暗く、シロート向きである。一方で、まず無難な選曲という事で、そのアーティストの持っているアクの強さなどが少し薄められる気がしてしまう。そんな専門的なリスナーではなくとも、その辺りの感性は少なからず感じられる。また、このレーベル(Vanguard)は、今までの経験則からして、どちらかといえばセンスがないアルバム作りをしがちだと思っている。 で結局、正直なところ、当方の好みから言うと外れた感覚で、ライナーノーツにもあるようなバンガード時代よりももっと良いレーベル音源のものがありそうな、そんな雰囲気でCD全体を聞いてしまいました。


カッコいいブルースギターには、やはり唸ってしまう~!!

2011年02月14日 | ロック

Albert Collins & The Icebreakers [Live '92&93]〔Pointblank/1995〕  外国盤;アメリカ  250円

Albertcolin         星3つ          Open

~当方、それほどブルース好きではないのだけれど、忘れた頃にどうしてもブルースを聴きたくなる性癖がある。バリバリのギターの音色がたまらなく、ブルースギタリストは沢山いて、誰が一番好きなどと評論家的な事は全く言えず、吠え・唸るようなサウンドだったら、どんな無名でもすごいと思えるくらいだ。

 そんなトウシロウが結構カッコいいバンドだと思えるこのAlbert Collins & The Icebreakers!スイスを含む、欧州ツアーでの録音で、バカバカものすごいフレージングで弾きまくるギターはホンマにカッコイイし、凄い!ブルース業界では、この方のボーカルはあまり評価されていない旨の情報もあるが、そんな事関係ないくらいグイグイとギターに乗って突っ走る。MCでしきりに「マスター・オブ・テレキャスター」というフレーズが飛び交う。ギターの音色とホーンセクションの疾走で、最初から最後までノリノリのライブ録音が収録されている。

 アルバム全体としては、「ブルースを聞かせるよりも踊らせてやろう」といったコンセプトで、ライブ感覚をそのままうまくまとめた感じで、楽しく聴けるアルバムである。

Jonny Winter  [Hey, Where's your brother?/ブルースは絆] 国内盤  250円

Jwint       星3つ     Soso

~今やJ.ウィンタ-の華々しい活動(CBS時代のJ.ウィンター・アンドの活躍が目覚しかった)を知っているのは中年ロック世代だと思えるが、まだまだシコシコとやっているらしい(今年初来日にこぎつけたそうで、それなりにギターマニア達が押しかける楽しいコンサートになるだろが…)。過日、弟のE.ウィンターがこれまた懐かしきレオン・ラッセルとのジョイントライブを衛星放送で見たが、それぞれ相変わらずのスタイルでサザンロック(懐かしき言葉?)をやっていてそれなりに面白しろかった。ブルースプレーヤーも、クラプトンクラスは別格としてあまりポップスの表舞台では見られなくなり、ブルースの本道を貫き通し、脚光を浴びるのは、相当強烈なる個性と楽曲に恵まれないとシンドイ感じです。

 本CDは別に煌きや凄みがあるものではなく、単にブルースアルバムという意味しか感じられないのです。ライナーによるとCBS時代におけるポップス系ロックや大衆受けを狙った路線が嫌で、マイナーレーベルで好きなブルースをシコシコやっているという。別に本人の生き方だから悪くは無いけれど、あまり面白みも、ウィンターらしさも大して感じられない。マーケットのニーズは、やはりCBS路線のやり方の方が正解だと思えるのだが、その辺りがブルースマンの世渡りが下手な証拠なのでしょうか?

 


古い録音でも今日と変わらないスタイルでした

2011年02月07日 | ジャズ


Marcus Miller [Live/Featuring Kenny Garret] (MK/1988?) 外国盤・アメリカ   100円

Marcusm   星3つ    Best

 ジャケットといい、レーベルのつくりからどこか海賊盤の臭いがプンプンのCDだが、内容は意外や意外!1988年にアメリカ国内にて収録されたマーカス・ミラーのまっとうなライブコンサート。バンドにあって中核的な存在だったK.ギャレットは、この後に数枚メジャーリリースされたM.ミラーのライブ録音でも同様に活躍しているものの、どちらかというと近年はトランペットのバンド編成方法にマーカス自身興味があるのか、このCDほどサックス演奏が目覚ましくフューチャーされないので、そうした過渡期の音源であろうと思える。

 だが、今日に至るライブパフォーマンスと殆ど同じ路線で、日本で収録されたニューバンドのライブ(BS放送)を昨年夏と秋の東京ジャズで見たのだが、メンバーの違いというものはあってももう既に20年前に出来上がっていて、その意味では新鮮味は少なかった。

 

Diane Schuur   [Deedles/ディードュルス] (GRP/1984)    国内盤   100円

Diane01   星3つ   Bad

~D.シュアーさんのデビューアルバム。あまり私自身このアーティストは好きではないが、100円と言う事で買ってみた。デビューのお祝いムードからか、バックにはスタン・ゲッツを筆頭に錚々たるジャズミュージシャンが集まり、この女性歌手の門出を祝っていて、彼女自身それなりの歌いこみがある。だが、まだ硬い表現でコナレテイナイ、仕方なし。

今日見られるような歌い上げて、何かミュージカルかカンツオーネもどきの萌芽はやはり少し囲気が感じられる。選曲はカバーとオリジナルとうまいバランスで、今まで数買ったこの人のCDの中では、もっとも当方の“守備範囲に入ってくれている”のが救い!


実力者のROCK再確認の巻

2011年02月01日 | ロック


Rod Stewart  [A Spanner in the Works]  (Warner/1995)    外国盤:アメリカ   50円 

Rodstwart    星3つ   Best

 数年前に彼がジャズのスタンダードを歌っているアルバムをふと耳にして、「ああ、久方ぶりにロッドの声もイカシテルナ~!」と感じた小生。そんな期待を少しは持ってバッタ処分品を買ったら、まあまあ楽しめる出来です。昔のロッド・スチュアートが好きだった人には、中古CDで見つけたら是非お勧めの1枚。「ガソリン・アレイ」の頃に戻ったかのような、マンドリンの音色がうまくアレンジされて数曲に組み込まれているのが何故か楽しい。

ブリティッシュ・トラッドの良き味わいを復活させ、良い歳を重ねてきたロックシンガーのルーツを再度見直したコンセプトで制作したと思う。「Muddy,Sam And Otis」は、敬愛するM.ウォーターズ、サム・クック、O.レディングへ感謝の念を捧げたものだが、ちとアメリカ歌曲の色合いが強く、当方にはこの1曲が少し余計だったが、他の曲は好みに近いものばかりでした。

 

Los Lobos   [La Pistra y El Corazon/ピストルと心] (London/1988) 日本盤  250円

Lobos      星3つ   Shocked

 映画「ラバンバ」のヒットなどで日本でも一時人気のあったメキシカンロックバンドであるが、ブームが過ぎた後、かかるジャンルの音楽を聴くのは、クサヤ好きに似た感覚でどっぷりとその道の魅力にはまらないとなかなか難しい。やはり、メジャーマーケットではどうしても露出度が低い音楽スタイル。

 しかし、クサヤロック(?)が気になる当方は、久方ぶりに見たロスロボスのこのジャケットにノックアウトで購入。チカーノロックなど死語と化した現在だが、土着的なサウンドがロックリズムに融合される彼ら独自の世界観は面白い。ラテン的な味付け(マリアッチ、ボレロ)もあり毛色は変わっているが、反骨メッセージでチカーノの矜持をガンガン発信しているのは、聞いていて頼もしく思えた。