友人に「東方妖々夢」の発送を打診して2日。いや正確には1晩と1日。
そして既に私の手元に届いたこの「東方小包」。
いやぁ、流石に日本の宅急便は優秀ダネ!神奈川から京都まで2日かからないとか、素晴らしい速さデスヨネ!
・・・・・・あの狂信者めがッ!
いや、ここで文句を言うのはおかしい。彼は私の要請に対して凄まじい速度で行動を起こし、おかげさまで私は全然待つことなく目的のゲームを手に入れることに成功したのだから。
感謝こそすれ、文句を言うなどもっての他だ。
わかっている。わかっているんだが・・・
しかし何だろう?この張り巡らされたクモの巣にかかってしまった虫のような心境は・・・
これまでの人生で、今ほど「飛んでい火に入る夏の虫」ということわざを忌々しく感じることは無かった。
そんなこんなで微妙に素直に喜べない私に届いたこの小包なんだが・・・・
なんだこのデカい箱は?
ってか、「東方妖々夢」ってのはLDボックスで発売されたゲームなのか?
それとも脅威のCD35枚組あたりか?
メール便でCD1枚送ればそれで終わるもんじゃないのか?
頭が悪い予感でいっぱいの中、ダンボールを開けてみると、ギシギシに詰め込まれたCDと本が目に飛び込んでくる。
そのあまりの多さに、私はとりあえず未だ片方しか開かれていないフタをそのまま閉じた。
先ほど、素晴らしい速さだと褒めたばかりの宅急便だが、これはいただけない。
発送先を間違っているではないか。どうにもいかんな。人様の荷物を私の元に誤配するなどと。
文句の一言も言ってやろうと貼り付けられた伝票を確認してみるのだが、やはりそこには我が家の住所が書いてあった。
フ・・・認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというのもを。
ま、現実から逃げても仕方ない。
腹を括って箱を開けてみると、まあ出てくるわ出てくるわ。
CDかと思ったディスクは全てDVDで、それが何故か11枚。
確か東方妖々夢は2002年のゲームのはず。その当時にリリースされた同人のゲームがDVD11枚組みなどというフザけた仕様であるはずがない。
そもそも東方妖々夢はエルシャダイも真っ青の壮大に世界を救いまくるゲームではないのだ。
はたまたボスが登場するたびに30分以上あるムービーで壮絶な舌戦が展開される、バンプレストが裸足で逃げ出すようなゲームでもない(それはそれでやってみたいが)。
では一体なんなんだ?このDVDは。
さらにこのギッシリと詰まった同人誌。予想通り全て東方の同人誌だ。
全てキレイに透明のカバーが掛けられており、一番上には「VISIONNERZ」というサークルの「鬼巫女」という本が見える・・・ううむ・・・
凄まじいインパクトの表紙だなこれは・・・麗夢と思われる鬼神が禍々しく描かれている。確かにすごく面白そうなんだが・・・
これを一番上に重ねて送って来るあたり、ヤツが嬉々としてこのカウンターを打ち込んできたことの何よりの証明に思える。
数えるのも面倒な量の本を全て取り出すと、なんとそこには東方妖々夢のディスクがチョコンと残っているではないか。ではさっきのDVDはマジに一体なんだったんだ?
さらにその下には、赤いマジックでわざとらしい丸文字のメモがあり、こう書かれている。
「べ、べつにアナタのために用意したわけじゃないんだから!ちゃんと返しなさいよね!」
・・・・・・・・・・・・・
おもろいのぅ・・・・
途端、急激に湧き上がってくる猛烈な殺意。
あのヤロウ・・・ちょっとメタボな頭が薄くなったアラフォーのオッサン風情が、どの口で抜かしてるのかを考えると、いかに温和な私といえどエキサイトせずにはいられなくなる。
そう!ここだ!文句を言うならここだ!!
しかし、一体何から文句を言えばいいのだろうか。
ツッコミが先に引退し、ピンとなったボケ芸人のようなあのバカを、一体どうしてやればいいのだろうか。
本当にオタクという人種は・・・自分のテリトリーに他人を引き込むのがとにかく好きなのだ。
いやわかっている。「東方の素晴らしさを知って欲しいんだ!」という気持ちはものっすげえわかるよ。
だがな、例えるなら貴様は初めてデートした女の子といきなりチュー出来んのか、と。
そのままホテルに一直線になるんか、と。
ましてやいきなりこんな「幸せな家庭を築きましょ」とかなるんかと!
オーバーキルも甚だしいわ!オレのライフはとっくに0や!!
まあいい・・・ここで過剰に反応すれば、それはそれでヤツが喜ぶことは目に見えている。
ここは一つ紳士的に、早急な対応に礼を言い、早速妖々夢をインストールすることにしよう。
そして、そのまま着払いでダンボールを送り返そう。
ともあれ、いよいよもって私の弾幕STGがスタートラインに立ったわけだ。
今までの調査によれば、初心者はとりあえず広範囲咲夜が安定っぽいので、まずはそれでいってみようと思う。
狂信者に参考資料として紹介された動画だが、これをどう参考すればいいのだかw
しかしまあとにかくクオリティが高い。カッコイイとしか言えない作品だ。
恐るべき咲夜の強さもさることながら、いかにも才能を努力で練磨した剣気を纏う「剣士妖夢」のまっすぐな太刀筋に、信義と忠義が確かに垣間見れる。
自らを「冥界一硬い盾」と称するのも頷けるというものだ。
何となく「るろうに剣心」の明神弥彦を想起させる。
とかく、圧倒的な強さの咲夜も、押されている妖夢さえも見事に引き立つ素晴らしい作品と言えよう。
妖夢は確か5面のボスのはず。
東方シリーズにおいて、2面ボス、5面ボスとラスボスは特別な存在であることが多いらしい。
二次創作ではとりあえず「未熟者」として描かれることの多い妖夢だが、この私とて未熟者度合いでは決して負けていない自信がある。
どちらがより未熟者か、白黒はっきりつけてやろうではないか。
時に、動画の中で最後に対峙した妖夢が何やら話しかけているのだが、あれは一体何と言っているのだろうか?
と狂信者に聞いてみたところ、
妖夢は「生足の上にピンクの水玉パンツとか、ギャップ萌え狙いにも程がある」と言っているのだそうだ。
咲夜の蹴りを食らったときに確認したんだそうだ。
・・・・・コイツ、本当にファンか?
あのカチョイイ動画から一体どうやったらその結論に結びつくのか。
・・・どうやらコイツは敵に回してはいけない男のようだな。心した。
そして既に私の手元に届いたこの「東方小包」。
いやぁ、流石に日本の宅急便は優秀ダネ!神奈川から京都まで2日かからないとか、素晴らしい速さデスヨネ!
・・・・・・あの狂信者めがッ!
いや、ここで文句を言うのはおかしい。彼は私の要請に対して凄まじい速度で行動を起こし、おかげさまで私は全然待つことなく目的のゲームを手に入れることに成功したのだから。
感謝こそすれ、文句を言うなどもっての他だ。
わかっている。わかっているんだが・・・
しかし何だろう?この張り巡らされたクモの巣にかかってしまった虫のような心境は・・・
これまでの人生で、今ほど「飛んでい火に入る夏の虫」ということわざを忌々しく感じることは無かった。
そんなこんなで微妙に素直に喜べない私に届いたこの小包なんだが・・・・
なんだこのデカい箱は?
ってか、「東方妖々夢」ってのはLDボックスで発売されたゲームなのか?
それとも脅威のCD35枚組あたりか?
メール便でCD1枚送ればそれで終わるもんじゃないのか?
頭が悪い予感でいっぱいの中、ダンボールを開けてみると、ギシギシに詰め込まれたCDと本が目に飛び込んでくる。
そのあまりの多さに、私はとりあえず未だ片方しか開かれていないフタをそのまま閉じた。
先ほど、素晴らしい速さだと褒めたばかりの宅急便だが、これはいただけない。
発送先を間違っているではないか。どうにもいかんな。人様の荷物を私の元に誤配するなどと。
文句の一言も言ってやろうと貼り付けられた伝票を確認してみるのだが、やはりそこには我が家の住所が書いてあった。
フ・・・認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというのもを。
ま、現実から逃げても仕方ない。
腹を括って箱を開けてみると、まあ出てくるわ出てくるわ。
CDかと思ったディスクは全てDVDで、それが何故か11枚。
確か東方妖々夢は2002年のゲームのはず。その当時にリリースされた同人のゲームがDVD11枚組みなどというフザけた仕様であるはずがない。
そもそも東方妖々夢はエルシャダイも真っ青の壮大に世界を救いまくるゲームではないのだ。
はたまたボスが登場するたびに30分以上あるムービーで壮絶な舌戦が展開される、バンプレストが裸足で逃げ出すようなゲームでもない(それはそれでやってみたいが)。
では一体なんなんだ?このDVDは。
さらにこのギッシリと詰まった同人誌。予想通り全て東方の同人誌だ。
全てキレイに透明のカバーが掛けられており、一番上には「VISIONNERZ」というサークルの「鬼巫女」という本が見える・・・ううむ・・・
凄まじいインパクトの表紙だなこれは・・・麗夢と思われる鬼神が禍々しく描かれている。確かにすごく面白そうなんだが・・・
これを一番上に重ねて送って来るあたり、ヤツが嬉々としてこのカウンターを打ち込んできたことの何よりの証明に思える。
数えるのも面倒な量の本を全て取り出すと、なんとそこには東方妖々夢のディスクがチョコンと残っているではないか。ではさっきのDVDはマジに一体なんだったんだ?
さらにその下には、赤いマジックでわざとらしい丸文字のメモがあり、こう書かれている。
「べ、べつにアナタのために用意したわけじゃないんだから!ちゃんと返しなさいよね!」
・・・・・・・・・・・・・
おもろいのぅ・・・・
途端、急激に湧き上がってくる猛烈な殺意。
あのヤロウ・・・ちょっとメタボな頭が薄くなったアラフォーのオッサン風情が、どの口で抜かしてるのかを考えると、いかに温和な私といえどエキサイトせずにはいられなくなる。
そう!ここだ!文句を言うならここだ!!
しかし、一体何から文句を言えばいいのだろうか。
ツッコミが先に引退し、ピンとなったボケ芸人のようなあのバカを、一体どうしてやればいいのだろうか。
本当にオタクという人種は・・・自分のテリトリーに他人を引き込むのがとにかく好きなのだ。
いやわかっている。「東方の素晴らしさを知って欲しいんだ!」という気持ちはものっすげえわかるよ。
だがな、例えるなら貴様は初めてデートした女の子といきなりチュー出来んのか、と。
そのままホテルに一直線になるんか、と。
ましてやいきなりこんな「幸せな家庭を築きましょ」とかなるんかと!
オーバーキルも甚だしいわ!オレのライフはとっくに0や!!
まあいい・・・ここで過剰に反応すれば、それはそれでヤツが喜ぶことは目に見えている。
ここは一つ紳士的に、早急な対応に礼を言い、早速妖々夢をインストールすることにしよう。
そして、そのまま着払いでダンボールを送り返そう。
ともあれ、いよいよもって私の弾幕STGがスタートラインに立ったわけだ。
今までの調査によれば、初心者はとりあえず広範囲咲夜が安定っぽいので、まずはそれでいってみようと思う。
狂信者に参考資料として紹介された動画だが、これをどう参考すればいいのだかw
しかしまあとにかくクオリティが高い。カッコイイとしか言えない作品だ。
恐るべき咲夜の強さもさることながら、いかにも才能を努力で練磨した剣気を纏う「剣士妖夢」のまっすぐな太刀筋に、信義と忠義が確かに垣間見れる。
自らを「冥界一硬い盾」と称するのも頷けるというものだ。
何となく「るろうに剣心」の明神弥彦を想起させる。
とかく、圧倒的な強さの咲夜も、押されている妖夢さえも見事に引き立つ素晴らしい作品と言えよう。
妖夢は確か5面のボスのはず。
東方シリーズにおいて、2面ボス、5面ボスとラスボスは特別な存在であることが多いらしい。
二次創作ではとりあえず「未熟者」として描かれることの多い妖夢だが、この私とて未熟者度合いでは決して負けていない自信がある。
どちらがより未熟者か、白黒はっきりつけてやろうではないか。
時に、動画の中で最後に対峙した妖夢が何やら話しかけているのだが、あれは一体何と言っているのだろうか?
と狂信者に聞いてみたところ、
妖夢は「生足の上にピンクの水玉パンツとか、ギャップ萌え狙いにも程がある」と言っているのだそうだ。
咲夜の蹴りを食らったときに確認したんだそうだ。
・・・・・コイツ、本当にファンか?
あのカチョイイ動画から一体どうやったらその結論に結びつくのか。
・・・どうやらコイツは敵に回してはいけない男のようだな。心した。