何でもないそんなそぶりで
うちにあるコーヒー
一杯飲み干したひと
どんなカップルにでも、仲の悪い時はあるもんだと思います。
私は今は、パートナーと一緒に暮らしていますが、別れるだの別れないだの言って争っていた時期がありました。
ところが、彼は別れたい、距離を置きたいと言いながら通ってきて、平気なそぶりで私のコーヒー（インスタントですが）をガブガブ飲むのです。妙に腹が立って仕方がなくて、怒りを堪えていた頃もありました。
今は懐かしく思います。今でも、コーヒーをガブガブ飲むひとですが。
愛しさと憎しみ合わせ
織り上げた絆は
今もつながったまま
愛憎入り混じる、と言いますか。いくら愛してると思っている人でも、時にはケンカしちゃったり裏切られたりして、憎い思いになることもありますよね。
時々別れたい……と思ったりする中でも、なかなか別れるのは難しいです。くっつくより、別れるほうがエネルギーいるらしいですね。幸い、今の私は、諦念と言いますか、別れるほどの憎しみを抱くことはなくなりました。古女房のような心境でしょうか。それはそれで複雑なのですが。
長いこと 迷子やったと思とったけど
たぶん今でも迷子なんやろう
道が見えはじめたと思ったけど
たぶんただの蜃気楼なんやろう
どこに向かっているかもようわからへんけど
それでも 歩き続けなあかんのやろう
神様 神様……なんてよう口にするけど
ホンマは神様なんて今信じてへん
神様っていうと「〜神」とかそういうイメージあるやろ
私の信じるものはただ一つ 有形無形の善意
それがホンマの神様いうやつやとひそかに思ってる
だからあえて神様にお願いなんかせえへん
だって善意なんやから 黙ってても困ったら助けてくれるやろう
信じるものがないと 人は歩けへん
だから今の私は歩いてゆける
どこへ行くのかもわからへんけど
善意が私を導いてくれる
今日は日曜日 しかも雨
どこへも行くこともできず
ひざをかかえて座っている
あまり外出は得意でなくて
もともと 外へ出たがる人間ではないけれど……
今日は日曜日 しかも雨
水槽の中に閉じ込められているみたいや
水族館の 私は魚
いつか水槽を破って出ていこう
今日は日曜日の雨の中
街の中を泳ぐ魚
心の貧しい者は幸いである
私 の 貧しさ
私 の 飢え
私はカラカラにかわいている
だからこそ
心を満たす水が必要なんだ
水がなければ生きていけないんだ
水とはたぶん愛なのだろう
私たちはそれを愛情と
「情」までつけて呼んだりもする
ある人はまるで花のように
時に愛を甘やかしたりもするけれど
人は愛なしでは生きていけないようで
そのれぞん・でーとるはあまりに重い
この血管を脈々と流れている「愛」
だから 私は 私がいとおしく
生きとし生けるものが いとおしい
そして この愛は
いつか川の流れるが如く
末代に至るまでうけつがれていくだろう
心の貧しい者は幸いである
生きていることそのものが
愛につつまれていると信じられるから