森羅万象

日本社会で起きた出来事についての私の感想

日本列島と朝鮮半島の考古学(1)

2009-04-06 14:37:53 | Weblog
朝鮮半島は氷河期が終わってから、4000年ほどの期間、無人地帯だった。
その後、今から6000-6500年前に、
北の豆満江(6500年前)や南の洛東江河口(6000年前)に
縄文人が住み着くようになった。ほぼ同時期だな。
やがて海岸伝い、川伝いに縄文人が朝鮮半島内部に拡大していった。
これは縄文土器・縄文貝塚・縄文人の人骨遺跡などで明らかになっている。
ここから出土する人骨を朝鮮人が見て、ウリのご先祖様じゃないと悔しがっている。

なぜ、氷河期後、間氷期の4000年間も朝鮮半島が、無人地帯だったのかと言うと
朝鮮半島が海に突き出した形だからだ、半島形状だからだ。
氷河期から温暖化した際に、寒い気候を好む植物は北に逃げた。
寒冷を好む植物を餌にしていた昆虫や動物、更にマンモスハンターも北上した。
しかし暖かい気候を好む植物は、半島地形ゆえに、海に阻まれてしまって、
南の日本列島や西の中国大陸から朝鮮半島に移動できなかった。
まあせいぜい、渡り鳥くらいしか、朝鮮半島に植物の種を運ばなかった。
だから温暖化した気候に適した植生の回復に時間が掛かる。
そのために、朝鮮半島は植生が乏しく、昆虫や動物を養う餌がなかった。
旧大陸も、西はピレネー山脈、南はアルプスに遮られて、植生が非常に貧しい。

一方で、日本列島は南北に非常に長く、そして海岸沿いが開いている地形なので
植物が種を飛ばしながら、南北に自由に行き来が出来る。
気候変動に応じて、寒冷が好きな植物、温暖が好きな植物が、逃げたり侵入したりで
絶えてしまわないので、日本列島は植生が非常に豊かになった。
昔読んだので、数字があやふやだが、
旧大陸だと樹木の種類は30種類くらいだそうで
日本の場合のそれは1000種類以上あると書いてあった。
1043種類?前後と書いてあったような気がするな。
数字はちょっとあれだが、それほどまでに、日本は植生が豊かだということなんだろう。