カバ社長の日記 caba note

壁画やオブジェの制作会社ビッグアートの社長日記。「面白くなければ人生じゃない」がモットーの熱い熱いカバ社長の物語です。

新生ビッグアート!

2012-11-11 17:03:48 | 会社のこと
ビッグアートは、外からは壁画制作や造型制作の会社と思われています。
まるっきり外れてはいませんが、当たりではありません。
コンビニエンスストアのことを、「食料品店」とか「弁当屋」「パン屋」「タバコ屋」「酒屋」「本屋」「銀行」「宅配取次店」・・・・と言っても、どれも的確に言い当てていないのと同じです。

確かに20年前は「壁画制作会社」に近かったと思います。
しかし、設立当初から「環境アート」の専門会社をめざしていました。
設立時につくった会社のロゴマークに「We Create Environment」と入れたのはそのためです。
「アートを使って環境を創造していく」というのが元々のコンセプトです。
ただ、壁画が中心だったので、壁画会社と思われがちなのは仕方ありません。

会社の提供するものをより極めていこうとすると、既成の分類や枠組みに当てはまらなくなっていきます。
壁画 → 環境アート → 空間演出デザイン → 空間価値創造
という風に事業コンセプトが進化してきました。
その方が、アートがより生かせるし、企業の目的がより明快になってくるからです。
何より、ターゲットがはっきりしますし、売り方も仕事の仕方もよりシンプルになりました。

「絵を描いてくれ」というお客様からの問合せを待っていた時代から、空間価値を創造するために様々な空間を所有する人や管理をする人に新しい価値を作り出す提案を仕掛けていく。
「空間プロデュース」という発想です。
別の見方をすれば、「ウォールアートをプロデュースする」ということにもなります。
つまり、「ウォールアートを展開するために空間プロデュースをする」のか「「空間プロデュースを展開すると必然的にウォールアートの需要が発生する」のか。
「ゼロ成長」とか「マイナス成長」と呼ばれる現代社会は、従来の考え方ややり方ではアートの仕事は先細りになってしまいます。
「コスト削減」や「安売り」一辺倒で閉塞感が漂う今の日本社会。
価値を創造するパワーこそが、アートとデザインの最も得意とするところです。
新しい価値を次々と作り出すことに、アートとデザインのパワーをフルに発揮させていくこと。

「待ち」から「攻め」へ。
「営業」から「提案」へ。
ビッグアートは、「ウォールアート制作会社」から「ウォールアートをプロデュースする会社」として生まれ変わります。
すぐに咽から出てきそうでなかなか出てこなかった「切り口」。
2000年あたりから10年以上も手探りで目指してきたことは、正にこれだったのです。
まるで神様の声のように、す~っと天から降りてきたのです。
言葉にすると「な~んだ」と思いますが、それに気づくのに12年かかったのですね。

さあ、「スモール」で「シンプル」で「超・面白い」会社を目指して再始動です。

ビッグアートは女性の時代に突入!

2012-10-23 07:30:57 | 会社のこと
ビッグアートの社員は女性ばかりです。

20年前に創業したときは男性ばかりでしたが、2000年あたりを境に女性が多くなり始めました。
毎年、学生や既卒者、経験者が応募してきますが、応募段階で女9対男1という感じです。
若い世代の男性たちが元気がなくなったとか、女性がたくましくなってきたとか言われますが、その傾向は顕著です。
男性の専売特許だった「タフさ」や「チャレンジ精神」「開拓精神」はいったいどこに行ってしまったのでしょう。
まして、就職活動に至っては、安全でリスクの少ない場所ばかり求めているようです。
アートというと、仕事が少なく、収入が少なくかつ不安定で、しかも実力主義の厳しい世界というイメージがあります。
確かに大部分は当たっています。
私は逆に、誰もがやりたがらないから面白いし、やりがいがあると思っていますが。

「狭き門で、勤務条件が厳しく、リスクが高い」「その世界で全うするのは難しい」という当人の理由と、「苦労の少ない安定した生活」「少しでもリスクの少ない世界」を選ばせようとする親の働きかけがもたらした近年の傾向なのでしょう。
男性は、家族の生活を背負う責任があるという昔からの固定概念もあります。
だから、「好きな仕事よりも食える仕事」「やりがいよりも安定した仕事」を選ぶ傾向が強いようで、アートの世界ははなから対象にしていないように見えます。

女性は、まったくその反対です。
好きな仕事、やりがいのある仕事のためには、収入や多少のリスクは屁でもない。
たくましくて、育て甲斐があります。

どこの現場に行っても、施主の方や工事業者の方からビッグアートの社員は大人気でよく褒められます。
皆さんから「全員が生き生きとして本当に楽しそうに仕事をしている」と異口同音におっしゃいます。
私のところに来て、「最近の若者は全然元気がない。あんなに元気で頼もしく仕事している若者は初めて見た。どうすればあんな風になるのか。特別な教育をしているのか」とよく聞かれます。
うれしいですね。

確かに皆よくがんばっていると思います。
寒くても暑くても弱音ひとつ吐きませんし、昼食の時以外はほとんど休憩も取らずに黙々と楽しそうに制作に打ち込んでいます。
休憩を取るのが惜しくて仕方ないのです。
手を止めるのがもったいないのです。

私は仕事では妥協を許しませんし、彼らに対しても厳しい姿勢で接しています。
めったに褒めません。
そのせいか、ちょっと褒めるとすごくうれしい顔をしてくれます。

いつも、「好きな仕事をさせてもらっているのだから、最高の作品をつくるために全力を尽くすのは当然だ」と言い続けています。
多分、私と同じ考え、価値観を持った人だけが私のところに集まって来たのだと思います。

ただ、唯一やっていることがあります。
毎日のように「夢を語ること」「将来のビッグアートの姿を言葉や図にして見せること」です。
そして、即実行に移すことです。
夢は見るためにあるのではなく、実現するためにあるのですから。
皆で一丸となって努力して、皆で理想の「面白い会社」を作ろうということです。

ある社長が言っていました。
「社員は育てるのではなく、勝手に育つものだ」と。
育てようという意識は必要だと思いますが、もともと人には「成長したい」という欲はあります。
その意欲を摘み取らないこと。
成長の邪魔をしないことだと思います。

もうひとつ心がけていることがあります。
どうすれば楽しく仕事ができるか。
どうすれば世界一面白い会社ができるか。
ということを、常に自問自答して、社員たちともアイデアを出し合っています。

話を女性の話に戻します。

社員が女性ばかりになり、たくましく華やかになってきたのはいい傾向です。
ただ、女性社員が増えると一気に経営的にはリスクが高くなります。
定着性という問題です。
「結婚」「出産」「子育て」果ては「親の介護」という障壁です。
やっと育った女性社員が、これからという時に辞めていく。
一般の会社が女性を会社の戦力として重要視しないという慣習はそこにあります。
ビッグアートはこの問題と真剣に取り組み始めました。
これから、ビッグアートを支えていくのが女性であれば、従来の体質ではいけません。
積極的に女性のプラスとマイナスの特性を受け入れて、彼らの能力ややる気を最大限に発揮させることが急務です。

これまで新卒中心に採用していましたが、社員の平均年齢(25歳前後)が若いため、若い女性の悩みを受け止めたり、アドバイスをしてくれる先輩がいないことが我が社の最大の欠点だと気づきました。
それに、結婚後も子育て後もこの仕事を続けて若手女性社員のモデルになる現役の先輩がいなかったことです。

一昨年、会社始まって以来初めて、子育て中の女性が入社してきました。
本人の通勤や勤務時間の問題、子供の学校や健康の問題、夫の仕事の問題など、仕事を続けていく上での問題が続出。
一旦は仕事をあきらめかけたのですが、彼女がこの難局を乗り越えることが次の若手女性社員たちの未来を切り開くことになると判断し、彼女の雇用継続の方法をあの手この手と模索しました。

現在、非常勤という形ですが、ようやく来年の4月から念願の正規復帰の目処がつきました。
ビッグアートにとっては、これが最大の転機になると信じています。
彼女の復帰を前に、急ピッチで会社の体制づくり、職場環境づくりを進め、次の飛躍に向けて準備中です。

今後も、アートやデザインの分野で活躍し、出産、子育てのために退職した女性の雇用を模索していこうと思います。
そのひとつが、在宅デザイナーです。
今月から早速、子育て中の元社員たちとその実験を始めることにしました。

辞めていった元社員たちが再復帰をしてくれることを夢見て、カバ社長はまだまだ奮闘を続けます。

「建物が人を育てる」~オシャレ塗装というコンセプト

2012-01-25 23:51:51 | 会社のこと
今日は、ビッグアートで新しく立ち上げた仕事のピーアールをさせてもらいます。

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建物が人を育てる。
どんな家で生活してきたかで、人格や性格、思考パターン
まで変わるといわれます。
私たちは、一日中建物に囲まれて生活しています。

「暗い」「冷たい」「無機的」「殺伐とした」イメージの建物
に長い間住んでいたら、どんなタイプの人間になるでしょう。
反対に、「明るい」「楽しい」「元気な」「遊び心のある」「ユーモラスな」
イメージの建物で生活したらどうでしょう。
結果は、誰にも想像つきますね。

お家のイメージも自分仕様に!
元気になりたい。
前向きに生きたい。
ならば、そんな気分をつくり出してくれる環境を自らつくる
ことです。

もう家はただ住むだけのものではありません。
人の気分を変えてくれるもっとも重要な役割を持っています。
なりたい自分に向けて、お家をオシャレしてみませんか。
きっと、目の前のものが昨日までとはまったく違って見えてく
るでしょう。
あなただけでなく、訪れるすべての人々の気分が変わります。

「あなた色」の夢空間づくり
建物のイメージ、雰囲気に私たちの気分が大きく左右されるとしたら、
毎日が「元気になれる」「ワクワクする」雰囲気の
建物に囲まれて生活したら、どんなに素晴らしいことでしょう。
店舗に限らず、住宅やアパートまで、
毎日が幸せな気分になれる「あなた色」の夢空間を実現しませんか。

私たちはデザイン・ペインターです。
私たちは、「壁のデザイナー」「建物の美容師」です。
さあ、あなた色のワクワク空間づくり、
一緒にお手伝いします。

テーマパークなどのエンターテインメントな異空間づくりで培った
空間演出デザインと色彩計画、壁画や特殊塗装などの技術を駆使して
世界にひとつしかない個性的な建物のイメージづくりをお手伝いします。

「色彩」「質感」「絵」で壁のイメージづくり。
人の気分にもっとも影響を与えるのは「色」です。
元気になる色。
さわやかになる色。
活動的になる色。
会話が弾む色。
開放的になれる色。
癒される色。
「色」はさまざまなイメージをつくり出します。

「質感」も、イメージづくりには欠かせない大切な要素。
シャープでクールな感じ。
ざらざらゴツゴツのワイルドな感じ。
ふんわりと温かい感じ。
しっとりと柔かい感じ。
触って感じる「質感」は視覚からも伝わってきます。
全ツヤ、半ツヤ、エッグシェル、マットなど、表面のツヤも「冷たさ」「温かさ」「硬さ」「柔らかさ」のイメージを左右します。

もっとも人の心に影響を与えるのが「絵」です。
「絵」は最初から明確な意味を持っています。
比較的幅広いイメージを持つ文様的な絵。
メッセージ性、ストーリー性が強力に打ち出された絵画的な絵。
視覚伝達のなかでもっともパワーがあるのが「絵」です。

私たちは、これらの3要素を巧みに組み合わせ操って
求められた「ターゲットイメージ」をつくりあげていきます。

また、必要があれば、私たちのもうひとつのたちの得意分野である
立体造型、オブジェなども駆使して立体的な空間づくりもお手伝いします。

少数精鋭主義

2010-10-10 10:31:08 | 会社のこと
「少数精鋭主義」という言葉があります。
一般には、「優れた人だけを少人数集めること」を言います。

でも、実際はその逆なような気がします。
「少人数にすると、精鋭になる」が当たっていると思います。
全員が100%、150%の能力を発揮し、チーム全体としてすごい力を発揮する。

逆に、人数を増やしていくと100%の力を発揮する人は一人二人になり、残りの大半の人はただそれに追従するかぶら下がる形になる。
大きな都市や大きな企業からはなかなか偉人が出てこないというのもその辺に原因があるのだと思います。

少人数の会社では、まず分業は成り立ちません。
当社もそうです。
企画からデザイン、制作、現場施工にいたるまで私を含め全員で行います。
社長の私自身、便所掃除から花の水やり、買い出し、スタッフの現場までの送り迎え、アトリエの補修作業にいたるまで何でもこなします。

分業は、一人一人の能力を狭めます。
視野が狭くなり、全体的なとらえ方が不得手になります。
身勝手な行動をとりやすくなります。

少人数のチームは、誰一人欠けても皆が困ります。
逆に言うと、一人一人の存在感が大だということです。
全員にスポットライトが当たるということ。
全員が輝くということ。

私自身、九州の山の中の小さな村(人口3,000人・世帯数800戸程度)で生まれ育ちました。
同じ村出身の人たちを見ると、皆個性的で、輝いています。

ビッグアートの会社をスタートした時、決意したことがあります。
小さな会社でいいから、一人一人の個性が輝く会社にしたい。
小さくても世の中に大きな影響を与えられる会社にしたい。
ということです。

そこで、会社設立時に作ってもらったロゴマークがこれです。



まじめで責任感の強いヤツ。
ふざけてばかりいるヤツ。
研究熱心でいつも何かを追求しているヤツ。
冷静でいつも落ち着いているやつ。
おっとりしているヤツ。
奇抜でいつも面白いことをやるヤツ。

めざすゴールは一緒でも、いろんな色の人が互いの欠点を補いながら進んでいく。
そんなイメージです。
今も、その考えは設立時とまったく変わりません。
むしろ、その考えは年々強くなっています。

企業の合併統合で企業はどんどん巨大化していく。
市町村合併で、小さな村や町が消え、無個性な新しい市や町が生まれていく。
いったいその後どこに向かうのでしょうか
組織は大きくなると、まず個性を失う。
次に、方向性が見えなくなる。
そこで働く人々も、働く喜びや達成感が感じられなくなっていき、モラール(労働意欲)が低下していく。
そんな気がします。

ビッグアートは、めざす目的や方向性を絞り込み、個性のある企業をめざしたいと思います。
アートとデザインの分野で、「誰もがやらないこと」「誰もがやれないこと」にチャレンジし、オンリーワンへの道を信念を持って突き進んでいきたいと思います。

譲ります!

2009-12-16 12:26:06 | 会社のこと
なんと荷物の多いこと!
事務所の荷物をアトリエに収容するとなると、半分位は処分しないと入りきれません。
特に、オフィス家具とパソコン、書籍や書類はほとんど廃棄しなければ。
なんとか2tトラック1台分位は処分しました。

処分に困ったのが、コンテナ倉庫(愛称「馬小屋」)とゾウのベンチ、それに植木類です。
植木類は、アトリエと自宅に移したりしてなんとか減らしましたが、コンテナ倉庫とゾウのベンチはどなたか欲しい人がいませんか。
活用してくれる人がいたら差し上げます。

写真も載せておきます。



誰にも相談せずに突然引っ越したので、周りの方はビックリされたようです。
近所の人には涙ぐむ人までいて、地域の人々に本当に愛されてきたんだなあ、としみじみ感じました。
大家さんも「地域の名所になって、この街に溶け込んだこの建物を取り壊すのはもったいない。誰か現状のままで借りてくれる人がいたら、そのまま残したい」と言ってくれました。

保育所や託児所、体の不自由な人のケア施設、塾やデザイン事務所などには向いているかも知れません。
お心当たりの方がいらっしゃいましたら、この1月一杯までにビッグアート(TEL 048-763-7220)までお声かけください。
すべて、弊社の手づくりなので、リニューアルや修理等も弊社でフォローいたします。
活用の途が見つからない場合は、来年の春までには取り壊して更地になる予定です。

建物の風景は下記の動画でご覧いただけます。





追記:事務所の新しい借り手も、コンテナ倉庫、ゾウのベンチの譲渡先も決まりました。
   ありがとうございました。
                            (2010年2月1日)

事務所の引っ越し

2009-10-10 20:29:03 | 会社のこと

9月一杯で、事務所を引っ越しました。

1996年4月から春日部に移転して来てから13年以上も経ったんですね。
すっかり、牛島に根付いてこの地域では名所になってしまいました。
周りにはたくさんの壁画があり、まさにマーキングしたみたいです。
こちら来た頃は周りは畑に囲まれ何にもなかったこの地域で壁画が根付き、今では壁画がこの街では生活に溶け込んだ普通の風景です。

どうも私はそのことに満足してしまっていたようです。
この3、4年間、全然進歩していなかったような気がします。
気がつかないうちに保身的になっていたのかも知れません。
零細企業でありながら、100坪の土地に30坪の事務所と隣駅には80坪のアトリエ。
大不況下にもかかわらず、まさに贅肉だらけ。
それでも、長い間慣れ親しんできたこの事務所を出ることは今まで一度たりとも考えたことはありません。
でも、この強烈な不況が目を覚ましてくれました。

まだまだ夢は遠い。
今のままでは夢半ばにして年老いてしまいます。
何かを失うことを恐れずに、もう一度ゼロから再出発した方が早いと判断しました。
そのためには、一番固執してきたものを捨てること。
奥さんが「この事務所は、パパのお城だね」というように、自分の体の一部になっていたこの空間を捨てることは、正に身を切られる気持ちです。
でも、何かを捨てなければ前には進めません。
まだまだやりたいことは一杯あるし、死ぬ瞬間までチャレンジしていたい。

ということで、牛島の事務所を出て春日部東口のアトリエに集結することに。
これからは、身の丈に合ったスリムでコンパクトな規模で、思いっきり個性的でフットワークのいい面白い会社を目指したいと思います。
これからしばらくは大変になりそうです。


致命的な欠点が最高のチャームポイントに!

2008-08-10 15:20:15 | 会社のこと
先日、2006年に施工した川口の保育園の園長から電話があり、相談に乗って欲しいとのこと。
私の顔を見るなり、「社長、ちっとも変わらないね。かえって若くなったんじゃない。夢のある仕事をしていると、年取らないんだね」とはしゃいだ笑顔で迎えてくれました。
「社長、すごいよ!あの階段は大評判だよ!」
「今度、また新しい保育園を近くに建てることにしたんで、今度は建物の設計段階から外装や看板のデザインに携わって欲しいのよ。」
「あの邪魔者だった非常階段が、この保育園の一番の人気者になるなんて、社長の発想はすごいね。」
「今度の保育園は、最初から非常階段を園のシンボルになるようにデザインして欲しいのよ。」
機関銃のように飛び出す園長の言葉に押されて、しばし聞き役に回りました。

いきさつをお話ししましょう。

2年前にこの保育園の園長から初めて声がかかり、「この建物はもともとオフィスビルで、保育園のイメージが全くないから、何とかして欲しい。それからバス通りからも、保育園だとすぐわかるようにして欲しい」という相談を受けました。
建物全体が、白っぽいタイル貼り。玄関が狭く、しかもバス通りからはうっそうとした非常階段しか目に入らない致命的な悪条件でした。
建築屋さんに相談したら、真っ先に建て替えを提案されたでしょう。

私は、建物全体をいろんな角度から観察して、現状のままで何かチャンスがないかをとことん考えます。
特に、建物の致命的な欠陥や短所を逆利用して長所やチャームポイントにするという発想が得意です。
欠点や短所もまた個性。
それに、欠点や短所は、ちょっと見方を変えると長所でもあります。
だから、短所を否定するより、短所を生かした方がかえってユニークな個性が表現できます。

欠点を無理に取り除くことは、その存在を否定することに他なりません。
人も、店も、会社も、街もそうです。
街づくりなどは特にそうです。
今まであったネガティブなものを、すべて取り除いて理想的な全く新しいものをつくる、というのは単なる暴力でしかないと思います。
しかも、どこにでもありふれた街が次々とスタンプのように出現し、その街と関わった人々の物語も愛着も一瞬にして消えてしまいます。
長所だけでなく、短所も含めて個性であり、魅力だと思います。
短所が気になるなら、今ある長所をとことん伸ばして、短所が薄れるようにすればいいと思います。
長所が見当たらなければ、その短所が長所に見えるような新しいコンセプトを打ち立てればいいのです。
私はいつもそんなスタンスで生きています。

長所だけしかないのは、ありふれていて無個性であまり魅力を感じない。
長所と短所の組合せがオンリーワンの証であり、他にない魅力の資源なのだと思います。
短所をチャームポイントにする方が、ずっと個性的で比類の無い魅力を感じます。
タレントの久本まちゃみさんなんて、均整のとれた美人よりずっと魅力的ですし、まさにオンリーワンですよね。

話を元に戻します。
園長からの今回の依頼を聞き、飛び上がるほどうれしかったです。
相手(お客様)の個性を生かし、引き出しながら、より魅力をつけていくこと。
それが、ビッグアートの求める「建物の美容師」の仕事のポリシーです。
15年間、この仕事をやってきて、少しずつでも理解者が増えてきていることを確認できて、本当に明日からの励みになりました。

今度の保育園は、来年3月の開園予定です。
建築予定現場も視察しましたが、普通では立地も地形もとてもいいとは言えません。
やりがいのある物件です。
がんばります!

オンリーワンを求めて

2008-07-04 17:43:11 | 会社のこと
ビッグアートの仕事は、まさに「不毛の土地にタネをまく」ことです。
会社をスタートしてから15年です。
「まだ15年」「もう15年」・・・・・どちらも実感です。

日本では、アートの仕事というと、美大、専門学校、絵画教室、趣味の習い事など、「教える仕事」以外はほとんどありません。
「絵を描くこと」「オブジェをつくること」そのものを仕事にしているのは、ほんの一握りの人たちです。
それも、ディズニーランドや大手ゼネコンの手がける話題の商業施設など、めったに発生しない物件に競って群がっているのが現状です。
いつの時代にでも、コンスタントに発生する市場ではなく、まさに「特需」に過ぎません。
そのために、この業界は新規参入と廃業・撤退を繰り返しながら、この2~3年はどんどん萎んでいるのが現状です。
私のまわりで勢いのあるのは、ディズニーランドやテレビ局中心の会社、カリスマアーティストのフィギュア制作を請け負っている職人さんたち位です。
そこにしか仕事がないとわかると、業界こぞって集中し、値段の下げ合い、叩き合いなど血みどろの激しい競争が続きます。
まさに、現代は一見「不毛の地」に見えます。

以前、ビジネスマンの幹部研修で「砂漠で靴を売る話」を聞いたことがあります。
アフリカに靴を売り行ったセールスマン2人の話です。
Aさんは、「最悪だ!この国では靴を履いている人が一人もいない。こんな所で靴なんか売れるはずがない」と言って、さっさとあきらめて帰ります。
Bさんは、「最高だ!この国には靴を履いている人が一人もいない。この国の人々に靴を履く喜びを知ってもらえたら、無限の市場がある」と言って、大成功をおさめます。

目の前にあるのは、同じ一つの現実の姿です。
なのに、その同じ現実を「最悪」と受け取る人と「最高」と受け取る人に大きく分かれる。
つまり、現実がどうかということではなく、自分がどう受け取るかによって、その先の展開が「天と地」に分かれる、ということです。

どちらの生き方をすべきかを押し付ける気は全くありません。
ただ、ビッグアートは明らかにBさんの生き方をずーっと貫いてきました。
厳しい現実の中で、根をあげずにひたすら挑戦を続けてきました。
アート不毛の地で、新しいアートの可能性を実践しながら広めてきました。
本当に喜んでくれたお客様がクチコミで宣伝してくれたり、リピートしてくれることを一つ一つ積み重ねながら実績をつくっていくことです。
正に気の遠くなるような作業です。
自分自身のことをよく「クレージー」だと思います。
(もっとも、最近はクレージーになれる自分を生んでくれた親にこの上もなく感謝しています。)
この15年は、本当に失敗と挫折の連続でした。

いつも自分に言い聞かせていること。
・人の失敗や挫折を笑いたいヤツは笑え。人の失敗を笑う者は、挑戦をしたことのないヤツだ。
・失敗は「負け」ではない。失敗は成功へのプロセスに過ぎない。本当の「負け」は、「もう、ダメだ」とあきらめた時だ。

私がずーっと取り組んできたのは、既存のアートビジネス以外の仕事を創りだすこと。
特需ではなく一年中全国どんなまちででも発生するアートの仕事を開発することです。
まだまだ道は遠いかも知れません。

しかし、15年間もの長い間、365日24時間ひたすら考え行動していると、今まで見えなかったものが見えてきます。
アートとデザインの時代がそこまでやって来ているということをひしひしと感じます。
いろんな分野にその現象が見られます。
店舗、商店街、病院、幼稚園、アパート・マンション、一般住宅・・・・・などなど。
経済論理や効率経営が行き詰まり、「感動」や「自分らしさ」「本物」など新しい価値観の台頭です。
実際に、ビッグアートの仕事のコンセプトがどんどん変化し、今までになかった手応えも感じます。

今は、100年に一度とも言われる大変化の時代。
「ピンチはチャンス」という言葉があるように、今こそ既存の閉鎖的な世界から飛び出して、アートがさまざまな社会に浸透していくチャンスです。
この数年間で、アートがあらゆる分野で展開され、アート系の学生たちの受け皿が飛躍的に大きくなっていくイメージが目に浮かびます。

ビッグアートのコンセプトは、「困っている人々にアートマジック(アートの力)でお役に立つこと」です。
先人たちのつくった既存の市場にしがみついたり、他人の畑を荒らすのではなく、自分でタネをまき収穫していく農耕型の生き方をこれかからも貫いていきたいと強く思います。
ご支援よろしくお願いします。


社員が大事故に!

2006-09-15 22:56:00 | 会社のこと
先日、当社の女性スタッフが作業現場での事故で入院するという不幸が起こってしまいました。
社員が事故で入院するというのは、会社設立以来初めてのこと。
当社の現場チーフや元請けの担当者、現場監督から電話が次々とかかってきて、社内は騒然。

それにしても、釈然としない。
現場では6尺(1.8メートル)の脚立での作業以外は高いところでの作業はないはず。
よくよく聞くと、なんとソファから落ちたというのです。
早速、私も現場に急行。
元請けの方や一緒に作業していた当社のスタッフの話をもとに、現場検証をしました。

結果、こうでした。
客席のソファの上に乗って、壁のデザイン塗装をしていたスタッフが、後ろに下がろうとしたところ、ソファから足を踏み外し、隣の席の木製イスの角に局部をぶつけ、外陰部裂傷で動脈を切ったというのです。
私は、唖然としました。
こんなことがあるのでしょうか。
あまりにも最悪の偶然が重なった結果としか言いようがありません。
大出血で救急車に運ばれ、一週間の入院。
その後も、自宅リハビリと通院で、まだ職場には復帰していません。
当社としても大打撃です。

元請けの方からこんな話を聞きました。
脚立の一段目(高さ40~50センチ)から落ちて死亡するというケースもあるとのこと。

実は恥ずかしい話、私も2年前の10月に天井画のチェックをしていて、高さ5メートルの足場の上から落ちたことがあるのです。
瞬間、もうダメかと思いました。
下に置いてあった資材(軽天)の上にバウンドして床にたたきつけられました。
落ち方が悪ければ、即死だったかも知れません。
運良く腰の打撲だけで、一週間の入院で済みました。(半年間は、後遺症に悩まされましたが)

大惨事になる事故って、以外と危険一杯の場所より、誰もが安全だと思うようなところに潜んでいるものなんですね。
社員たちにも、「安全だという油断が大事故の元」と注意をうながしました。
事故にあったスタッフは、当社の安全管理責任者として皆を指導してもらうつもりです。
何でも痛みを経験した人が、もっとも率先者になる素質があると思いますので。



インターン生の送別会

2006-08-19 23:55:25 | 会社のこと

今日でインターン生2名が終了することに。
町田デザイン専門学校の高橋君と仙台デザイン専門学校の小野君です。

うちでは、インターン生が来るたびに歓迎パーティを、終了日には送別パーティを行います。
ということで、今日は作業を終えてからささやかなパーティです。

私(55歳)を除けば、平均年齢22歳位ですから、飛び交う会話に私はたじたじです。
しかし、話の中に出てくる固有名詞以外はほとんど理解できるので、ここぞという場面では私も話しに参加します。
仕事の話や私の提供する話題から離れると、いつもこんな感じです。
まあ、私の頭のトレーニングにはちょうどいいと思っています。

パーティ終了後、高橋君がバイクで平塚に帰るというので、みんなで見送り。
その光景を見ていたら、暴走族の出陣に似ていたので、私がすかさず皆にポーズをリクエスト。
で、この写真です。

土曜日は、研究開発の日

2005-11-18 23:09:52 | 会社のこと
当社は、現場がない限り原則として土曜日は休みです。

でも、誰も休もうとしない。
誰も休もうとしないから、なんの用もない人も休みづらくなる。
で、今日は皆に提案しました。
「土曜日は、研究開発の日」にしようと。
私たちの仕事は、基本的にクリエーションです。
日頃からインプット(充電)をしていないと、いいアウトプットは望めません。

それに、毎日与えられた仕事のことばかりではいい発想は出てきません。
土曜日ぐらいは、普段の仕事から離れて皆が自由に自分のやりたい課題と取り組んで欲しい。
そして、やりたい課題が煮詰まってきたら、社長にプレゼンして、仕事として取り組ませてもらう。
仕事は与えられるだけではつまらない。
自分のやりたいことを、自分から手を上げてやらせてもらう。
これが一番楽しい。
これが一番成果も上がる。

ビッグアートのスピリッツは、新しい道を切り開くこと。
若い人の才能は、無限でじつにパワフル。
それを生かすのは、彼らにチャンス(舞台)を与えることと邪魔をしないこと。
私自身、以前勤めた会社では「出るクイ」そのものでした。
こんな小さな会社がきびしい時代に打ち勝っていくためには、「出るクイを育てる」しかありません。
若いパワーが炸裂する会社。
お互いがぶつかり合い化学反応をしながら、ともに育ち、共存していける会社。
利益追求は当然ですが、それだけでは会社ってつまらない。
やりたいことを実現すること。
人によろこんでもらうこと。
自分を高めていくこと。
それが、私の求める会社の姿です。

研究開発の日。
その日は、会社に来ようと街に出ようと自宅にいようと自由です。
何をしようと自由です。
でも、1年2年経ったときに、個々に大きな差が出てくるでしょう。
そして、そこからビッグアートの新しい芽が出てくることを期待します。



巨大なダルメシアンが春日部の街を走る!?

2005-10-19 23:31:11 | 会社のこと

春日部市内に新しくできるペット専門学校の仕事をしました。
学校のネーミングからロゴマーク、校舎の色彩計画、アートワークにいたるまで、校舎の表情づくりに関する仕事を任せていただきました。
その中でも、一番メインだったのが高さ2.4メートルもあるダルメシアン像。
ビッグアートの若手ホープ佐藤くんの力作です。
今日は、取付けの日。
そこで、どうせならアトリエから現場まで市内を練り歩こうと、会社の車3台でパレード(?)しながら走りました。
道行く人が次々と振り向き、指をさしています。
スタッフたちは、キャーキャー騒ぎながら満足顔。
制作の苦労が吹き飛ぶ瞬間です。
だから、この仕事は止められない!
もちろん、取付け中は歩行者が足を止めて見る人・・・・携帯カメラで写真を撮る人まで・・・・・。
行き交う人の顔が、ニッコリ!
この犬、実は先日の商工まつりでもお披露目。
会場での投票で「ラッキーちゃん」という名前に決定しました。
行き交う人々に愛嬌を振りまいて、街の人気者になってくれるといいなあ。