くりりんのささやき

心の旅人くりりんが感じたこと、思ったこと。

最後のミスター・スポック

2015-02-28 20:46:39 | 日記
 Live long and prosper,
 人々の幸福を願っていたあなたでした .... 。
 あなたの長寿をこそ 私は願っていたのに .... 。
 「非論理的な願いだ」とあなたはおっしゃいますか?
 
 「無限の多様 無限の調和」を探求したミスター・スポック、
 「死」もまた探求の対象となったのでしょうか?

     魅惑的だ・・・

 あなたの声が 今 私に聞こえました。
 

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「雨が窓を打つ・・・」

2015-02-26 21:05:12 | 日記
 読み始めた『失われた時を求めて』について書くはずでしたが、
 窓を叩く雨音に 矢吹健さんの声が重なって、
 思いは「あなたのブルース」のほうへ。

  ♪ 雨が窓を打つ 私の胸を打つ
    私は指を噛む 切なく指を噛む・・・

 歯形が人差し指に赤く残るほど強く噛んで、
 嗚咽をこらえている ひとり暮らしの都会の女。
 泣いたら 自分が惨めだもん。

  ♪ あなた あなた あなた あなた あなた
    ああ 私のあなた
 
 小さなプレーヤーに45回転のEPレコードを乗せる。
 溝に針がかみ合わず ただ回り続けるレコード。
 無音のレコード 役立たずのレコード。
 無音の私 役立たずの私 .....
 

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『カウント・ダウン・シティ』

2015-02-24 20:39:24 | 日記
 前作『地上最後の刑事』(こちら参照)では、
 小惑星が地球に衝突するまで残された時間は半年あまり。
 今作『カウント・ダウン・シティ』( ハヤカワ・ミステリ)では、
 もうわずか77日しかなくなっています。
 
    人は どう行動する?

 一つの答えが「地上最後の刑事」ヘンリー・パレスです。
 前作事件ののち 警察機構の縮小により退職を余儀なくされたが、
 それでもなお刑事の習性に生きるヘンリーは、
 知人の女性に頼まれ 行方不明のその夫を探します。
 
    あと77日で地球は滅亡するのに....
    
 「どうせ無駄なんだ」という空ろな思いはヘンリーにはありません。
 「そういえば地球が滅ぶんだな」と時々思い浮かべるくらいです。
 ストア派的なタフさがあります。
 真の意味でハード・ボイルドです。
 

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「ドン・キホーテ」を原文で読む

2015-02-22 19:34:53 | 日記
 17世紀初頭のスペイン語なので 邦訳書と対照しながらです。
 用いているのは 牛島信明訳『ドン・キホーテ』シリーズ(岩波文庫 2001)。
 文法を確認しつつ せいぜい1日1頁くらいのペースで。
 ストーリーは大体わかっていますから、
 細部の面白さに着目して じっくりと

 それにしても いつ読み終わるんだろ
 ま いいか 途中で飽きてやめちゃっても ...
 

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クセノポン『ソクラテス言行録』

2015-02-20 19:28:47 | 日記
 京都大学学術出版会・西洋古典叢書シリーズ中の一冊です
 (内山勝利訳 2011)。
 プラトンによるソクラテス像とはだいぶ異なり、
 「イデア」の哲学者というよりは「表層」の賢人、
 「倫理」の人というよりは「実践」の人として描かれています。

 例えば・・・
   当時の高級娼婦の一人テオドテが絶世の美女だという噂に、
   「それはぜひ確かめなければ」と会いに行くソクラテス。
   殿方に好かれ親切にされる方法をテオドテは尋ねます。
   するとソクラテス、
   「逃げるそぶりを見せつつ誘いをかけて、
   彼らの欲求が最高度に達するのを待つのだね。」(187頁)
   などと宣っちゃったりします・・・

 色の道にも通じたソクラテス、
 それが彼の等身大の姿なのかも知れません。
 

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マスクをしています

2015-02-18 20:19:58 | 日記
 寒波の波状攻撃を何度もはね返したものの、
 一昨日の朝起きたら喉につーんと来る痛み。
 熱はまだ出ていないけれど 鼻風邪の諸症状が続いてる。

    インフルエンザじゃないといいが
 
 母にうつしたら大変なのでマスクをしています。
 母にもマスクをかけさせました。

    肺炎 怖いからね

 マスクをしていると眼鏡が曇るのが難点、
 仕方がないので お勉強中は外しています、
 眼鏡ではなくてマスクを。

 ネギが喉に心地よいので 沢山食べています。
 ニンニクもいいかも。
 ドラキュラが嫌いなものを食べて、
 風邪のウィルスも撃退!
 

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ラテン語原典講読

2015-02-16 19:41:02 | 日記
 ラテン語は中山恒夫『古典ラテン語文典』(白水社 2007)で勉強しています。
 この度 同書中級篇「統語論」を終え 上級篇「講読」に入りました。
 
    変化(屈折)・活用のパターンが頭に入っていれば
    辞書を片手に意味が取れるはず....

 なのですが 「頭に入って」いないんだな これが。
 その点 研究社の羅和辞典(2011 改定版)はとても親切、
 変化・活用表が豊富で 絶対手放せません。
 
    それでも 対訳が付いていないと 不安 ....

 ラテン語学習者を悩ませる「語順」の問題がありますからね、
 こればかりは 原典講読の「実地訓練」で慣れて行かないと。
 

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ジャック・デリダ『プシュケー』を読みながら

2015-02-14 20:31:07 | 日記
 哲学の本だから難解である上に、
 ぎっしり700頁を超える大著(岩波書店 2014 藤本一勇訳)、
 しかも図書返却の期日が迫っている、
 となると要点を掴みながらの「流し読み」の出番です。
 
    .... 字面は目に入っているが
    すべての意味を追いかけているわけではなく
    もっぱら直観でキー・センテンスを把握する ....

 これが私の「流し読み」。
 こんなとき頭の片側では何か歌っています。
 今日は香西かおりさんの「くちなし悲歌」。

    なぜかジャック・デリダに合うんです

 香西さんと言えば 昨年の紅白もあまりに気の毒な演出。
 歌に入っているのにバナナマン日村たちが騒いでいて、
 安倍首相に似ているその顔のせいもあって、
 非常に腹が立ちました。
 

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『アメリカ<帝国>の現在』

2015-02-12 20:56:30 | 日記
 原著者のハリー・ハルトゥールニアンは日本近代史・歴史理論を専攻し、
 シカゴ大学などの教授を歴任しています。
 資本のための飽くなき土地・人の支配拡大こそ、
 近現代の<帝国>の存在理由であり、
 それは冷戦時には「遅れた国々の<近代化>」戦略となり、
 冷戦終結後の今は<グローバリゼーション>という体裁を取っている、
 と著者は2004年発表(2014 みすず書房 平野克弥訳 )の本書で語っています。
 
 さらに<帝国>の軍事的防衛のための理由付けが、
 現在は「テロリストとの戦い」という体裁を取っているのだ、とも。
    
    なるほど アメリカによる<近代化>コースの優等生であり
    著者の表現によれば「クライアント(子分・手下)」である日本が
    今まさしく安倍政権の下 「テロリストとの戦い」を強調し
    軍事面でも懸命に<帝国>の優等生になろうとしている現状が
    よくわかります・・・
 

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南原繁『国家と宗教』(岩波文庫)

2015-02-10 21:13:05 | 日記
 初版は1942年つまり太平洋戦争の第2年目です。
 
 「現代の国家の危機に当面して政治的権威が問題になるときに、
 人は建国の神話に立ち還り、それによって始祖の神聖な起源について考え、
 ここに永遠不朽の基礎を求めようとする。」(41頁)

 
 まるで2015年の「建国記念の日」に合わせて書かれたかのようですが、
 これは70余年前の文章です。 
 こういった神政主義的な国家観を、
 当時東大で政治学史を教えていた南原繁は学問的に考察し、
 これを批判する見地から『国家と宗教』を世に出しました。
 (論述があまりにアカデミックなため検閲当局の理解を超え、
 発禁処分を免れたと言われています)
 
 同じ頃 シモーヌ・ヴェイユも同じ様な考察をしていました。
 心ある人が考えることは どこか似てくるようです。
 

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終バスに乗る

2015-02-08 22:06:07 | 日記
 終バスの乗客 私を含めて4人。
 年配のご夫婦、
 地元の若い女性、
 東京での用事を急いで済ませた私。
 
 停留所でバスを待つ間 みんな無口、
 今日一日を惜しんでいる。
 バスの中でも みんな無口、
 明日のことを心配している。

 窓の外は寒い夜、 
 冷たい窓に額をあてる、
 少し曇った窓を指でなぞる、
 窓が泣いている。

 地元の若い女性が先に降りた。
 続いて私。
 年配のご夫婦を乗せて 終バスはまだ走る。
 

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『プルーストとシーニュ』(ドゥルーズ)

2015-02-06 21:15:56 | 日記
 (宇波彰訳 1983増補版 法政大学出版局 )

 プル-スト『失われた時を求めて』のうち、
 河出書房世界文学全集の「花咲く乙女たちのかげに」をザッと眺めて、
 以来 プルースト離れしてしまった 私です。

    何かあ 面倒くさくてさ ....

 ところが私の参加しているフランス語読書会ではプルースト読者が多くて、
 いつまでも「面倒くさい」では会話が成立しないし、
 私が読んでいるブスケにもプルーストは織り込まれているし。
 
    そろそろ全巻読もうかなあ 
    でも長すぎるしなあ ....
 
 ドウルーズが『失われた時を求めて』を解釈したこの本を読んで、
 『失われた時を求めて』をすっかり読んだ気分になっちゃった私。
 横着者ですねえ。
 

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キンキントゥー短篇集『買い物かご』

2015-02-04 20:44:49 | 日記
 新着本コーナーにあったこの本 数頁に目を通したら、
 言葉がすんなり頭に入ってきて 全部読みたくなったので、
 他に借りる目当ての本があったのですが そちらは後回しにしました。
 
 原著者キンキントゥーは現在ミャンマーで活躍中の女性作家です。
 「生活文学」と呼んでよいのかも知れません。
 日常の買い物が小説の題材になっていて、
 ごく普通の主婦の ごく普通の人々とのやり取りのなか、
 ユーモアとかペーソスが ふっと浮き上がる瞬間を、
 実に巧みに切り出しています。
 
    めったに買い物に出なくなったので 
    所在なさそうにしている買い物かご ・・・

 愛おしくなります。
 そんな感じの短篇集が斉藤紋子さんのビルマ語からの翻訳で、
 アジアの現代文芸シリーズ(大同生命国際文化基金刊)に加わりました。
 

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階段でストレッチ

2015-02-02 20:40:05 | 日記
 運動不足になりがちな冬 お勧めは階段ストレッチ。
 階段を何段かまたいで脚の筋を伸ばします。
 一段上がるごとに またぐ段数を増やします。
 膝関節周囲 股関節周囲 太腿裏 膝裏 アキレス腱、
 ひと通り伸ばし終わると ちょうど2階に到着。

 汗をかくほどの運動ではないけれど、
 血のめぐりを良くするには これで十分。
 私は一日の始めにこれをやっています。 

   宇宙飛行士もやってるのかしらん ....
   スター・トレック のカーク船長は、
   無駄に汗をかくトレーニングが似合うけれど、
   それを無表情に見ているスポック副長は片方の眉を少し上げて、
   「非論理的だ」とか言いそう。
 
 (私は スポック・タイプかも)
  

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