なぜベンチャー企業は成功しないのか?-ベンチャー経営白書-

現役の経営コンサルタントから見たベンチャー経営の実態

人にまかせる経営の成功

2007-05-21 02:40:41 | マネジメント
ベンチャー企業が大きくなるかならないかのうち
最も大きい要因として、
市場が伸びているということは重要であるが、
それと同じくらいに重要なのは、
経営者が人に仕事を任せられるかということである。

従業員の能力に合わせて仕事を大きくし、任せるスタイルをとれば
任せられていることにより育てられ、
そのうち社長が直接手を動かさなくとも会社は順調に回るようになるのである。
そういう会社は社長一人が頑張っている会社と比べ、
伸びしろが大きく、規模の拡大が容易である。

およそベンチャー企業の場合だと
経営者が気負いして自分で全てをやろうとするが、
人にまかせる経営を心がけなければ
いつまで経っても会社は小さいままである。

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過度なプレッシャーは従業員をダメにする。

2007-05-12 09:23:31 | マネジメント
社長がある従業員に対して過度なプレッシャーを与えてしまったことにより
その従業員がうつ病になったり、会社に来なくなったりすることが
ベンチャー企業ではよくそんなケースが散見されます。

決して言葉の上であったりとかでなくとも、
何気ない行動でいつの間にかプレッシャーを与えてしまったというケースも
あります。

例えば、
その従業員の机の位置が社長の机の位置に近くなったり、

「なにが原因で、まだできないのですか?」とか
一見するとプレッシャーを与えるわけでもない質問が
聞け手によってはプレッシャーになるケースもあります。

一番のプレッシャーは、
何だかよくわからない中で非合理的な期限と非合理的に高い目標が勝手に決められており、それに関して弁解の余地もないのを押し付けることだが、
これは論外にしても、

何だかよくわからない中で何かしらの成果が求められているというのも
割と高いプレッシャーになるということである。

ベンチャー企業では前者の理不尽な場合も多いが(いわゆるワンマン社長の会社ですが)、実は後者の場合が多く、経営者は「何だかよくわからない中で何かしらの成果が求めている」のを「分からないながらもある程度分かる仮説の中で、その担当者がこういうプロセスで半年間やってみて検証させ、今後上手く行くかを判断する」という分からない中でも仮説を立てて、そのプロセスを評価するというスタンスが必要であるように思えます。
また、その担当者が一人で悩みを抱えないように他の人から働きかけるようなアプローチも重要である。また、その分野のスペシャリストに会わせるのも一つの手である。

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ベンチャー企業は原価計算ができていない!

2007-05-02 07:39:28 | マネジメント
ベンチャー企業で原価計算ができていない会社が非常に多い!

それは、どういうことかと言いますと、
サービス系やシステム開発系のベンチャー企業は特に人件費についての
原価計算が甘いのである。

そのため、その人数が果たして適切なのかということが
実は誰もわからず、
赤字になるケースが殆どである。

なぜ、そのようなことが起こるのか?
売上を伸ばすためには、仕事量がそれに応じて増えてゆきますが、
仕事量が増えれば自ずと従業員への負担が重くなるわけで、
徹夜、残業、休暇なしと悲惨な状況になります。

一生懸命な社長ほど従業員にも増して
徹夜、残業、休暇なしで頑張り、何とか乗り切ろうとします。

しかし、それにもやはり限界があるわけで、
結局は人を増やして一人当たりの負担を減らそうとします。

特に売上が急に伸びているベンチャー企業が陥りやすいミスとして、
原価が分からないため、
どの人数が最適で、かつどのようにしたら効率化できるのか
という京セラやトヨタなど優れた製造業では当たり前の発想には
なかなかたどり着きません。

そのため、最適な人数以上に人を増やし、
人を増やしたことで逆に非効率的になり、
かつコミュニケーションコストがかかり、
かつ原価もろくに分からないので、
赤字がでる状況になります。

某コンテンツ配信のベンチャー企業において、その経営者の話によれば
コンテンツ制作の部分について、
適切な原価が分からない状況であるため、
万年赤字が続いているとのことです。

赤字が続いているからといって、
コンテンツの制作を闇雲に削ればいいのかという訳ではなく、
人件費を削れば現場が疲弊し、クオリティーも落ちるので
やりたくないということである。

非常に困ったものである・・・。

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経営者のやるべき仕事とは?

2007-05-01 00:08:27 | マネジメント
日本で経営コンサルティングをやっている韓国人の知人との会話から

「日本の会社は人件費が高いにもかかわらず、人を沢山つかうサービスが多いのが不思議である。システム処理をすれば効率的にできるにもかかわらず、それをしない会社が多いのが不思議である。」

確かにその通りである。

特に日本のベンチャー企業は労働集約的で無さそうな分野にまで
非常に労働集約的である。

ネットサービスの会社も費用の殆どが人件費であり、
非効率な体制であることが多く、赤字体質の会社が多い。

それは、経営者が未だに
「人を沢山働かせれば何とかなる!」
と考えているからに他ならない。

逆に
「どうすれば少ない人で少ない労働時間で多くの作業ができるのか?」
を考える経営者は非常に少ない。

社長の仕事は
従業員の効率を上げること、
そして
30人分以上の仕事をするスーパースターを
入れて、成果を上げられるような環境を作ることである。

そうすれば、
収益が上がり、会社も成長するのである。


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従業員の提案を否定する会社は確実に停滞する

2007-04-29 01:28:45 | マネジメント
外からみれば割と上手くいっている会社も
内部から見れば閉塞的であり、
将来的な停滞が予測されるケースがある。

それは、経営者が従業員の提案を殆ど否定する会社である。

ベンチャー企業の場合、
創業者が一から立ち上げてきたという自負があるため、
ある程度の規模になっても、
権限と判断の委譲が行われず、
かつ、従業員の提案を殆ど否定することが多々ある。

初めのうちは従業員は色々と提案してくるが、
否定ばっかりされると
そのうち何も言わなくなるものである。

かつ、何かを言えば、否定されるだけでなく、
評価が下がり、かつ余計な仕事が増えるということになる。

そして、与えられた仕事を黙々とこなすだけしかしなくなる。

およそ、ベンチャー企業において、
顧客ニーズを早く汲みとり、
かつ社内の活性化(スピード化)を計ることが
成長するために必須であるため、

従業員の提案を受け容れることを
経営者は必要である。


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整理整頓の重要性

2007-04-15 10:27:02 | マネジメント
ダメなベンチャー企業の共通していることとして、

・空気が密閉されており、モワーッとしている。

・社内全体が整理整頓されておらず、ちらかっている。

・従業員の机も整理整頓されておらず、ちらかっている。

つまり、空気が悪く整理整頓ができていないのである。
もっと言ってしまえば、マネジメントができていないのである。

さらにこういう会社に限って
重要な契約書が紛失していたり、
経費の帳票が紛失していたり問題だらけである。

掃除・整理整頓をすることのメリットは

1. 書類を無くすリスクが減り、書類を探す時間が減る。

2. 従業員の体調がよくなる(冬の時期の風邪の感染が減る)。

3. 外部の人で見る人がみたら「この会社いけてるな!」という印象を抱かせるこ  とができる。

いいことづくめである。
経営陣が率先して掃除しなければ
誰も動かない。

さあ、会社をよくしたいならばまずは
掃除をしよう!

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ベンチャー企業における従業員教育の重要性

2007-04-12 00:59:06 | マネジメント
従業員に対する教育が上手くいっていないために、
停滞しているベンチャー企業は多い。

理由は簡単である。

従業員が育っていない会社は、
社長しか商売をやらないのである。

トップ営業マンは社長であり、
それ以外は社長に言われて動くその他大勢にしかすぎないのである。

社長のバイタリティーが続けば、
従業員の人数が何十人、何百人の状態でも
問題は無いのであろうが、
そんな超人はまれにしかいない。

大抵は、従業員が5人~10人程度になったら、
きちんと教育をしなければならないのである。

教育するのが面倒くさい、
人に指示するのが面倒くさい、
手取り足取り教えるのが面倒くさい

というのであれば、
自分と気心知れたメンバー(家族とか、友人とか)で
こじんまりと会社をやる方がいいのである。

そういうこじんまりとした会社でも
ニッチ分野に特化して頑張れば、
上手く行けば年収ベースで上場企業の社長以上もらえる可能性は
あるので問題はない。

しかし、
もっと事業を拡大させたい、
もっと多くのお客様に広めたい、
もっと有名になりたい、
もっと立派な会社にしたい、
もっと大きな仕事がしたい

というのであれば、
従業員の教育をしっかりやって
従業員に商売センスを身に付けさせ、
事業を大きくするべきである。

従業員が積極的にコストとプロフィットを意識して
動く組織になれば、

社長は実務作業から解放されて、
戦略立案、事業提携などより大きな事業にするための施策に
時間を割けるようになるのである。

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閉塞感のあるベンチャー企業の問題点とは?

2007-04-10 00:41:37 | マネジメント
ベンチャー企業というと、一般的なイメージで言うと
一日中目がギラギラで「エイエイオー!」とシュプレッヒコールが絶え間ない
企業って感じですが、実はそうでない会社が多々あります。

そういうベンチャー企業は大抵は
社内をお邪魔すると、

息が詰まるくらいの閉塞感に包まれます。

この閉塞感は一種の魔物であり、それを取り除くのは
外部のコンサルでも難しいものである。

この魔物はどこから産まれるのか?

それは経営者の心から産まれるものです。

それは、つまり

1. 経営者と従業員とのコミュニケーション不足
       ↓
2. 従業員間のコミュニケーション不足
       ↓
3. 業績の低迷
       ↓
4. 経営者と従業員とのコミュニケーション不足
       ↓
5. 従業員間のコミュニケーション不足
       ↓
6. 業績の低迷
       ↓
  (これが繰り返されると)
       ↓
  倒産

NTTやJRのような独占的地位のある会社がこんな状況でも
何の問題はありませんが、
ただでさえ資本力のないベンチャー企業がこんな状況では、
潰れます。

もう一度いいます。

潰れます。

では、閉塞感を打破するには、
まず経営者は従業員や外部の関係者の率直な意見を素直に聞き入れなければならない。そして、率直に自分の意見が言える雰囲気を作らなければならない。

これは、ジャックウェルチも自らの著書で口すっぱく言っているように、
従業員が自分の思うことを率直に話さなければ、
良い改善案も出ないし、良い売上アップのアイディアもでてこない、
つまりは経営者が何か動かない限りは現状の悪い状況が続くということです。

優秀な経営者ならばそのことは既に分かっているものの、
ダメな経営者はなかなかそのことに気づかず、

「なぜ、うちの従業員はおとなしいのだ。」
「うちの従業員はバカだから何も考えられない。」
「うちの従業員にはやる気がない。」

とか愚痴ばかり言っている。

それはおかしい。

経営者は従業員や外部の協力者との率直なコミュニケーションが無ければ、
閉塞感という魔物が会社に取り付くのである。

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従業員の能力に依存しない仕組みづくり

2007-04-08 16:21:57 | マネジメント
ベンチャー企業が発展するためには、
従業員の能力に依存しない仕組みづくりが重要である。

これに関しては、いい事例としてペッパーフードサービス社が
挙げられよう。

ステーキ屋は従来コックの腕に依存していたため、
規模を広げるには、コックさんの確保が必須であった。

また、コックさんにサボタージュ起こされたら
店は閉店しなければならない状況でもあった
(要するにパイロットのストに怯える航空会社と同じ状態)。

しかし、ペッパーフードサービス社は
コックさんでなくとも、
それに負けないくらいのステーキをお客さんに提供できる
仕組みを作ったことで発展して行ったのである。

つまり、バイトでも
おいしいステーキを提供できる仕組みを
作ったのである。

それは、電磁調理器付きの特製キッチン、工夫がされた鉄皿、
および運営ノウハウである。

そうなれば、高級のコックさんを抱えなくても
規模の拡大はでき、実際フランチャイズを含め200店以上拡大している。

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なぜダメな企業にはビジネスマンは育たないのか?

2007-04-08 16:14:10 | マネジメント
ベンチャー企業の場合、商売感覚を持った営業マンがいなければならない。
つまりは、コストと収益を考えながら動ける人が経営者以外にいなければ
発展は限定的になるのである。

多くのダメなベンチャー企業に共通しているのは
商売感覚を持った人材の育成に失敗しているということである。

では、商売感覚はどのようにして
身に付けられるのであろうか?

1. まずは小さな事業部を任せることで、権限を持たせ目標管理をさせること
2. 成果に対して報酬を払うこと

以上である。

1と2はセットでなければ、
従業員はよほどのことでなければ頑張らない。
(責任だけ持たせて達成しても給料が変わらないのであればそれはあり得ない)

つまり擬似個人事業主を育てる仕組みにすればいいのである。


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負け組みベンチャー企業の悲惨な状況

2007-04-08 16:08:12 | マネジメント
負け組みベンチャー企業においては以下の症状が共通している。

<社内の雰囲気>
社員:静かでおとなしい人が多い
事務所の雰囲気:静か
電話:少ない
社内の掃除:汚い、散らかっている
社内の喧嘩:表立った喧嘩はないが、悶々としている
残業:ダラダラ
<組織>
トップのリーダーシップ:弱い または ワンマン
ミドルのリーダーシップ:弱い、みんなで話し合わなければ決められない
ミドルからの提案;少ない
危機感:なし
会議:ダラダラ、長時間話をするだけ
意思決定と行動のスピード:遅い
挑戦して失敗したものへの処遇:厳しい
成功者への処遇:あまりなし
社内調整:事前に時間をかける
<システム・管理>
個別の原価計算システム:いいかげん
月次決算:翌月下旬 または それ以降
     月次の経営会議でも全て必要なデータがそろわない
予算管理:甘い
<戦略意識>
選択と集中:甘い
競争相手への意識:なし
お客様への距離感:なし、お客様ヒアリングはしない
時間軸への認識:なし
外部情報:なし
国際的視野:なし
プランニング;全くなし または 事前にしっかり

つまり、以上のような状況であると、
お客様に対していいサービスができる体制ではなく、
かつ新しいニーズもつかめない。
そして、競合からどんどん突き放されてしまうのである。


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売上至上主義のワナ

2007-04-08 01:54:25 | マネジメント
ベンチャー企業にとって「売上至上主義」で突き進むことは
非常に悪である。

資本力があり、シェアの確保が今後市場の独占を狙えるということであれば
否定はしないが、
およそそんなベンチャー企業はあり得ない。

売上至上主義とはおよそ以下の状況である。

1. 売上が増えれば仕入原価が下がるので、まずは何も考えずに
  売上を上げればいいと経営者が考え、従業員にはとにかく
  「売上を上げろ!」と発破をかけている状態

2. また、従業員への成績評価も売上ベースでしか評価しない。

そうなるとどうなるか?

1.販売すれば販売するほど赤字になる負け組み商品を売り続ける
2.非効率な作業とコストが放ったらかしになる
3.とにかく売れるものを適正な利益以上に値引きしてでも売るようになる

これが続くとどうなるか?

従業員は忙しく売って、売上を伸ばしていても実は会社は儲かっていない。
赤字が積み重なる状況になるということである。

そして、規模が大きくなったこと、見かけ上の成長率をベースにして
ベンチャーキャピタルからの資本の調達及び
銀行からの借り入れで、その赤字を埋めようとするが
これが経営をさらに悪化させる。

つまり、収益が出ない中で、資金を積極的に投入しても
神風が吹かない限り(よっぽどのヒット商品がでない限り)
利益率の低い商品をさらに値引きして、
かつ非効率的な業務と費用を利用して
売っているので、
その資金回収は難しくなるのである。

戦略のないネット通販ベンチャーにこの傾向にあるところが割りと多い。
悪い例として、今年の1月31日に倒産したPCサクセス社が代表的であり、
およそベンチャー企業は「売上至上主義」で突き進むことは
破滅以外の何ものでもない。

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経営的マネージャーの育成

2007-04-03 08:19:06 | マネジメント
ベンチャー企業が大きくなるに連れて経営者の視点を持って
損益管理ができる従業員が必要になる。
つまり、経営者と蜜にコミュニケーションができるうちは
そのような視点を持つ従業員がいなくとも、
経営者の視界が届く限りはガンガン叱り飛ばしていれば問題はない。
ただし、これが従業員が50人とか、60人とか増えてくると
経営者一人では管理が難しくなる。
そのため、経営者の視点を持つ中間層が必要になる。
そうでなければ、経営状況を考慮しないマネージャーにより
不適切な管理がされてしまう。
そして、企業が大きくなるに連れて経営者の役割として
経営的視点を持つマネージャーの中途採用または育成が
重要になる。
それを怠るとどうなるのか?
事業部制をおこなっていても、
売上目標管理で終始してしまい、
売上は上がっていても結局収益を上げないビジネスを続けてしまう。
または、費用対効果を検証しないために無駄な広告宣伝に
資金を投入してしまう。
また、事業部の中での適正人数を考慮せずに
余剰人員の採用をしてしまう(まあ、楽するために)。
これらの現象は企業が発展するに連れて
放っておくと大変なことになる。
なぜなら、この部長の下で働く従業員は
およそ損益管理というのは何か?ということを
学べないのである。
それでも成長率がある商売をやっている場合においては
非効率なマネジメントがされていても問題は見えないが、
これが鈍化、及び強力な競合の参入が起こった場合、
一気に露呈する。
そして、露呈した時点で挽回するには時間がかかるのである。

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従業員増加によって陥る失敗(2)

2007-04-01 14:00:16 | マネジメント
従業員の増加によって起こるのは、

(1)従業員の官僚化
(2)従業員のサラリーマン化

である。

従業員の官僚化はこれは、人数が多くなり事業部毎で会社が動くように
なることに伴うものである。

官僚化、それはすなわち

「自分の目標とは関係がない仕事はやりません」
「他の部署が絡むことはやりません」
「費用対効果の検証はやりませんが与えられた予算はきっちり使います」

など、およそベンチャー企業にとって死に値する行為である。
ベンチャー企業の強みは

差別化されたサービスとスピードだけでしかなく、
従業員の官僚化によって重要な経営資源であるスピードが損なわれてしまうのである。

実際、某ベンチャー企業では、従業員の官僚化によって
数年前は独占的なシェアがあったにもかかわらず、
競合が同じようなサービスをスピーディーに導入して生きたことと、
より付加価値の高いサービスをスピーディーに展開したことで
シェアが逆転してしまったのである。

一度、スピードが遅くなった企業が競合に対して
シェアを挽回することは非常に難しい。

また、ベンチャー企業にとって
従業員のサラリーマン化は憂慮するべき事態であり、

従業員のサラリーマン化、これはすなわち

「時給換算でしか働きません」
「言われたことしかやりません(工夫しません)」
「コストは予算一杯つかいます」

ということである。

こういう従業員が多くなった場合、作業の効率化、
改善に取り組まず、かつスケジュールに関して甘くなる
さらにはコスト意識が甘く、
お客様へのサービスの低下と収益の低下が起こります。

およそ、ベンチャー企業を衰退させるものは
従業員の官僚化とサラリーマン化であり、
従業員が増加するに伴って注意をしなければならない。

人員増加によって陥る失敗

2007-04-01 13:42:58 | マネジメント
ベンチャー企業の多くは人数が増加するとマネジメント不全になり、
それによって企業の勢いが急激に鈍化するものである。

その会社の業態及びサービスが急激に伸びている時期ならともかく、
大抵の場合、上手くいっている時こそ、
強力な競合が誕生してくるのであり、
実は油断ができないのだ。

上手く行っている時期に経営者が陥りやすいミスは、
一人当たりの仕事の量が急激に増加するため、
残業、帰れない事態になるが、
それを解決するために人材を大量に採用するということである。

大量に人材を採用するということは、
よほど仕事が単純化・マニュアル化されていない限りにおいて
逆にスピードが遅くなるのである。

なぜ、遅くなるのか?
非常に単純である。

大量に採用された従業員を戦力化するには
思っている以上に時間がかかるからである。

新しい従業員を戦力化させるには、座学的な教育ではなく、
仕事のスムーズな引継ぎができるよう仕組化が重要である。

つまり、従来の従業員から新人に対して
スムーズに仕事を引き継ぐようにさせるよう仕組み化するということである。

従来の従業員で有能な者に関しては
管理職のポジションに就かせ、
その教育も彼の評価にしなければならない。

また、20人程度の会社が急激に50人に増える場合、
経営者は一人で管理ができなくなることから、
複数の部長(マネージャー)を選定し、管理を委託する必要がある。
そして、そのマネージャーに対しては
従業員の教育ということも任務の一つとして意識付けなければ
ならない。