八ヶ岳・白駒の池(しらこまのいけ) 弁才天(べんざいてん)
【データ】 白駒の池 1100メートル▼最寄駅 JR長野新幹線・佐久平駅▼登山口 長野県佐久穂町八郡の白駒の森駐車場▼石仏 白駒の池の白駒荘前、地図の赤丸印▼地図は国土地理院ホームページより
【独り言】 これまで、森と池の北八ヶ岳の森林地帯を歩く機会はあまりありませんでした。アプローチの悪さと黒木で埋め尽くされながら岩がゴロゴロしている山、それに石仏情報もまったくなかったことも足が向かなかった理由です。そんなことを言っている間に車道が整備され、キャンプ場や日帰り温泉などもできて、少しずつ変わっていったようです。この夏、娘の家族キャンプに誘われて白駒の池に出かけてみたら、駐車場から簡単に行ける散策コースに変貌していました。
写真の石造物はそのときに見た白駒の池の石造物です。「厄除如意輪観音」「白駒弁才天」「大山□□」の三基がまとめてありました。写真を撮っただけでしたから、詳細の紹介はできませんが、水の神である弁才天がこの地に一番ふさわしい石仏という印象です。
白駒の池を案内したものを探したら、高須茂氏が昭和35年に書いた「白駒池周辺―北八ヶ岳開拓期のころ」(注)がありました。「白駒池は、われわれの訪れる以前に、かつて賑わった時期があったらしい。西岸に骨組みだけはしっかりした潰れた小屋が残っており、朽ちた舟が半ば沈んだまま放置されていたりした」。白駒の池にはいつごろからボートがあったのかわからないものの、いまもボートは営業中でした。しかし高額だったので、孫たちには松原湖に下ってボートに乗せました。
(注)高須茂氏「白駒池周辺」昭和36年『現代登山全集6八ヶ岳』東京創元社