偏平足

里山の石神・石仏探訪

里山の石神端書23 十九夜塔(栃木・日光市)

2021年12月24日 | 里山石神端書

栃木県日光市所野・善法集落の南

 日光の大谷川を挟んだ右岸が東照宮などの寺社の門前街、左岸が所野。その山のなかにある小さな集落が善法です。


 日光の門前街の方から善法へ登っていくと杉林のなかの左手に文字庚申塔や馬頭観音が立ち、その先に像容の整った如意輪観音が祀られています。台座には「十九夜供養塔」銘があります。さらにその先の左手の土手には3基の如意輪観音の十九夜塔が立っています。


 十九夜は19日の月齢の夜に集まって念仏などの後、飲食歓談して月の出を待った行事です。栃木県は如意輪観音の十九夜塔が多いところで、『下野の野仏』(1973年、下野民俗研究会)には1599基が報告されています。同県の二十三夜塔は602、二十六夜塔が11ですから、十九夜塔の数は際立っています。ただこの報告書は50年も前のもので、善法の十九夜塔は入っていないし、いまではもっと数が増えているはずです。




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