【独り言】 ベトナム散歩⑥ミーソン レンガ
【独り言】 ミーソンの遺跡群は、チャム族のチャンパ王国が築いたヒンズーを祀る(主にシヴァ神の象徴であるリンガ)ための祠堂が中心です。これに祠堂を大きく囲む周壁とその入口の楼門からなり、周壁内部に副祠堂、清水庫、宝物庫などがついたものもあります。さらに楼門の前に長方形の建物があり、現在ここに祀堂にあった石造物が集められています。したがって祠堂内にはなにもありません。それに祠堂は窓がないので真っ暗です。同じような遺跡はベトナム中部に点在していますが、ミーソンがチャンパ王国の聖地でした。
チャンパ王国は2世紀末に中国支配から独立したのが始まりで、ヒンズーの信仰は4世紀末に東南アジア全域がインド化したとき入ったようです。そのチャンパ王国は17世紀に滅び、チャム族も少数民族になってしまいました。
以上、ダナンのチャム彫刻博物館で売っていたコピー本『海のシルクロード・チャンパ王国の遺跡と文化』(1994年、トヨタ財団)から案内しました(ベトナムではコピー本作りが盛んなようです)。レンガの遺跡ミーソンから、像容のある神々を写真で案内します。