偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏336大峰(新潟)

2011年08月29日 | 登山

大峰(おおみね) 百番観音(ひゃくばんかんのん)

3361 【データ】大峯 1172メートル▼25000地図 越後湯沢▼最寄駅 JR上越線・越後湯沢駅▼登山口 新潟県湯沢町湯元の薬師堂▼石仏 薬師堂から大峰にかけての尾根と、大峰から七谷切集落、秋葉山に続く尾根

【案内】湯沢温泉の裏山である大峯の尾根道に、西国・坂東・秩父の百番観音石仏が置かれたのは昭和9年。上越線が開通したのが昭和6年で、湯治場だった湯沢温泉が3362 3363 温泉宿、スキー宿に変貌するころのことである。1番は温泉街の北はずれに建つ薬師堂=写真左=から少し登った尾根で、高さ70センチの角石に50センチほどの如意輪観音=写真右=を浮き彫らせたもの。脇に「ふたらくや岸うつ波は三熊野の 那智のお山にひびく瀧つせ」の、西国観音札所第1番青岸渡寺の御詠歌が刻まれている。これより大峰の山頂をめざして同じ形式の西国観音札所の石仏が立つ。湯沢町の森林インストラクター・高橋正明氏の調査によると、この石仏建立の発案者は湯沢町の秋葉山ふもとにある宝珠庵の第37代住職・中村無外師。これに賛同した檀家や湯沢町周辺の篤志家が浄財集めに奔走。石仏の製作は長岡市の石工・諸橋賢治に依頼したという。西国30番の観音は大峯の中腹に広がる湯沢高原に立ち、かたわらにロープウェイ建設の記念碑がある。ロープウェイが出来たのは昭和34年、これ以後大峰への観音道の一部も開発の手が入り、一帯の石仏は三ヶ所にまとめられていた。倒れている観音もある3364 3365 が、参道はいまも地元の人たちの奉仕活動で維持されている。大峰山頂から東山麓の七谷切集落までは秩父札所の石仏が置かれ、秋葉山一帯には坂東札所の石仏が並ぶ。そして各札所の結願寺の石仏3体=写真下右=は、発案者・中村無外師の宝珠庵にある。

【独り言】久々に乗った湯沢高原へのロープウェイは巨大なものに変わっていました。平成3年に完成したもので166人乗りだそうです。とにかく大きなもので、20畳ぐらいの部屋が空を飛んでゆくような感じです。それから高原もレジャーランドになっていて、40年前の冬の状態しか知らない者にとっては、こちらもビックリ。それから気になったのは、湯沢一帯の山に広がるブナの木の立ち枯れ。地元の人の話では昨3366 3367 年より発生している毛虫の仕業で、春に出た新芽を食べつくすため枯れてしまうとか。30年ぐらい前にも同じようなことがあったが、森林組合の徹底した毛虫対策で退治したそうです。しかし今は森林組合も解散してなく、ただ見ているだけだそうです。この春、同じような現象が福島の阿武隈高原でも見られました。ただ8月に行って見ると、新たな新芽が出て立ち枯れは防げそうでした。しかし湯沢一帯のブナ枯れは深刻です。秋の紅葉シーズンを前に、茶色に変色した木が山の斜面のいたるところに見られました。

【石仏の情報をいただいた高橋氏のメール】ブログを拝見させていただきました。

毎回,良く調査なさって読み応えのある文章で感心いたしました。ただ、大峰百番観音の独り言の記事が全く間違っているので余計なことですがメールをさせて頂きました。枯れているのはブナではなくコナラ・ミズナラなどのナラの樹です。毛虫が新芽を食べて枯れているのではなく カミキリムシの仲間が繁殖のため 樹に穴をあけ その虫の体に付いている菌が繁殖して根から水を吸い上げる導管が腐ってしまい、水が上がらなくなって枯死してしまう病気です。毛虫対策などいっさいしてませんし、森林組合も解散してません。現在も立派に活動しています。30年前に流行したことも全くありません。助かる樹も20%位ありますが、枯死しているのですから新葉が展開することは無いのです。記載されていることは残念ながら全くの間違いです。現地で得た情報がでたらめだったようです。そんな話をした人が湯沢に居たことを お詫び申し上げます。

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