偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏786常寒山(愛知)石祠

2018年03月12日 | 登山

常寒山(とこさぶやま) 石祠(せきし)

【データ】常寒山 482メートル▼最寄駅 JR飯田線・新城駅▼登山口 愛知県新城市竹ノ輪▼石仏 常寒山山頂、地図の赤丸印。青丸は地蔵菩薩▼地図は国土地理院ホームページより
【案内】 常寒山には東山麓の竹ノ輪と北山麓の大平から登山道がある。山頂に祀られた三基の石祠はこれら登山口の集落で祀ったものと、竹ノ輪の古老が話していた。広い山頂の一角に並ぶは三基の祭神は御嶽・浅間・金毘羅で、祠内に祭神銘のある石が納められている。御嶽は木曽の御嶽で、御嶽の黒沢口を開いた覚明は尾張・春日井の行者なので、愛知方面には覚明系の御嶽講(木曽御嶽信仰の組織)が多い。浅間は富士浅間、古老の話では山頂から富士山が見えたという。金毘羅は四国・讃岐金比羅山。造立はいずれも「明治廿八年」で、「乗本村大平 竹ノ輪村 村中安全」銘もある。


【独り言】 竹ノ輪の古老の話では、大平の方から林道が入っていて、竹ノ輪からの道と合流したところにお地蔵さんが祀られているということでした。この場所は二つの集落の人たちが集まって祭りをしたところで、それは今も続いているそうです。その地蔵は石囲いのなかに納められた高さ44センチの合掌像で、「加永二(1849)村中安全」の銘が読めました。古老の話では、いまでも大平・竹ノ内の人たちが若干の寄付を集めて宴会をしているそうです。常寒山の西山麓は織田・徳川と武田が戦った長篠の里です。古老の話も戦国絵巻になったので、早々に逃げ出しました。

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