偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏509半蔵山(栃木)

2014年04月22日 | 登山

半蔵山(はんぞうやま) 福禄寿(ふくろくじゅ)

 5090【データ】半蔵山 502メートル▼国土地理院25000地図・大谷▼最寄駅 東北本線・宇都宮駅▼登山口 栃木県宇都宮市新里町の田口集落▼石仏 半蔵山の山頂。地図の赤丸印。青丸は男抱山

 5091【案内】田口の集落から半蔵山の東の峠まで林道が通じていて、山頂へは一投足である。この日は、田口集落の東にある男抱山を経由して尾根通しに半蔵山へ登った。この尾根には最小限の道標が立っている。
50925093 ここに案内する福禄寿は、半蔵山山頂の北の岩に祀られた石祠の前に置かれている小さな石像。長い頭に長い髭。右手はその髭をおさえ、左手で曲がった杖をつく。頭部と髭で、高さで
22センチのほとんどを占めているこの姿は、福禄寿しか思い浮かばない。福禄寿は道教の神で、幸福・財産(禄)・長寿を叶えてくれる福神で、その根源は南極星の精。南極老人、寿星ともいわれたという。日本では七福神の一員として信仰されたが、単独での信仰はない。江戸時代の『仏像図彙』の七福神には、長い頭部と髭で杖をつく老人を〝寿老〟とし、毘沙門天・弁財天・恵比寿・大黒天・布袋、それに吉祥天を入れて七神としている。福禄寿と寿老人は同じ南極星の精とする考えから、寿老としたのである。半蔵山の石祠が何の神を祀っているかはわからないが、この石祠と福禄寿は関係がなく、だれかが持ち込んで置いたものであろう。それにしても小さな可愛い姿である。

5094_2 【独り言】山の中で大きな岩を見ると、何か神仏が祀られているかもしれない。こんなことを考えながら山を登るものですから、時間がかかってしまいます。それに神仏が祀られていたことはほとんどありません。半蔵山の福禄寿がある岩も神を祀るには格好な場所で、下に降りてみると上部が欠けた「□嶽三社大神」の石塔が倒れていました。御嶽三座神のことかな、と欠けた上部が転がっていないかと探しましたが、ありませんでした。石塔があっただけ、ラッキーでした。

 

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