アオバズクの不妊治療日記

不妊治療を始めて数年、体外受精でようやく第一子を授かりました。心配性の妊婦です。

基礎体温のこと

2017-05-30 08:34:19 | 日記
PMSがひどかったこともあり、
子作りを始める前からかれこれ10年ほど基礎体温をつけていましたが、
体外受精をした不妊治療専門院Bで
あっさり「つけなくていいですよ」と言われ、
それを機にすっぱりつけるのをやめました。
「体温は日々変動するものだから当てにならない。
気分が浮き沈みするだけだから、やめていいです」とおっしゃっていました。

私の場合、体温自体は全体的に高めで、
低温期でも36.4℃はあり、高温期には37℃を越えていました。
ただ、日々変動があり、
妊娠に望ましいとされるはっきりとした二相になることはほとんどありませんでした。
排卵日前後の体温の変化も、1日で低温から高温に上がることはなかったので、
排卵のタイミングをつかむ役には立ちませんでした。
実際に、そんな基礎体温のグラフを見て落ち込んでばかりだったので、
はかるのをやめたら気が楽になりました。

体温は外的な要因ですぐに変動するし
(気温の変化、ふとんの変化など)、
素人なので毎日まったく同じ条件ではかれていたわけではなく、
0.01℃単位まではかれる体温計でもあまりいい指標にはならなかったのかな、と思います。

「PMSの症状が悪化するのを前もって知るためにつけてみたら」
と心療内科でも言われてつけ始めましたが、
実際にはPMSが悪化し始めたあとに高温期に入って
「ああやっぱり」と思うことが多くて、
あらかじめ心構えをつくる助けにはなっていませんでした。

ただ、タイミング療法では体温の変化で
排卵のタイミングを判断することが必要になると思うし、
病院によっては基礎体温を重視しているところのほうが
今は多いと思います。
以前通っていた不妊治療専門院Aでも
診察の度に基礎体温のグラフを提出していました。

採卵1回目

2017-05-29 09:14:15 | 体外受精(終了)
不妊治療専門院Bに通い始めて2周期目に初めての採卵をしました。

生理3日目から排卵誘発薬のクロミッドを服用し、
同時に1日おきに卵胞刺激ホルモン(FSH)のゴナールという自己注射をしました。
ゴナールの針は本当に細くて小さいのですが、
血が苦手なので自分で自分のお腹に刺すのはけっこう怖かったです…
1周期では結局慣れませんでした。

採卵日の2日前にGnRH誘導体製剤の点鼻薬スプレキュアを使用。

錠剤の服用、自己注射、点鼻薬、と色々と忙しかったです。

そして採卵は痛かった。
片方の卵巣が子宮の裏側に回ってしまっていたとかで、
お腹をぎゅうぎゅう押されながら採られました…。
局部麻酔もしましたが、
麻酔自体がまず痛かったし、採卵する器具を刺されるのも痛みがありました。
エコーの画面を出してくださって、
「がんばって目を開けて見てるほうがいい」と言われたので
必死に見ていましたが、
お腹は痛いし、エコーは何がどう映っているのかもわからないしで
なかなか大変でした。

採卵前には、AMHが平均よりも高いことから
「5~10個は採りたい」と言われ、
実際の採卵中にも「11個採れましたよ」と言われたのですが、
けっきょく空胞が多く、中身があったのはたったの3個。
しかもそのうち2個は未熟なたまごでした。

「採卵」するときに採るのは「卵胞」で、
実際に中身(卵子)が入っているかはまた別なんですよね…。
施術中に痛みに耐えていたので、この結果には正直がっかり。

AMHが高いのに空胞が多いのは、
以前の不妊治療でhcgの投与を受けていたのがおそらく原因とのことでした。
(この件についてはまた後日書きます)

その後、ふつうに育っていたたまごは体外受精(いわゆる「ふりかけ」)、
未熟だったたまごはさらに少し育てたあと、顕微授精をしていただきましたが、
受精卵まで育ったのは体外受精をした1個だけでした。

この結果を受けて、
移植をするか続けて採卵するか自分で決めていいと言われました。
看護師さんに相談したら、
年齢がもう少し上の場合は
もう採卵しなくても十分、といえるくらいの数までたっぷり採ることもあるそうですが、
どのくらいたまごを「貯める」かは人それぞれだそう。
「まだ若い」と言われましたが
すでに35歳だったので、不妊治療では特に若い年齢でもないことは自覚していました。
たった1個というのは心もとないので
もう少し続けて採卵しようかとも思いましたが、
夫から「一連の流れを見ておいたほうが安心するんじゃない?」と言われ、
だめもとで移植することに。

5細胞まで育った時点で凍結されていたたまごを
翌周期に融解し、7細胞まで育った状態で移植しました。
そして移植後12日目に陽性反応が出ました。

漢方のこと

2017-05-28 11:39:32 | 日記
不妊治療専門院Aでの人工授精が失敗に終わり
しんどくなって通うのをしばらく休むことにしてから、
漢方を飲み始めました。
陽性反応が出るまで2年半ほど飲み続けていました。

「不妊に効く漢方」という広告を見たことがあったので、
そういう特効薬があるのかと思っていました。
しかも、保険が効かないイメージ。

でも、私が行ってみた病院では
常に保険が効く漢方だけで処方してくれました。

そして、「不妊に効く漢方」というものは存在しないのだと言われました。
体調を診て、問題があるところに効く漢方を試しながら
体力の底上げを図り、
結果として妊娠しやすい体を作っていくのだというお話でした。

漢方では気・水・血が体内をうまくめぐることが大切だとされています。
めぐりの悪いものを動かしたり、不足しているものを足したり、
という流れで薬を処方されていました。

1時間以上にわたる問診の結果、
私は気・水・血のいずれも滞っている状態だと言われました。
婦人科の疾患によく使われる桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方は
常に処方されていましたが、
それ以外の数種類の薬はそのときどきの体調に合わせて変わっていきました。

結果として、通院を始めたころよりも確実に体調はよくなりました。
心療内科の薬を飲まなくてもよくなったのも、
漢方のおかげだと思います。
PMSが完全になくなることはありませんでしたが、
足のむくみ、ふくらはぎがうずく感じはほぼなくなりました。
何より、生理周期が28日前後で整いました。

漢方はかなり長い時間服用しないと効果が出ないのかと思っていましたが、
薬を変えるとすぐに具合が変わることも多く
(例えば、便秘気味だったのがすぐによくなるとか)、
意外と即効性があるものだと感じました。

また、自分の体(体調)に合っている薬はおいしく、
合っていない薬はまずく感じるのだという点もおもしろかったです。
実際に、酸っぱく感じないはずの薬を酸っぱく感じたときがあり、
それを報告したらすぐに処方が変わりました。

漢方の先生には毎回丁寧に話を聞いていただき、
それだけでもストレスがほぐれ、通院が楽しみなほどでした。
先生は西洋医学の医師免許も持っていたので
それほど偏った見方はされない方でしたが、
「不妊治療=西洋医学は爆弾のようなものだから」とおっしゃって、
そんな強い影響を与えても、
体のほうに妊娠する力がなければ結果は出ないと言われていました。

それもあって、体外受精に踏み切るまで時間がかかりました。
結局、なんとなく体外受精をしてみようかと思って
行動を起こしてからは早かったのですが。

ピックアップ障害が原因だったとすると、
おそらく漢方でいくら体調を整えても受精には至っていなかったでしょうから、
もう少し早く体外受精に向かってもよかったのかもしれません。




Eナトール(ビタミンE)

2017-05-26 23:29:57 | 日記
先日第2子を出産した友人が
ユンケルのEナトールというビタミンEのサプリを教えてくれました。

友人は流産を何回か繰り返していて、
そのときに薬局で勧められて飲んでいたそうです。

ビタミンEの何がいいのだろう?と思って調べてみると、
2011年に日本受精着床学会で発表された
ビタミンE療法によって子宮内膜が薄くても妊娠率と着床率を引き上げる可能性がある
という研究結果がありました。

着床率や妊娠率を数パーセント上げることでも大変なのだと思いますが、
その「たった数パーセント」で「ビタミンEが妊娠に効く」とされて
色々なサプリが出されるものなんだな…と検索しながら思いました。

結局、Eナトールを手に入れたのは陽性反応が出た後なのですが、
せっかくなので飲んでいます。
パッケージによると血行をよくするのが主な効能のようです。

陽性反応が出た日に少量のバファリンを処方されましたが、
これも調べてみると
胎盤への血流が悪いと流産につながる可能性があるとのことで、
流産防止のために処方されているようです
(↑例によって病院では薬の説明はなし…)。
妊娠には冷えが大敵と聞いたことがありますが、
これも血流がポイントになるからということなのでしょうか。


ずっと仲よくしている友人の、
しかも流産を乗り越えた経験の持ち主が勧めてくれたし、
正式な研究結果が確認できたのでEナトールは飲むことにしましたが、
サプリなどの「妊娠にいい!」とされる情報って
世の中にあふれていますよね…。
必要以上にあおられないように
信頼のおける情報を選んでいきたいところですが、
論文などを検索してもうまく見つからなかったり、
書かれていることがきちんと理解できなかったりでなかなか難しいです。
検索しているだけで滅入ってしまうことも多いので、
長年治療を続けていてきちんと論文なども追っている方は
本当にすごいと思います。




ピックアップ障害

2017-05-25 13:13:35 | 体外受精(終了)
前回の記事でも少し書きましたが、
私の不妊はピックアップ障害が原因の可能性があると言われています。
排卵された卵子を、卵管采がうまく受け取れていない状態。

これまでに「ピックアップ障害」というものの名前は聞いたことがありましたが、
自分がそれに該当しているとは思っていませんでした。
排卵が遅れることは度々あったので、
どちらかといえば卵巣のほうに問題があって
うまく排卵ができず(もしくはいい卵子が育たず)、
受精できないのだろうと思っていました。

今の病院に移って、
以前受けたひと通りの不妊検査で問題がなかったことを伝え、
血液検査でもAMHの値などに問題がなかったことから、
ピックアップ障害でしょう、と言われました。
ピックアップ障害自体の検査は一切なかったので、
状況証拠でこれだけ断言されたことに驚きました。

ピックアップ障害ということは、
精子と卵子が出会っていないことだけが問題だろうということ。
まずはその前提に立って、すぐに体外受精を始めることになり、
通院しはじめて2周期目で採卵、3周期目で移植、
そして今に至ります。

結果として最初の移植で陽性反応が出たので、
やはり主な問題はピックアップ障害だったのだろうと思います。
(採卵時に空胞が多かったので、排卵はしにくかったのかも)

漢方などで色々と体調を整えてきたのも
間接的に結果につながったのかもしれませんが、
これだけあっさり結果が出ると、
正直もっと早く体外受精に進んでいればよかったと思います。
妊娠を希望してから6年、
タイミング療法と人工授精でさんざん遠回りをしました…。
以前の病院では体外受精へのステップアップはほとんど勧められなかったし、
自分でも費用面などが気になって思いきることができずにいました。
ピックアップ障害の可能性は
これまでにかかった2つの病院では一度も言われなかったので、
「もっと早いタイミングでそのことを知っていたら」と思います。

体外受精に至るまで、私も時間をかけて迷いましたが、
原因不明の不妊で悩んでいる場合は
早めに検討してもいいのかもしれません。