2023年8月6日(日)
永井荷風小説 『雪解』
おとがたり朗読公演の演目は、永井荷風の小説『雪解』です。
市川・荷風忌で初演で読ませて頂いた作品です。
こんなお話が… あったのかと。
兼太郎を嫌いにはなれない。
荷風先生が世の中を、時代を、人間をご覧になった、この作品は
世界中に響きます。世界中の雄弁でない方には特に。
粋で、哀しくて、人情に溢れていて、素朴で、家族… 血、愛で。
なんど声にしても心が熱く、泣けてきます。
よむ、とき。
この作品のそばにいてくださるのは、喜多直毅さんです。
このかた、どれだけ静かに涙を流してきた人なのでしょう。
とんでもなく、本当の涙を知っているかた。
兼太郎の心を、痺れるほど共振して、静かに座っておられるかた。
以上です。
目に鮮やかに浮かぶ、大正期の人々の暮らし、街々の風景。再会した初老の父と娘の物語を、情緒豊かに描いた荷風短編小説。
お照はそれにしても不人情なこの親爺にどういうわけで酒を飲ませてくれたのであろう。(本文より)
出演:おとがたり 長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)
˚˙༓࿇༓˙˚˙༓࿇༓˙˚˙༓࿇༓˙˚˚˙༓࿇༓˙˚˙༓࿇༓˙˚˙༓࿇༓˙˚
『雪解』永井荷風 Thaw by Kafu Nagai
最後までお読み頂きましてありがとうございました。