黒い天使
江戸川乱歩の同名小説の舞台化。
女怪盗・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎の駆け引きと愛を描く。
≪第1幕≫
◆ 花道から歩いてステージに立つ浅野さんスリムで細い。
まるで、宝塚の人みたい。
◆ 浅野さんと加藤さんの長身コンビは立ち姿はバランス良いね。
◆ 加藤さんはタバコ口元に当てただけな感じ。(手で上手く隠していた。)
煙軽く吹いて吸っている感じに見せていたね。多分、喉までは入れていないだろうね。
加藤さんは若い頃のインタビューでは
「タバコは役でしか吸わない。」って言っていたけど、今でもそうなのかな?
映画『BROTHER - goo 映画』で葉巻吸う役の時はキツそうだったもの・・・。
表情や台詞回しでは『アンフェア』の薫ちゃん入っていたね。^^
◆ 林さんは初舞台だったらしいけど、声が通っていたね。
≪第2幕≫
◆ ラブモードになっていくんだけど、イマイチ盛り上がりがない。
◆ 大阪(通天閣)が舞台になるんだけど、
出演者の関西弁が微妙だし、通天閣のセットもないので、大阪ぽい感じはしなかった。
(まっ、大阪からこの舞台を観に行っているのは私ぐらいだろうから
東京のお客さん達は気にならない部分だろうけどね~。)
◆ 浅野さんは目に涙を浮かべる表情が上手いし、ドシっと構えているね。
舞台経験は数少なくても、ベテラン女優の存在感は抜群ではあるんだけど、
サバサバしすぎていて周囲を惑わせる妖艶な色気に欠ける。
健康的すぎる感じなのよね。
◆ 明智役の加藤さんの変装もつけ髭外しているだけで
華麗さがなくて、なんかしょぼい。。。
≪第3幕≫
◆ 明智はソファーの中に別人がいる事がわかっていながら、
床下の通気口に潜んでいたんだよね・・・。
それでいて、ソファーが海に投げ捨てられたのだから、
黒蜥蜴以上に明智のほうがやっているコトは酷いかも・・・。
◆ 浅野さんと加藤さんはどことなく距離がある感じ。
演技の呼吸というかリズム感がマッチしていない。
◆ 賀集くん瞬きしない力強くせつない眼差しが良いよね。
◆ 浅野さんはラストは涙と鼻水流しての熱演。
◆ カーテンコールは浅野さんだけ花道からのご登場。
カーテンコールは上演後の一回だけで、アンコールすらなかったのは寂しかったね。
≪まとめ≫
◆ セットチェンジが少なく、セット自体がシンプルなので台詞が見せ場になってくるんだろうけど、
伏線を与えず、からくりを説明しているだけだから謎解きのスリルがない・・・。
◆ ジャズっぽいテーマ曲はムードあったんだけど、
演技にムードが感じとれないのが残念でした。
まっ、筋金入りの舞台人ではなくて、映画やドラマが中心の出演者が多かったので
いかにも舞台チックな芝居ではなくて、
自然な台詞回しだったので聴きとりやすかったのは良かったです。
今回はお客さん呼べそうな出し物なんで、劇場も集客に力が入ってますよね。
>謎解きのスリルがない・・・
せっかくの乱歩の舞台化なのにちょっともったいない感じですね。
でもBCさん的にはお目当てさんが出てれば満足でしたか?? 笑
自分の親ぐらいの年齢層が中心で韓流映画並みに観客の年齢層が高かったです~。
演歌とか時代劇ではないので、そういった敷居はないから
一般のお客さんを呼びやすい作品ではあるでしょうね。
そのお目当ても役作りなのか太めでカッコ良かったとは言えず、
タバコ吸うフリ?も痛々しく。。。
大阪公演やDVD化はなさげな感じなので東京まで観に行かないと観られないからね。
ファン歴20年の義務感みたいな感じです。(^-^ゞ
正直言うと2時間サスペンスを、ゆーったりと見せられた感じでした。
なんだろう、この勿体なさ感は・・・。
二時間ドラマならば【土曜ワイド劇場】のほうがまだ面白かったですね。。。。
この舞台は全体的に安っぽかったですね・・・。