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~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『私は貝になりたい』・・・ ※ネタバレ有

2008-11-25 22:34:37 | 映画【日本】

 

高知で理容店を営んでいる夫婦役の中居くんと仲間さんはどうして方言を使わないのかしら?

豊松〔中居正広〕の妻:房江役の仲間さんは
赤ちゃんと子供と共に高知から東京まで数日かけて夫の面会へ行ったり、
雪の中を歩きながら赤ちゃん背負って署名活動したりしていたら
相当疲れるはずなのにやつれもしないでモチ肌で艶があるし。。。

彼女は台詞回しも単調ではあるけど、声質はキレイですね。

豊松役の中居くんのクライマックスの号泣場面、
手で目を覆うだけでは豊松の絶望感が伝わってこないのよ・・・。
最近の20代・30代の俳優は大粒の涙や鼻水を流して泣く人もいるから
中居くんの泣き方はチープに感じました。
バラエティやドラマでは表面的な泣きマネ?で通用するかもしれないけど、
映画は重要な場面では感情を出しきる内面的なリアルさも必要。
外見的に”丸刈りにしました” ”減量しました”だけではねぇ・・・。
でも彼は瞳がクリッとしていてキレイですね。

中居くん・仲間さんにゆかりのあるスター達のご出演は
てっきりファンサービスかと私は思っていたのですが、
パンフレットを読むと大西役の草なぎくんに関しては脚本家の希望だったそうですね。
草なぎくんの達観しようとしている文学的な演技は良かったです。

矢野〔石坂浩二〕の刑執行時は最期の遺言を執行官たちに話す事が出来たのに、
豊松の刑執行時はどうして最期の遺言を話させてもらえなかったのだろうか?
(ナレーションで豊松の心境は知る事が出来はしたけど・・・。)
階級の違いなの?

矢野役の石坂浩二って上品で紳士的なイメージだったけど、この作品では男らしかった。

最期まで部下の解放を強く主張する姿が印象深かったです。

1シーンだけの登場だったけど中島ひろ子は方言が上手で本当に田舎の人みたいでリアリティあったな。

橋本忍脚本という事で音楽は日本映画『
砂の器(1974) - goo 映画』を意識して壮大感を出したのかしら?
だけど、場面によっては大げさに感じるのよ。
久石さんの音楽ってダイナミックな時代劇やファンタジックなアニメには合うけど、
『私は貝になりたい』のようなシビアな作品には合わない気がする。
それと、ミスチル主題歌の清らかなメロディラインも青春映画ならピッタリだろうけど、
この作品には違和感が・・・。

豊松は貧しい境遇ではあったけど陽気な人柄で周囲の人に好かれるタイプ。
だから、明るく話す場面があったのは束の間ホッと出来て良かったです。
それと、季節感のある風景は秀逸でした。


6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
方言 (竹雅)
2008-11-26 20:27:45
豊松も房江も高知出身ではなく、駆け落ちして高知に流れてきたんですよ。
映画の中でもそのように描かれています。
なので土佐弁は遣わないのですよ。
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方言。 (BC)
2008-11-26 20:49:51
竹雅さん、はじめまして。
コメントありがとうございました。

>豊松も房江も高知出身ではなく、駆け落ちして高知に流れてきたんですよ。

豊松に赤紙が来た時点ですでに五年間高知で暮らしていたんですよね。
高知に腰を据えて理容店を営みながら暮らしていたのならば
高知の場面では少しぐらい方言を話すのが自然だと私は思いました。
返信する
私も観ました。 (ネネ)
2008-11-27 20:11:42
こんばんは~!中々・・辛口ですね
中居君主演だったので、期待せずに観にいったのですが、泣きました~~!久石さんの音楽も壷でした。

あの時代の、自分ではどうしよう無い、時代背景に・・
やり切れないない気持ちで、いっぱいになりました。

ミスチルの歌も映画の背景にぴったりで、胸がいっぱいになりました。

中居君の映画で、泣くとは・・・?

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手法。 (BC)
2008-11-27 23:54:01
ネネさん、こんばんは
コメントありがとうございました。(*^-^*

私が観に行った時も泣いている観客が多かったけど、
私は全然泣けませんでした・・・。m(_ _)m

平和を願う映画というよりかは日本軍と米軍を描いた映画。
伝わってくるのは不当な裁判への憤りだけで
ラストの豊松のナレーションも自分の不幸話を愚痴っているだけで
観ていてひいてしまいました・・・。

戦争を題材にした映画ならば台詞が良かった日本映画『夕凪の街 桜の国』、
死刑を題材にした映画ならば繊細な内面描写の韓国映画『私たちの幸せな時間』のほうが私的には印象深かったです。

それに私はこういうシビアな物語では
音楽や主題歌が合ってようが合ってなかろうが
音楽や主題歌に頼って盛り上げて泣かせるという手法自体があまり好きではないのです。m(_ _)m
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こんばんは! (アイマック)
2008-11-30 17:51:44
BCさん、辛口!笑
確かにちょっと大げさな演出は気になったよね。
草薙君とか鶴瓶は仲間うちということで、みてるほうが照れるね。。
ミスチル主題歌は私は救いでもあって、よかった。
この歌がなかったら、ドヨーンな気持ちのままだったよ。^^;
久々、邦画で泣いたなあ。
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仲間うち。 (BC)
2008-12-01 02:14:35
アイマックさん、こんばんは。
コメントありがとうです。(*^-^*

この映画にミスチル主題歌の歌詞は合っていたと思うんだけど、曲調がしっくりこなくて・・・。
食べ物で例えるならば“ご飯に牛乳”のような違和感なの。
同じカラーだけど食べ合わせが相容れない感じかな。

>草薙君とか鶴瓶は仲間うちということで、みてるほうが照れるね。。

この二人や仲間由紀恵さんとドラマ共演していた
泉ピン子さんのご登場は一瞬クスッと笑っちゃいましたよ。(^-^ゞ
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