『トロッコ』:公式サイト
桃太郎
台湾では親より先立った子は親不幸という意から
骨壷が入った箱を棒で叩きながら家へ入れる風習があるそうです。
日本統治時代(1895~1945年)の台湾で日本人が作ったトロッコの線路は
現在では観光用になってしまっているが今でも使える。
日本人が作った物はしっかりしているから日本語を覚え、日本人になろうとしたのに
敗戦後は台湾人は日本人に捨てられてしまった・・・
と意識しているおじいちゃん:呉仁榮〔ホン・リウ〕。
日本文化を身につけようとした気質が抜けきらないおじいちゃん。
長男は呉仁榮に反発するものの結局は日本へ留学し日本で就職し
日本人の妻:夕美子〔尾野真千子〕と結婚して二人の息子をもったものの
妻子を残し亡くなる・・・。
子供達を一人で育てていかなければならなくなった夕美子。
そして、幼くして父を亡くした子供達。
おじいちゃん・夕美子・子供達を軸に家族それぞれの繊細な心情が映し出されています。
特に、子供が“自分は日本人なのか?台湾人なのか?”おじいちゃんに問いかけ
おじいちゃんは“大きくなったら自分で決める”とアドバイスする場面が印象深かったです。
夕美子役:尾野真千子は近年ではメジャーな映画やテレビドラマにも出演されていますが、
尾野真千子は河瀬直美監督の作品や
この『トロッコ』のように地味な映画のほうが良いですね。
夫を亡くして途方に暮れる気持ちで子供達と共に訪れた台湾の夫の実家。
母としては気を強く持たなければならない。
だけど、義母の前では子供達を抱えて生きていく辛さを吐露してしまう・・・。
イスに乗って上から子供を見おろして怒声でしかりつける母親としての厳しさと
義母の前で見せてしまった女性としての弱さ・・・。
母親としての自分、女性としての自分。
心の強弱の表し方が的確でした。
日本統治時代の話が出てくる作品は得てして反日映画になってしまう事もありますが
この作品はそういう政治的な側面を否定するわけでも肯定するわけでもなく
そういった時代を経てきた庶民(一家族)の在り方を
見つめるように描き出しているように感じた作品でした。
P.S.私見ですが
台湾は韓国と比べると反日感情が少ないような印象を受けます。
“日本語教育”を実施し、侵略国であったはずの日本ではあるはずだけど
鉱山開発・鉄道の整備・農林水産業の発展・義務教育の普及など
台湾の近代化を推進したという部分では日本を認めているのかもしれないですね。
>彼女、なんかいい表現しているみたいですね。予告編でも惑いと、怒りと、弱みが出ていました。
表情でメリハリをつけるわかりやすい演技ではなかったけど
子供の前と義母の前では空気(雰囲気)が違っているように私は感じました。
等身大の演技が出来る良い女優さんですよね。
私も台湾へは行った事はないけど、
海と山に囲まれた島国で自然豊かな風土という印象ですね。
>中国共産党に比べたら日本の方が良かったということだということらしいですね。
きっと、そうなのでしょうね。
中国がした事と比べれば、
産業を発展させてくれた日本のほうが良かったのでしょうね。
それとやはり、反日政策がとられていた中国・韓国と
親日政策を推進していた台湾の方針の違いもあるのでしょうね。
数年前に特集上映で台湾映画『練習曲』を観て
台湾は一つの丸い島だから自転車で一周できる事を知りました。^^
山と海に囲まれたおおらかな風土にも惹かれますよね。(*^-^*
> 心の強弱の表し方が的確でした。
今度観るとき注目します。
PS 台湾は私は行ったことがないので、一度行ってみたいところです。昔の日本をかんじさせる懐かしい場所のようで。
台湾、いつか必ず行きたいんですよ。^^