『抵抗 死刑囚の手記より』:公式サイト
鉛筆
この刑務所では囚人が外部との接触手段となる手紙を禁止する為とはいえ、
鉛筆を持っているだけで銃殺という方針になるとは・・・。
フォンテーヌは収監され、脱獄する為に試行錯誤していく・・・。
端的に言えば、そういう筋書き。
監獄の扉の羽目板を数枚外せた時点で脱獄するのかと思ったけど、そうはせず・・・。
頃合を見計らっていたのかしらね?
結局、死刑宣告を受けて追いつめられたフォンテーヌは
同室になった少年と協力し合って脱獄する。
その過程を黙々と映しだしているだけだったけど、不思議と眠たくはならなかった。
まるで、暗がりの静寂の中にさざ波が起きているような空気に感じたの。
彼らにとって真の試練となるのは脱獄後のような気がした。
戦時下、時代が動いていく中でレジスタンス運動に没頭していく日々に戻る
脱獄後のほうが過酷になりそうな気もするし・・・。
レジスタンス運動 - Wikipedia
二人はその後どういう人生を歩んでいったんだろう?
P.S.
【岩波ホールセレクション Vol.1 抵抗と人間】の二作品観終わりました。
『抵抗~』も『海の沈黙』も戦場が登場しない戦争映画。
『海の沈黙 デジタルリマスター版』・・・
二作品共、凄惨な場面はないし、声高らかに反戦を訴えかけているわけでもない。
その時代にそこに居た人の思考・言動を通じて戦争を浮き彫りにしている。
戦闘場面が一切ないので視覚的インパクトが全くない分、
冷静に観る事が出来たし、戦争について考えさせられた作品でした。
【岩波ホールセレクション Vol.1 抵抗と人間】