『リーディングドラマ 「辻仁成 その後のふたり」』:日テレイベント情報公式サイト
愛している
辻仁成の最新小説「その後のふたり」を朗読劇として舞台化。
別れた3年後に再会した男女が別れた後からの過程と現在の心境を語り合う中で、
男女の歩んだ軌跡を繊細な言葉で綴る。
各公演、男女2人の出演者による恋愛リーディングドラマ。
千秋楽を観に行ってきました。
主演は加藤さん(加藤雅也)とリカさん(紫吹淳、宝塚歌劇時代の愛称が“リカ”だったので
私は”リカさん”と呼んじゃいます。^^)。
セットチェンジ・衣裳替えもなく、休憩なしで1時間半の公演。
白い服を着た男優と女優が本を持って読みながら演じる。
後ろで男女のダンサーがピアノの調べに合わせて静かに踊る形式。
リカさんの台詞回しは前半:完璧に話していた感じ。
中盤:カミカミという程ではなかったけど、間違えそうになって言いなおしていた?
後半:カミカミになっていたかな?
リカさんは2公演連続だったのでお疲れが出たのかもしれないですね。
リカさんのほうが舞台経験豊富なので声が通っていて感情の込め方も見事。
リカさんは宝塚歌劇の男役のイメージが強かったからか
カッコ良いイメージだったけど、
今回の朗読劇ではヒラヒラのスカート姿で可憐な女の子らしかったな。
正直、宝塚の男役出身の女優はどこか男役ならではの誇張したミュージカル調の言い回しや
やたらとカッコつけるしぐさのクセが残っていて違和感を覚えるコトが多いんだけど、
リカさんは男役時代のクセは全くなくて声も澄みきった女の子声だった。
女優デビューしてからは女らしい演技もこなせるように凄く努力されているのでしょうね。
加藤さんの台詞回しは前半:カミカミ?
中盤:安定していて、アドリブ?も入れてた。^^
後半:カミカミだったかな?
加藤さんは滑舌が心配だったけど、言葉はちゃんと聴きとれた。
近年は個性的な役を演じる作品が増えたからか
力んでいたり、妙なテンションで浮いていたりした作品もあったけど、
この朗読劇では肩の力を抜いて自然に語りかけるような温かみのある語り口が素敵だった。
ヘビィな物語だったけど、重苦しさを感じさせず、かと言って軽すぎることもなく、穏やかな掛け合い。
まるで一昔前の大〇ドラマぽい世界観?とは対照的に
お互いに率直な気持ちを手繰り寄せ昇華させていく
男女の刹那的な想い?に清々しさを感じるほどだった。
カーテンコール4回、2回目以降はスタンディングオベーションで感動的な千秋楽でした。
朗読を通じて役に染まった二人の優美な表情からは観客への感謝の気持ちが伝わってきましたよ。
4回目の時は加藤さんがリカさんのほうを向いて
照れくさそうに会釈していたのが少年ぽかったな~。
リカさんは少し驚いたような感じの笑顔で照れてらして微笑ましかったです。(*^-^*
P.S.
加藤さんが舞台に出演されるようになってから、
ヒューマン物語、時代劇、ミステリーなど
色んなタイプの演目をされているなと感心しています。
私自身、舞台観賞は宝塚歌劇が中心なので、朗読劇を観るのは初めてでした。
上映時間短めでシンプルながらもモダンなセットと衣裳。
飾らずに声を通じて感情の機微を紡ぐ。
こういう形式も落ち着いて観られるので良いですね。