永遠の想い
ガス・ヴァン・サント監督が事故で両親を失った孤独な少年とガンで余命いくばくもない少女、
戦時中の日本兵の幽霊との交流を描いた恋愛物語。
主演はデニス・ホッパーの息子で本作が商業映画デビューとなるヘンリー・ホッパー。
ガス・ヴァン・サントは若いイケメンを主役に抜擢する事が多く、
審美眼が優れているなといつも感心しますよ~。^^
重病の美少女とそれを見届けなければならない美少年という設定だとメロドラマっぽくなりそうだけど、
この作品は感情を煽るようなお涙頂戴演出はそれほどなく、淡々と描かれていました。
正直言って、若い二人の淡い恋よりも、
日本兵が故郷の愛する女性へ向けたせつないメッセージにじーんとさせられましたよ。
少年役のヘンリー・ホッパーは絵に描いたような美形ですね。
目のあたりは実父のデニス・ホッパーによく似ていますね。
少女役のミア・ワシコウスカは『アリス~』の時は表情が乏しかったけど、
『キッズ・オールライト』や今作では自然に表情を変化させていてみずみずしい。
ベリーショートの彼女は“セシルカット”で知られるジーン・セバーグの趣きもあったな。
娯楽大作よりもヒューマン物語向きの女優さんなのかもしれない。
日本兵役の加瀬亮は少女のお墓を壊そうとしていた少年を止めようとした時の
潤んだ瞳に胸がキュンとなった。
英語は発音が多少ぎこちない箇所もあったけど、話すテンポはスムーズで
二人に溶け込んでいたように感じた。
無駄な部分は全て削ぎ落とし、感情の機微というよりも空気感を重視した
ガス・ヴァン・サントらしい演出が光る作品でした。
同じです!
予告の雰囲気と、ヘンリー・ホッパーのナイーブなイケメンに吊られましたが、主役二人の雰囲気が良くて、またヒロシの存在があればこそでしたね。
私もラストの手紙は、涙ぽろり。
ナレーションは英語だけど、便箋の文字が何とも切なく感じました。
若い二人の清らかな雰囲気が良かったですよね。
その二人の見守っているようなヒロシの存在の印象深かったです。
>ナレーションは英語だけど、便箋の文字が何とも切なく感じました。
メールが主流になっている今からみると、
戦時中の手紙に綴られている手書き文字には
内に秘めていた想いが表れているように感じられて切なさが増しますよね。
今時珍しく優しい作品で、
こういう映画は、できればもっと若い、主人公たちと同時代の歳に観たかったなぁと叶わぬ想いを持ちました。
そう、あのラストの手紙は泣けます。
去年の最終鑑賞作品でした。
本年もよろしくお願いします。
やさしい風がそよいでいるような作風でしたね。
ラストの手紙はじーんとさせられますね。
私もこの作品は2011年の映画納めでした。
(大晦日に観に行きました。)
こちらこそ、今年もよろしくお願いしますね。