『九月に降る風』:公式サイト
青い蝶
ツァイ・ミンリャン監督の『西瓜(2005) - goo 映画』や
ゼロ・チョウ監督の『刺青-tattoo』などで
助監督を務めてきたトム・リン監督の長編デビュー作。
○『西瓜』●
黄色く薄汚れたタイルの外壁は
ツァイ・ミンリャン監督作ぽかったな~。
夜のプールの水の色のコバルトブルーは
キェシロフスキ監督の『トリコロール 青の愛(1994) - goo 映画』を思い出したよ。
男達の一糸まとわぬ姿がスクリーンに登場すると
観ていてむさ苦しいだけでゾッとする私だけど、
この男子高校生達は肉体をアピールするナルシスト気質は全くないからか
いやらしさがなく爽やかに見えました。
タン役:チャン・チエ
リウ・イエ似?
イェン役:リディアン・ヴォーン
目は『ヴァージン・スーサイズ(1999) - goo 映画』の頃のジョシュ・ハートネット+
髪型は『トップガン(1986) - goo 映画』の頃のトム・クルーズ似?
皆黒髪で男子は短髪、女子も肩につかないぐらいの長さ。
(校則なのかしら?)
飛びぬけてオシャレな人や美形や美人は見当たらなかったけど、
主演の二人の俳優は違うタイプの顔立ちなので見分けがつきやすかったです。
映像の質感がドライで湿気を感じないし、風もそれほど印象に残らないと思っていたら、
後半、
樹木の葉がかすかに動き・・・
教室の窓の外の植込の草木が揺らぎ・・・
授業中でも開け放たれている教室の扉から風が吹き込み・・・
(↑台湾では授業中でも教室の扉を開けておくのが普通なのかしら?)
病室の窓辺の風鈴の音が涼やかに鳴る・・・
そよ風が予兆となっていくディテールが実に細やかで素晴らしかった。
ポケベルがコミュニケーションツールだったり、台湾の元野球選手が登場したり、
少し懐かしい90年代後半の郷愁を誘うテイストではありますね。
7人のうちの1人が・・・という展開は青春群像物語としては既視観があったものの
演出にアート色(芸術性)を感じるところは
今までの青春群像映画とは一線を画していていて新鮮でした。
イェンたちのしてたようなことは殆どやった経験があります。楽しいんですよねぇ、男友達同士でバカやってるときって、自分がちょっと大人になった感じで、友達との絆も感じられるし。でも私も今ではその友達とは全く付き合いがありません。高校時代のほんの一時期だけなんですよね。かけがえのない思い出なんですけど。凄くノスタルジックな気持ちにさせてくれた作品でした。
コメントありがとうございました。(*^-^*
世間では“高校の友達は一生の友達”と称される事もあるけど、
私も高校時代の友達とは同じクラスだった時だけの友達でした。
“友達”“友情”という言葉に頼る事で
皆で一つであり続ける事で安心していたけど、
やがて、皆で一つではなく
それぞれが一個人である事に気づいていく事で大人になっていくのでしょうね。
高校時代って必ずしも楽しい事ばかりではないけど、
もうあの頃へ戻る事は出来ない・・・。
そういう意味では高校時代が懐かしい気もしますね。
この映画にも台湾映画特有の瑞々しさというか、新鮮さというか、そういうものがたくさん散りばめられていて、懐かしい気分になりました。
トラックバック&コメントありがとうございました。(*^-^*
>真夜中のプールのシーンは、男7人の一糸まとわぬ姿でしたが、不思議とむさ苦しくなくて、夜だったからか水の中だからか、若さなのか、爽やかでしたよね。
そうですよね。
皆ではしゃいでいてその延長線上で自然のなりゆきだったから、
微笑ましくも感じましたよ。^^
台湾映画は薄汚れた壁とか生活風景はありのまま映していたりするので、
全てにおいて美しいとは言い難いんだけど、
ヘンに美化したり強調したりはせず、
生活風景の空気の流れが伝わるように映し出しているので
詩的情緒があって心地良いですよね。(*^-^*
昔の女の子としては(笑)、「何やってるんだろう」という彼女の立場でしか、
彼らの本当の気持ちはわからないかも、ですが、
何とも愛おしい痛みを感じる作品でした。
リディアン・ボーンはかっちりした伊藤英明って感じもしました。
タンの無免許運転は咎められなかったんですかね?
バイク窃盗のポーチューのエピソードに紛れてしまったのか、そこだけひっかかりました。
コメントありがとうございました。(*^-^*
昔、味わった事があるかもしれないせつない痛みを感じる作品でしたね。
>リディアン・ボーンはかっちりした伊藤英明って感じもしました。
確かに伊藤英明に似ていますね。
犬顔なのかな?
>タンの無免許運転は咎められなかったんですかね?
結果的には死亡事故になってしまったのに、咎められないのは不自然ですね・・・。
願い叶って「九月に降る風」を観る事が出来ました。
センチメンタルな気分に浸り、大満足です。
野球八百長は相変わらずで、当時を思い出しました。
台湾映画のナチュラル感が好きです。
新ブログ開設されたんですね☆
新ブログもブックマークさせて頂きますね♪
この作品を観る事が出来て良かったですね☆
ミニシアター系映画は順次公開になってしまうのは仕方ないのかもしれないけど、
タイトルに月数が入っている映画は出来るだけその月に全国同時公開してほしいですよね。
ノスタルジックな雰囲気の作品でしたね。
男性のほうが共感しやすい物語でしょうね。
台湾映画は透明感のあるみずみずしさが心地良いですね♪