~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

~『ハハハ』~ ※ネタバレ有

2012-11-17 22:33:15 | 映画【韓国】


  『ハハハ』:【ホン・サンス/恋愛についての4つの考察】公式サイト

おんぶ

“韓国のゴダール”“ロメールの徒弟”“ロメールの弟子”などと形容され、
ヌーヴェルバーグの監督達に例えられるほど世界で評価されている
ホン・サンス監督が“一目惚れ“をテーマにひと夏の恋愛を描く。
【第63回カンヌ国際映画祭】ある視点部門グランプリ受賞作。

ホン・サンスはゴダールよりもロメールのほうがティストが近いよね?
淡いタッチだし。

男達の酒飲み場面はモノクロの静止画で恋愛模様はカラーというセンスが独特。
グラマラス(古語?)なムン・ソリとスレンダーなユン・ヨジョンの
個性の異なる演技派女優の配役の対比が効いていたね~。

ホン・サンス王道の男性視点で描かれている恋愛なんだけど、
この作品は完全にムン・ソリ映画になっていましたね。^^
難役だったり思いっきり露出するインパクト強い役ではなく、
顔は普通だけどスタイルは良い、どこにでもいそうな女性役なんだけど、
ミニスカで蛍光色の鮮やかな色の装い、恋愛で色々あってもめげずに明るいの。
前半の熱く語る数分の長台詞は圧巻だったし、
中盤のささいなコトで怒ってぶつぶつ言いながら草をぶつけるのは乙女ぽくて微笑ましかった。^^
そりゃ、美人とは言えなくても豊満な体型で愛嬌のある女性ならば男性がほっておかない気がしたよ。^^
ただ、オバサンぽく見えるショートカットが全く似合っていなくて惜しい気がしたな。。。
前髪の流し方はマシだったのでサイドの髪を耳にかけたらモダンになったのにね。

ムン・ソリはドラマ関連でトーク番組に出ていたのを見たり
ドラマイベントで生で拝見した事あって、
国際的にも演技が認められている大女優さんなんだけど、
スター気取りが全くなくてサバサバしていて気さくに話す女性という印象。
この作品はそういう彼女の等身大の魅力が活かせていたように感じる。
と言うか、多分、当て書き(出演者のイメージに合わせて書く脚本)なのでしょうね。

恋愛モノは結末がハッキリしているのが多いけど、
ホン・サンスはそれを明示するのが目的ではなくて、
“男が見つめる女心”“女が求める男性像”
ウィットに富んだ瞬時の会話から派生する恋愛スケッチとして映しだしている。
恋愛に答えはない、今ありのままで良いんだ。
そういうメッセージが伝わってくるような気がして、
励まされるような気持ちになった作品でした。


【秋に大阪で開催される特集上映。】


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