『セラフィーヌの庭』:公式サイト
守護天使
セザール賞主要7部門独占受賞をはじめ、
世界各国の映画祭で多数受賞し、フランスで大ヒットした作品。
19世紀から20世紀にかけてフランスに実在した
女性画家セラフィーヌ・ルイの生涯を描いた物語。
貧しい育ちで家政婦として働いていたセラフィーヌが
ドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデに見出され、
画家としてやっていくようになる。
その過程の前半が間延びしていたな・・・。
もう少し編集でカットしても良かったのでは?
女性が描いたとは思えない濁った濃い色調の奇抜な絵画は
一見、おとなしい彼女の内面の激しさが表れていて、
ある意味、歪なおぞましさすら感じました・・・。
やがて、セラフィーヌは浪費するようになり、挙句の果ては奇行を起こしてしまう・・・。
精神に異常をきたしてしまうのであれば、絵は趣味程度にして画家にはならず、
家政婦として地道に働いていたほうが貧しくとも心は平穏に暮らせたようにも思いました。
ふくよかで大柄?なセラフィーヌであっても
大きな樹木に一人立っていると存在が華奢に映る。
彼女は家政婦・画家という肩書以前に
一人の人間(女性)である事を物語っているようにも感じたラストの構図でした。
でもある種歴史に名を残すような芸術家ってのは普通~の人じゃだめなんだろうなぁなんて思いながら観てましたよ。
ヨランド・モローの狂気を帯びた演技が素晴らしかったです。
止められなかったんだと思いました。
こういう話を聞くと複雑ですよね。
才能を推し進めることが、その人の幸せには必ずしもつながっているとは限らない訳ですから。
>でもある種歴史に名を残すような芸術家ってのは普通~の人じゃだめなんだろうなぁなんて思いながら観てましたよ。
才人でも自分を律して良識を保っている人もいるだろうけど、
セラフィーヌのように情緒が不安定になってしまう人もいるのでしょうね。
ヨランド・モローは役になりきっていましたね。
集中力が凄いなと思いました。
(ハリウッドの女優さんで例えるならばキャッシー・ベイツみたいな感じかしら?)
コメントのお返事遅くなってしまってすいません。m(_ _)m
>才能がありすぎ、また自分でも
止められなかったんだと思いました。
自分に備わっていた才能や
貧しさから抑えてきた金欲に溺れてしまったのかもしれないですね。
セラフィーヌの場合、最初から画家を目指していたという野心家ではなく、
ただ、絵を描くのが純粋に好きなだけだったので
ウーデによって才能を見出されなかったほうが
心穏やかに暮らしていけたかもしれないですね。