~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

†『47RONIN』†(2D吹替) ※ネタバレ有

2013-12-08 09:49:39 | 映画【アメリカ】


  『47RONIN』:公式サイト

千年

赤穂浪士47人の吉良邸討ち入り事件を題材にした“忠臣蔵”をもとに、
新たなる物語をCGやアクション描写と共に描く。
キアヌ・リーヴスがハーフの浪人に扮し、日本人俳優・女優達と共演した作品。

 赤穂浪士 - Wikipedia 

ハリウッドで侍を描いた作品と言えば『ラストサムライ』を思い起こすけど、
ラストサムライ』というよりかは韓国ドラマ『太王四神記』ぽかったな。
特殊効果で彩った映像や妖術、“何度生まれ変わっても・・・”な輪廻転生な主題が。
衣裳のビビッドな色合いも香港のフュージョン史劇ぽくてアジア映画ぽい。

『ラストサムライ』のトム・クルーズは小柄だけど、スーと鼻梁が高い顔立ちなので
いかにも欧米人な感じはしたけど、
『47RONIN』のキアヌは長身だけど中国とのクォーターで東洋系の顔立ちなので
日本人キャストに混じってもさほど違和感はなかったです。
だけど、日本人の中にいる混血の流れ者な役なので
違和感があったほうが作品的には自然だったような気もしたかな?

キアヌは髭もじゃでも最期に髪を結った時の襟足はキレイだったな。
清らかながらも内からなる力を帯びている眼差しも印象的。

彼の持つ崇高な透明感は『マイ・プライベート・アイダホ』の時から変わらない魅力。
主役級の大スターになっても今回のように他の共演者に先導してもらえる役回りのほうが
純なる佇まいを印象づけられる稀有な俳優さん。

菊地凛子は出番さほど多くはなかったけど、
クネッとした妖艶な悪女役が突き抜けていて、美しかったな。

物語的には真田広之演じる大石内蔵助が主役。

演技もアクションも真田さんが牽引していた印象。
キアヌ・リーヴス演じる異端の侍カイはサイドストーリーかも?
だけど、カイとミカ姫〔柴咲コウ〕の美男美女のロマンスは画になっていたし、
既存の物語に新たな彩りを加える意味ではアリだとは思った。

ただ、新たな解釈というわりには物語の大筋は変哲はない。
(ただ、大石主税〔赤西仁〕の行く末は大きく違っていたけど、
 容赦ない史実通りにするのはしのびなく、映画としては救いを与えたかったのかしらね?
 そういうところは開放的なハリウッド映画らしい印象を受けたな。)
討ち入りまでの過程をさらっと簡潔な流れで描いている為に、
登場人物それぞれが抱える暮らしの背景、個性や人間味に欠け、
感情移入出来る程の熱いモノは伝わってこなかった。
(もしかしたら、日本向けに2時間尺に納める為に大幅にカットされたのかもしれないけど。
だとしたら、ノーカット版がもしあるならば観てみたいな。)


P.S.
私は字幕版を観るつもりだったんだけど、間違えて吹替版を観てしまったけど、
日本人キャストのほとんどがご自身で吹き替えをなさっていてビックリ。
特に真田広之は口元に合わせた上で抑揚もつけた時代劇の台詞回しが見事だったな。

やはり、キアヌのヴェルヴェットヴォイスも好きだし、日本人キャストの英語台詞にも興味あるので、
お正月休みの時期もIMAXシアターで上映していたら3D字幕も観たいな。


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